生きづらさを感じる人が創る
のびアート
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また絡んじゃった
絡み合うと すぐ除け者にされちゃうねごめんね なんでだろうね
上手くいかないねくるくる 糸が緩くなったり
くるくる 糸がきつくなるあー 難しい
努力はしてみるんだけど 絡み合うと
迷惑かけちゃうねふわふわ温かい
くるくる迷惑かけちゃう今日も それの繰り返しなのさ
除け者なんかじゃないよ
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わちゃわちゃ絡まった脳内回路 広げっぱなしの毛糸のよう
喜怒哀楽を丸めたとて 感情の収まりはつかないや
散らかったままのこの心は 日々何かを飲み込んでゆく
ああ「毛糸」か
一本に編んでほどくがうまく戻らない 絹糸のようにはいかないお前
玉のように丸まっても どうしようもないまま子猫に弄ばれるお前
ああどうやら俺も同じだ 程よく真面目に生きてはいるが 純粋な頃には戻れない
今のように丸まって悩んでも きっと誰かの思う壺な俺こうなったらもうさ、「毛糸」 お前にさえ憧れるんだ
一本の毛糸だったらば 一本気でいられたならば
どんなに良かっただろうか こうはならなかったんだろうか
転がるんじゃなくて ただ前に進みたいだけなんだ禍福は時に糾える毛糸の如し
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硝子ケースの中に悲しみが一つあった
飲み込むのは全てと 済し崩しの実像だけ
ブランコ上の星々達は メランコリーな誘惑をする
日々を嘆き 変えられない今に打ちひしがれる
それも俺だとふと気付いたんだ 曖昧なままに
儚い茨のツルと棘に 腕を晒したまんまだが
怪我して血が出た足だからか 前へと進むこともできやしない
黒い影が俺の腕を引いては「お前のせいだ」というんだ
人っ子一人いないな 漆黒の空は高くそびえたつ立つ壁のようで
やさぐれた俺の頬を一筋濡らすだけ
それでも 延々 蔓延るのは焦燥の刃と空白だけ
でも醜くないほうがいいんだろう?
子犬が一匹いたのだ 惑う間もなくそこに
段ボールの敷居を抜け 俺に助けを乞うたのか
怪しい光に 飼い主も捨て 掻き消して
電灯の下のブランコに 明るさ見出し導かれた
俺を問えるのは自分だろう 怪しい奇譚の中を歩いていただけなのか
世の中 「禍福」の「福」を見てるだけで片付くのかよ
甘い汁を吸う誰かさんと 虹の麓の狭霧だけだ
この世に背を向けること それが唯一の助けなのか
ああ何を捨てて何を拾うのか 懊悩吹き荒ぶ夜の俺はピエロ
泣く事しか今はできないのだ 暗い高架下に寄りかかって
電灯の影の下に蕾が一つ 脳裏にふと思い出すのは
過去との決別への願い ただそれだけなんだ
トタン屋根さえ穿つ雨 くぐもる雨音が耳を奪った
強まるだけで速まる心臓 遠くの稲妻の音が心地いい
森深くの夢に居たか あの幽霊に挨拶したいくらいだ
今、「同じ心境ですから」と
メランコリア
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見つかんなかったんだ
見つけられなかったんだ
見つけることを許されなかったんだ
ただ それだけ
別に自分を可哀想とか
そんな風にはもう思わない
ただ 自分がどこにいるのか
どうしても分からないんだ
ずっと ずっと 分からないんだ青く青く晴れた空
窓閉めたままで眺めて
隠れていた乾いた冬の空気が
形になって見えるみたいだざわめいて頭を締め付ける
僕の治療中の病は
真っ白に見える安定剤で
一瞬だけ白紙になってヒラリああ
人生も白紙にできないかな
そんなことばかり考える
あなたを愛していたいからこそああ
あなたに出会えたのは良かったよ
ほんとうにほんとに良かったよだけど
毎日
苦しいよ
あなたは別の夢を見てる
きっと 死ぬまで僕が僕を見失ったのは
あなたの見ている夢を
僕も見なきゃいけないって
信じていたから
ただ 純粋に
そして 純粋に 夢を見て
僕は壊れたんだろう全てが 誰のせいでもないけど
傷が深すぎたんだ
傷つけ合いすぎたんだ
傷を覆い隠そうとしたんだ
ただ お互いに
別にあなたの全てを知ってるフリとか
そんなことはもうしたくないだけど あなたも 僕も
どこにいるんだろうね
何を見てるんだろうね
何を感じてるんだろうね
何を守っているんだろうねずっと ずっと
何も分からないんだ
ずっと ずっと
全部を分かったふりをしながらずっと ずっと
愛そうとしながら
ずっと ずっと
愛せないんだ誰よりも長く
誰よりも一緒に
だけど
どこにもいない
どこにもいない
あなたと 僕『かくれんぼ』
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他人は、どうしようもない。
それ以上に、自分がどうしようもない。
生きているだけで、迷惑をかけている。
だから許しを請い、贖罪をする。
眠れぬまま祈り続け、救われぬまま朝を迎える。人は生きているだけで、罪深い。
自分の正しさを疑わず、声なき者を虐げる。
環境も生態系も貪って、いずれ地球を喰い尽くす。
間違いに気付いても、改めることなどしない。
遅かれ早かれ、死ぬしかない。普通の人の社会で、普通でない自分は迷惑をかけている。
「普通にしてよ」、「普通ならできるよ」。
他人の声に怯え、顔色をうかがう。
嫌われまいと、普通になろうともがく。
普通を演じて他人に接し、くたびれ果てて自分から逃げた。普通になれない自分は、歪な存在だった。
どこにも馴染めず、誰からも嫌われた。
自分を責め、他人に怯える。
自分の声を無くし、感情を見失う。
普通に、殺されてゆく。まわりには、楽しげな世界が広がっている。
他人が手にする当たり前に、手を伸ばし背伸びした。
そんな自分の振る舞いを、他人は奇異な目で笑う。
他人と自分の異和は埋まらず、自責と恨みばかり溢れる。
内罰と殺意は、同じ場所で生まれる。「理解して支え合い、共に暮らしましょう」。
「多様性を受け入れましょう」。
普通の人の寛大な愛で、普通でない自分は生かされている。
差し出される愛をただ貪り、這いつくばって生きている。
自分の無能を許されると引き換えに、他人の嘲笑を許していた。ふざけるな。
異常性を謳え。
苦しみを叫べ。
他人に認められる必要なんてない。
どうしようもない僕はどうしようもないまま生きてやる。死にたいと僕は言った。
死にたいと君は言った。
吐き出した声が明かりを灯す。
世界の果てで僕らは悲鳴だけを共有した。世界なんて間違っている。
ぼくらは僕らの声を上げる。
そして僕らの場所をつくろう。
ぼくらは僕らを生きてやる。「アブノーマライゼーション」
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孤独リメイクver.