生きづらさを感じる人が創る
のびアート
のびアートとは?詳しくは
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くすりのえ
感想1
薬って絵になれるんだ!っていうそもそもの新発見でした…!それぞれの薬によって魚の種類が分かれていたり、小さく切ったもの・大きいもので表現する形があり、個人的には「自分が飲んだことある薬やメーカーあるかな」って探させてもらって楽しかったです。
感想2
私も長年薬を毎日飲んでいるけれど、薬の殻ってきれいなんだってこの作品で初めて気づいた気がする。たとえばこの泳ぐ「2mg」魚たちは、薬としての情報や意味を消されている…という見方もあるかもしれないし、新しい形を得たと言えるのかもしれない。私はこの海を覗かせてもらっているだけで、本当のところはわからないけれど、解体と再構成を繰り返すのは私の身体も同じなのかな…とか考えた。
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鼓動たしかなの
ねむりはやさしい死
仲間離すため うめた砂浜
かなしい示唆 やはり
むねのなか 慕う どこ?
(こどうたしかなのねむりはやさしいしなかまはなすためうめたすなはまかなしいしさやはりむねのなかしたうどこ)無題(回文)
感想1
何度も目線を往復させながら「お見事・・」と思わず呟いてしまいました。どうやって言葉を紡いでいったのだろうと気になりながら、文章が纏う静けさに、なんだか不思議な感覚でいます。
感想2
夜の海の映像がまず浮かんできて、砂浜の砂をそっと両手ですくってそこから少しずつ流れ落ちるイメージも出てきました。(全部こちらの想像ですが…)何かを探す・祈るような思いも伝わってきた気がしたせいか、私が想像したその海からは流れ星が見えました。
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くもり空
感想1
電信柱と電線が画面の端っこを少しだけ切り取っているから、それで、空がそこにあることがわかる。雲は低く光を閉じ込めてしまったように見えて、すこしこわい気も、寂しい気もした。雲の上にあるなにかを隠しているのかもしれない。空はとても高くて遠いけれど、快晴の時にはどれだけ遠いかよくわからない。だけど、ときどき少しだけ地上まで落ちてくるような気がして、それはこんなくもり空のときかもしれないと思った。
感想2
雲の動きを感じられて、迫力があるなぁって思いました。なんだかまるで別の世界みたいです。でもほんとに空ってもうほぼ別世界だったりするのかなぁとも考えちゃいました。写真の下の方の雲に乗って、光に手を伸ばしてる誰かの映像が浮かんだ気がします。
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昏昏
感想1
眠っているのだろうか、祈っているのだろうかと思って、なぜ祈るときには目を閉じるのだろう、目を開きながらも祈ることはあるのだろうか……と思考が飛躍していってしまった。ゆるゆると思考と視線を画面に戻すと、白色のまじる画面のなかに、影の色は深くて蜃気楼の中を浮かび上がるような、やわらかいもののなかへ沈み込むような、静かで澄んだ音みたいな感じの絵だと思った。
感想2
なんだかとても静かな気持ちで眺めていました。静寂の中か、あるいは喧騒の中か・・周囲と自分の境界性が薄くなっていって、混ざっていくような感覚を思い出していました。胸元で組まれた手と落とした目線は、どんな思いが表れた姿なのかなと想像しました。
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バラ園
感想1
同じばらの木の花の中にも、いろいろな色があって、じっと見ていると鮮やかさの中にも深さがある感じがして不思議だった。光を浴びている花と影になっているところでも色が違うんだなぁと気づく。人生にはパンだけではなくばらも必要だっていう言葉を見たことがあるけれど、こんなふうに、きれいなものをゆっくり見る時間はたしかに必要なのかもしれない。
感想2
鮮やかな色合いに、なんだか目が覚めるような感覚でした。きれいな花をじっと見ていると、心のザワザワが静かになるような気がしています。静かに凛と咲く姿に自分を重ねて、私もまた社会の中で、ひっそりと命をひらいている存在であったことを思い出しています。
感想1
足元には、後ろに戻るか前に進むしかない一本の道があって、立ちすくんでいる姿が印象的でした。言葉にしようと思っても、頭の中がいろんなモヤモヤに覆われて、何も話せなくなってしまう瞬間を思い出しました。
感想2
四角く囲われた言葉は、塗りつぶされても消しきれない思いなんだろうか、それとも、このもやもやが言葉の方から溢れ出てきているのかなぁ。立ちすくんでいるみたいでもあるし、だけど踏みしめているみたいでもあるなぁと思った。この子の手足はとても冷えてしまっていそうで、緊張していそうで、温まるものが近くにあったらいいのに…と、勝手だけど思った。