生きづらさを感じる人が創る
のびアート
のびアートは多様な表現の場として
開設しています。
作品を募集しています。詳しくは
こちら-
朝日の中に浮かぶ声
夜の光に溶けていく
あなたが残した空間は
穴となって暗く光る
いつかは別の人が
穴を埋めて明るく消える風にのって どこまでも
広く遠くへ飛んで行け
青い空のその向こう
あなたの元にも届くかな月の側に浮かぶ星に
祈りを込めて書く手紙
あなたは春を告げて去っていく
記憶に色をのせてから風にのって どこまでも
ついて行ったら 会えるかな
青い空のその向こう
あなたの元まで飛んで行けどうして行ってしまったの
どこへ行ってしまったの
どうしたらそちらへ行けますか
あなたはだめって言うんだよね風にのって 飛んで行け
痛みと悲しみを胸に抱き
幸せを超えてその向こう
いつまでも笑顔でいられる場所へDandelion
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風 僕は風になるんだ
君の頬へと伝う風
優しく撫でる風
力強く背を押す風風 僕は風になるんだ
風になれたら どこにいたって囁ける
風になれたら どこへでも飛んでゆける人に踏んづけられる枯葉たちを 僕は風になって掬いあげたい
風 僕は風になるんだ
ああ 僕は風になりたいな
そうしたら 君の涙を乾かせるのに
そうしたら 君があそこから落っこちないよう僕が包んであげられるのに僕は風になる
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愛の形など
決まっていないのだと
学生時代の自分は
そう言い聞かせては
背伸びして泣くのをやめた
あのときひらめいた
おとなびた答えは
今でも自分に似つかわしくなく
色褪せない
いい答えだと見ている
人間 極論に振り回される時やどっちを選んでも間違う選択を
強いられて切り抜ける理由は
本当に自分のためだけではない と
あからさまなこともあればそれで隠された複雑もある
手に取りやすいように
たやすく優しさと呼べないもの
成功や脱出では
これ以上の何かを見いだせないなら
不公平とは何故存在するのか
突きつけられるたびに
負けるわけにはいかないと
ない答えを必死に紡ぎ出す
本当は批判など贅沢すぎて惜しげもなく放つのに驚いて
やりとりは虚しく雨と傘のように
哀しいすれ違いは今もある
遠く離れた人に
たやすく声をかけられる時代に
心の距離も永遠ではないと
おぼろげながら未来を測った
誰かの言動を是認することに対して真意を簡単に悟られたくなかった
思ったより簡単なことだった
後から後悔などしないでほしいと悲劇が起こるたびに教わったはずで
解釈はたしかに自由だから
阻むなど親と子くらいだと
今でも間違いだと思ってない
結局なにがその人の生き方の
指針になっているのだろう
糾弾されたひとつの出来事だけでは
到底はかれないものを
各自が持って生きている
生きること 愛することとは対するたびに やはり惑う
絶対に心の中で決めた
各々のルールがある
だから 属性よりその人その人を
見ていかないと始まらない
頭は無意識に
秒単位で選択問題に答える
絶対間違えないと意気込み
何で疲れたのか曲解して眠る
愚かだとは決して思えずむしろ無いと恥だと
社会にいつか教わったような
風が無尽蔵に吹く
「風が無尽蔵に吹く」
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吹き抜ける
祭りの香り
運ぶ風
少し涼しい
日落ち夏の夜夏の夜風(短歌)
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思いっきり地面に叩きつけると
白い球が大きく飛び上がって
ぽんっぽんっと何度か跳ねたそのまま前へ転がっていくそれを追いかけたら
自分が躓いて、すってんころりんと転がって(ああ、なんてどんくさいんだろう······私)
身体が痛くて、起き上がるのも億劫で
そのまま寝転がって空を見上げてみる「相変わらず、憎いくらいの青空ね」
口を突いて出た悪態は誰にも聞かれることもなく
燦々と降り注ぐ陽の光に吸い込まれて消えたとんで はねて ころがって
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僕は、ふと目覚めるとある森の木の下にいた。
その森は、薄く霧がかかり澄んだ空気をしていた。
目が覚めた僕はその森の宝石の緑碧玉の色のような力強く深い緑色に圧倒されながらどこを彷徨いここまで来たのか目を瞑り考えた。
そして、再び目を開けるとそれは、夢だったと気付かされた。
グリーンジャスパーの森
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キラキラした自然の緑
私にはまぶしすぎる
落ち着いた癒やしの緑
私には優しすぎる
一直線に伸びた若々しい緑
私には美しすぎる私に似合わない色
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コップは、空だからこそ意味がある空だからこそ、何かを溜めることができる
そう誰かが言っていた
じゃあ、どうやって空にするの?
今、コップに溜まっている涙は
どうやったらなくすことができるの?
空のコップ
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それはコップなんだって
満杯のコップなんだって透明かな
にごっていてもいいのかななにをそそいだの
なにがはいってるの
なにをはぐくんだのそれはコップ
でもコップなにか意味があるの
どうしてコップなのこのこえは届くの
届くといいね
届くといいな「 コップ 」