生きづらさを感じる人が創る のびアート
タグ:「詩・文」
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似た者景色
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ねむい 眠りたくない 起きていたい 夜の闇と静寂の中で浅く息をしていたい 溶けて 透明になって 消え
白昼夢
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面影だけが風に吹かれて
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瞼の裏側で、光が蠢く。うぞうぞ、芋虫のように這いずりのたうち、幾多もの脚を動かしている。ぶくふくと肥
瞼の裏側
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部屋に入るなり君はベッドに倒れ込んで突っ伏して 泣いたコーヒーカップが倒れてぐちゃぐちゃなミニテーブ
『stuffed toy』
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また絡んじゃった絡み合うと すぐ除け者にされちゃうね ごめんね なんでだろうね上手くいかないね くる
除け者なんかじゃないよ
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わちゃわちゃ絡まった脳内回路 広げっぱなしの毛糸のよう喜怒哀楽を丸めたとて 感情の収まりはつかないや
禍福は時に糾える毛糸の如し
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硝子ケースの中に悲しみが一つあった 飲み込むのは全てと 済し崩しの実像だけ ブランコ上の星々達は メ
メランコリア
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見つかんなかったんだ見つけられなかったんだ見つけることを許されなかったんだただ それだけ別に自分を可
『かくれんぼ』
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他人は、どうしようもない。それ以上に、自分がどうしようもない。生きているだけで、迷惑をかけている。だ
「アブノーマライゼーション」
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朝日の中に浮かぶ声夜の光に溶けていくあなたが残した空間は穴となって暗く光るいつかは別の人が穴を埋めて
Dandelion
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風 僕は風になるんだ 君の頬へと伝う風優しく撫でる風力強く背を押す風 風 僕は風になるんだ 風になれ
僕は風になる
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愛の形など 決まっていないのだと 学生時代の自分は そう言い聞かせては 背伸びして泣くのをやめた あ
「風が無尽蔵に吹く」
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吹き抜ける祭りの香り運ぶ風少し涼しい日落ち夏の夜
夏の夜風(短歌)
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枠の中の自由
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思いっきり地面に叩きつけると白い球が大きく飛び上がってぽんっぽんっと何度か跳ねた そのまま前へ転がっ
とんで はねて ころがって
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僕は、ふと目覚めるとある森の木の下にいた。 その森は、薄く霧がかかり澄んだ空気をしていた
グリーンジャスパーの森
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キラキラした自然の緑私にはまぶしすぎる落ち着いた癒やしの緑私には優しすぎる一直線に伸びた若々しい緑私
私に似合わない色
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コップは、空だからこそ意味がある 空だからこそ、何かを溜めることができる そう誰かが言っていた じゃ
空のコップ
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自分が空っぽだと思う貴方に届くかな
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それはコップなんだって満杯のコップなんだって 透明かなにごっていてもいいのかな なにをそそいだのなに
「 コップ 」
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話してわかる青りんご 目を見てわかる赤りんご あなたのその目は青りんご 僕のはなしは赤りんご きっと
「赤りんご青りんご」
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解けなくなった靴紐と青くなった左足に 約束だからね、絶対ね、噛み砕いた痛み止め 血の巡るうちに進もう
静かの春
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パン工房で働いてた。通勤バスの中で、立ち並ぶ家をいつも当たり前のように眺めていた。今では、引っ越しし
失って気づくもの
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満月 欠けたところが何もない完璧なもの 完璧を求めて走ってきたけど いつだって愛されるのは不完全 ど
不完全
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私の花びら 人魚の瞳(め) 木のスプーン 白うさぎのしっぽ 飛行機の窓の欠片 黒マスクのくじらの欠伸
ありふれた今
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知る雪つかみ望む その羽根 月日の背中 やさしい石 さやかな背伸び 狐は望むその三日月 ゆるし (し
回文(三日月)
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いつでも会える人は、いつか会えなくなる。 いつでも見れる景色は、いつか見れなくなる。 いつでも出来る
大切なもの
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わたしは、トタンでできたバラック小屋の集落で暮らしている。この町では、50歳になる女性は、髪を脱色す
羽衣草
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雨はいつも私の身体に降っている 自室のベッドに横たわりながら、 天井なんて存在しないみたいに雨粒は世
雨