生きづらさを感じる人が創る
のびアート
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タグ:「詩・文」
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仕事終わり 新月の夜 風に吹かれたくて港まで歩いた
対岸を走るトラックと桟橋の光が 夜の潮風に滲んでいた
枯れた喉に 冷たい夜風がしみて せっかくの景色がソフトフォーカスの世界に沈んだ
誰かの声が耳をかすめた気がして 夜空にピントを合わせてみた
「春でもオリオンはまだ浮かんでいるんだ」
アルテミスの代わりになったつもりで見つめていると 彼の左肩が動いたように見えた
真上を見上げれば 真っ赤な光が点滅しながら流れていた
やがて彼の左肩に輝いていたオレンジ色の光は東へ流れて行った
耳元でまだ誰かがないている
その声に答えるように 雲が空を覆い始めた
再び空の色が見えた時 彼は元の姿とは違っていた
港の星座は生きている
ひとりで歩くプロムナードも 少しだけ色づいて見えたオリオンは生きていた
作品にまつわる質問
この作品にまつわるエピソードがあれば教えてください。
とある仕事で幕張に行った際の帰り、ZOZOマリンスタジアムの裏で星の光と航空輸送機の光が交わる空を見上げていました。
綺麗だったなぁ -
ふわふわ毛並み
足のぷにぷに
よく伸びる四肢
にゃあにゃあにゃあ
心もやわらか 来世はねこに
路地うら生まれ
草むら生まれ
毛布のなか生まれ
にゃあにゃあにゃあ
しなやかに生きる 来世はねこに
白 黒 茶色 おひさまのにおい
黒 桃 あずき ポップコーンのにおい
青 緑 こはく じっと見つめる
にゃあにゃあにゃあ
なに色だっても美しくある 来世はねこに
気まぐれである
文句ばかりで
時折ひどくさみしがる
にゃあにゃあにゃあ
それですらよい 来世はねこに
近づいてみても怒られないなら
膝の上にも居ていいのなら
畜生道にもすすんで堕ちよう
にゃあにゃあにゃあ
きみになぜられる 来世はねこに
愛されるため 来世はねこに
愛されるため 来世はねこに
愛されるため 来世はねこに!来世はねこに
作品にまつわる質問
この作品にまつわるエピソードがあれば教えてください。
私は飼い猫たちから、人への甘え方や愛され方、異議申し立ての方法、人生の過ごし方などたくさんのことをご教授いただきました
感想1
猫に対する愛情とリスペクトに溢れた表現の一つ一つに、読んでいると幸せな気持ちになれるような気がしました。柔らかさの中にも自由奔放さを備えているところには、思わず憧れてしまう私がいます。ビー玉のようにキラリと輝く瞳は、じっと見ていると吸い込まれそうな不思議な魅力があるように思います。
感想2
人間が考える「固体」とか「個体」とか「人間の常識」みたいなものを、するするしなやかにやわらかに超えていくのが猫という存在のような気がします。私も猫や犬やインコと生活していたことがありますが、自分のペースや自分の距離感というものを持っているのは猫が一番な気がします。自分であるまま、心を交わすことができるような。「来世はねこに!」と繰り返されるのは、歌のようでも標語のようでもあって、かわいいなと思いました。
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半袖を着る人が増えて
夏の気配を感じる
だんだんと近づいてくる次の季節に
私は恐怖を感じた
ふと自分の腕に目を落とすと
傷だらけで汚くてすごく虚しくなる
自分だけ周りの変化についてけなくて
取り残されたような感覚になる
これ以上暑くならないでほしい焦り
作品にまつわる質問
この作品にまつわるエピソードがあれば教えてください。
最近、毎日のように感じていることです
感想1
気づかれずに取り残されることも、気づかれてしまうことも怖くて寒い感じがして、それなのに現実は夏に向かっている。夏は傷は膿むし暑くて隠しにくいし、体力も気力も日差しに吸い取られてしまう。違うかもしれないけど、もしかしたら傷だらけの腕には自傷の跡があるのかなと、自傷の傷が腕にわりとある私はまず想像しました。
感想2
もはや夏と冬しかないんじゃないかと思えてしまう昨今の気候変動ですが、万年長袖の私も、近づいてくる暑さに戦々恐々としています。自分ではどうしようもないことを目の前にすると、立ち向かうことよりも不安でいっぱいになってしまうのは、確かにそうだよな・・と思った私がいました。
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終わりさえ
美しくあれ
祈る声
縛られ沈む
救済の船
緩やかに
落ち続けてる
日々は砂
忘れる事が
救いだったら
続くこと
嘆くぼく見て
泣くキミに
だけど聴いてよ
終わりは救い
永遠に
痛みとともに
生きるのが
幸福だとは
思えないので
繋がりが
人の証左と
思えずに
酸素 欠乏
閉じたカーテン
愛故に
音を無くした
ことのはが
静かにしなる
あれは泣き声言葉の集積地
作品にまつわる質問
この作品の「生きのびポイント」はどこですか?
自分の思考や感情をそのまま口に出すと“怒られたり否定されて終わる”という経験を多くしてきたので、作品(短歌)という形に昇華する事で良し悪しに関わらずこの世界にあって良いと個人的にだが思う事ができる。
感想1
全体に「音」を感じる短歌連作だと感じました。聞こえない音や声を聞こうと、耳を澄ますような。一般の短歌とは違って改行して並べられていることで、ひとつの詩のようにも感じながら読みました。私も定型詩の詩型ではさだまった文字数があることによって言葉が現れてくる、そこにあることを許されるような瞬間がある気がします。「幸福だとは/思えないので」の下の句に、連句のようにあらたな上の句をつなげてみたいような気がしました。
感想2
まず、タイトルの「言葉の集積地」という表現がいいなぁと思いました。一つ一つの言葉には、水面をなぞるような静けさと言いようのない寂しさを感じました。それは、あなたが日常の中で抱えている悲しみの断片でもあるのだろうかと想像しました。
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幼稚園の帰り道
ツツジの花をむしり取って
つんと香る
甘いお酒の
汁をすすった
おとなになったがきがした
小学3年生の帰り道
友達と喧嘩をした
もやもやした霧に覆われて
いっぱい苦しい胸になった
「ごめんね」が
喉縁に詰まって言えなかった
大人になれないとおもった
中学1年生の部活帰り
家に帰りたくないと思った
ため息を呑み込んで
夜のベンチにすわって
鈴虫の音にみとれてた
大人に成りたくないと思った
高校3年生の受験期
とにかく勉強しまくった
朝から晩まで
夢の中でも
何者かになるために
用もないけど勉強した
もう大人には為れないと悟った
18の今
私は「大人」になったらしい
賑やかなショッピングモール
満開に咲いたチューリップ
満月が照らす夜
フェスで鳴り響くロックンロール
いつものように
電車に揺られ通り過ぎていく
私はたしかにここにいる
「おとな」に成れないけど
「大人」に為りました
「わたし」に成れないけど
「私」に為りました
それでも
たしかに
いつでもそこに
わたしはいた為る
作品にまつわる質問
この作品にまつわるエピソードがあれば教えてください。
いつまでも過去を懐古することがやめられません。現実感は薄くても、過去は確かにあって今も確かにある。電車で大学に向かう途中、窓の外を眺めながら綴った詩です。
感想1
こどものころ、ツツジの蜜はすごくあまく感じたけれど、もうずっと味わっていないなと思う。(大人になって知ったけれど、毒がある種類もあるらしい。)さまざまな瞬間の風景が、香りや音や、心の動きが通り過ぎていくように感じた。おとな/大人って言葉の持つ意味が、すこしずつ変わっていって、どんどん窮屈なものになっていったのかなと思う。だけどその合間に記憶とつながってきた「わたし」もいるんだと思った。ほんとうは「おとな」であったり「大人」であったり「私」でいたり「わたし」でいたり、いろいろな瞬間いろいろな立ち位置、いろいろな顔があるのだと思う。
感想2
定義も提示されぬまま、成ることを押し付けられた「おとな」像。しかし、それなりに人生を過ごし、社会的に「大人」と為った今日日分かったことは、「おとな」という状態は曖昧で不確かなものであるということ。成るというのは、何かを実現した状態だが、曖昧な像には成りようがない。しかし、私は常に変化し続けていることには間違いがないと思う。
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埃で見えない
綺麗な思い出
あの頃はちゃんと
飾っていたのに
生きているだけで
素晴らしかったあの頃
今は生きているだけじゃ
だめなのかな
産声が可愛かったあの子は
この夜の冷たさに触れる
友達と遊んでいたあの子は
孤独とお話しして泣く
互いに流した涙は
とても暖かく感じた
見つめ合ったあの目は
信じることができたんだ
戻れないから
戻りたくなるんだ
光があるあの頃に
あの頃小さな公園で
四つ葉のクローバー
たくさん見つけたのに
みんなの笑顔
目に刺さって
涙で濡れる
私のいない
集合写真
朝日は無責任
夕日は無関心
どうか私の
明日を照らしてあの光は
作品にまつわる質問
この作品にまつわるエピソードがあれば教えてください。
受験期でつらかった時に書きました。「私のいない集合写真」は、受験期の時に体調を崩して学校を休んでいたことがあったので、本当に私のいない集合写真があります。
感想1
輝かしく感じられる思い出が、どうしようもない現在と対比することで目を焼き痛めつけるほどの強い光に感じられることがあると自身を振り返って思いました。成長するにつれ求められるものが増え、周囲は辛辣になり、心が優しく震える瞬間がどんどんなくなってしまう。けれども、完全に絶望し切るのではなく、自分のこれからを優しく照らしてくれる光となる存在を探し続けている、そんな人を想像しました。
感想2
異なる時間軸をクロスオーバーさせながら、言葉を拾い上げて編み上げたような詩だなと感じました。時間とともにさまざまな経験を重ねていく中で、人の心は否応なく複雑になっていくように思います。最後に希望を託すような一言で締め括られているのは、確かにあった光の時間を信じようとしているようにも思えた私がいました。
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ツラい
感想1
いろんな気持ちがごちゃ混ぜになりながらも、沈んでいく夕日に託された感情は静かで確かなもののように感じられました。それは、ギリギリのところであなたを支えてもいるのかなと想像しました。
感想2
様々な感情の葛藤が織り交ざった文章に感じました。自分一人の中で、ずっとこのように感情がグルグルと渦巻いているのでしょうか…。脳も、心も混乱してしまいそうだなと、率直にですがそう感じた自分がいます。文章から、悪循環を自覚しながらも、それになんとか抗おうとする姿も浮かんだように思いますし、受け入れられないものたちを手放してしまいたい苦しみも想像しました。沈みゆく陽と共に、悩みも解放されたらいいのに…と考えてしまいます。
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ぜんまい人形
感想1
モノクローム表現の余白が空間を吸い込むようでどこか心許ない気持ちになりながら眺めています。私は忘れっぽいので、こぼれたものにも気づかずに生きているだけなのかもと思いながら。爆発と横たわる子に沈んだ草原の質感が、線画の子の希薄さを引き立てるようで、さびしい気持ちになっていて、でも私はそれがいやではないみたいです。
感想2
どこか懐かしさを感じたのは、国語の教科書の1ページのような構成だからなのかなと思いました。身体の外に複数個カメラがあって、私が私を見ている。ずっと見ているけれど、自己の同一性が継続的に担保されているかどうかは実際のところ分かりません。ぜんまいは誰が巻いたんだろう。いつか動かなくなる時が少し怖い気もする。ただ、いつの時間も「私」がいることだけは、どうやらたしかみたい。
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この時間が続いてほしい
僕が僕であることを
忘れないように
ずっとあなたの
そばにいたい
僕が孤独を
覚えないように
あの時は楽しかった
そんなこと言わないで
僕は決して望んで
泣いているわけじゃない
戻れないことは
知っているから
もう戻りたいと
思わせないでよ
僕が歩いてきたこの道は
何のために作られたの?
傷ついて汚れたこの足は
何を成し遂げてきたの?
あなたに見せた涙で
あなたは何を心に
飾りましたか?
もう少し息をしたい
不安に溺れる僕の手を
あなたはどうしますか?置き手紙
作品にまつわる質問
この作品にまつわるエピソードがあれば教えてください。
病んでいる時に勢いで書きました。
感想1
私の場合、病んでいる時ほどしっくりくる文章が書けるのですが、設問の回答を読み、投稿者さんはどうだろうかと考えてました。続いてほしい「この時間」、どんな時間なのだろう…。個人的には、「孤独を覚えないように」というフレーズが、私には新たな発見でした。孤独を感じれば感じるほど、苦しみながらもその孤独に慣れ、覚えていってしまう感覚を、私自身思い出しながら読み、耐えがたい切なさのようなものも文章から感じたような気がしています。誰かに何かをゆだねる不安や疑問、信じたい気持ち、自分の心との折り合い…。そんな想いが、作品から伝わってきたように思いました。
感想2
詩を通して読み、「僕」の心のありようが大きく「あなた」に左右されていて、だけど今の「あなた」の言葉も心も「僕」の願いからは遠いような、そういう切なさを感じました。「僕」の歩いてきた道を「あなた」は一度は意味づけしてくれたのだろうか。私たちはいろいろなものに意味を見出し意味を信じて生きているけれど、それがぐらつくときの心許なさがあると思います。「この時間」ですら「あの時」よりは不穏で、だけど続いてほしいと願ってしまう。だけどこれは「置き手紙」だから、そういう気持ちから、さらに別のどこかに向かう途中のものなのかもしれないとも想像しました。これを置いていった人は(「僕」は?)、今どこにいるのだろう。
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あの星は飛行機
UFOに見えたのは星で
草にむずむずして
横になびく闇に
また星を見たあたりまえの空
作品にまつわる質問
この作品の好きなところを教えてください。
何も起こってないところが好きです😌⭐️
感想1
じぶんの外側のものとの対応のなかで、認識があざやかに移り変わっていく瞬間をみたように感じました。刻一刻と変化するものたちの中、風の中には草のにおいもするような気がします。
感想2
なんでもない夜空を見ているだけでも、体と心は何かを感じ取って忙しく活動していることを私は認識します。飛行機は飛んでいく、星は燃えているか、他の星の光を反射しているし、風が吹き、草も揺れる、人の心も動いている。何かしら動き続けているけれど、当たり前で、穏やかで、何も起きてない良い時間だなあと思いました。
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おまけの文化の始まりは
みかんの赤ちゃんなんだって
ほらねと笑むその指先に
ちいさなよろこび おまけ一粒みかん
作品にまつわる質問
のびアートへの投稿のきっかけはなんですか?
ちいさな日常の気づきを、あとすこしの間、残したいなと思いました。
みんながいつもとちがう視点でものごとをとらえて、それをふと おもしろいな なんて思える時間があればいいなと思います。感想1
なるほど、その発想はなかったです。みかんの赤ちゃんはおまけ…心がくすぐられるような、優しくて柔らかくてハッピーな言葉だと思いました。何気ない日常の風景でも、私と違う人はまた違った捉え方をしていて、それぞれ新しい気づきがある瞬間を経験しているのだと思います。それをこんな風に、言葉で紹介しあえる時間があるとお互いの心が豊かになるなあと感じました。
感想2
みかんの赤ちゃん・・イメージを浮かべるとふふっと笑顔になれてしまうような、かわいい言葉だなぁと思いました。「おまけ」という言葉にはどこか懐かしさと嬉しさを思い出しながら、あたたかさがじんわりと広がっていくのを感じています。
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僕がいなくてもいいよ
いない方がいいよ
楽しめないからいいよ
1人のままでいいよ
哀れなままでいいよ
拍手なんかはいいよ
花束なんかもいいよ
僕にあげなくていいよ
時間を使わなくていいよ
早めに帰っていいよ
もう片付けていいよ
嫌いになっていいよ
誘わなくていいよ
名前を消してもいいよ
席はなくていいよ
隣に荷物置いてもいいよ
僕は嫌われてもいいよ
みんなは楽しんでいいよ
みんなが好きなものでいいよ
無駄を省いてもいいよ
あとは考えなくてもいいよ
僕はいなくてもいいよ「ytrap」
作品にまつわる質問
この作品にまつわるエピソードがあれば教えてください。
パーティーに参加するのが本当に嫌だった時に書きました。楽しいと思ってる人だけで楽しめば良いのに、そういう思いがありました。
感想1
何かの集まりにお誘いされて、本当は気が載らないけれど断ることもできずに、当日になることを怯えながら待っている気持ちを思い出しました。当日が近づくたびにくさくさした気持ちが強くなって、全てに対して「もういいよ」と思っていました。楽しくないパーティーなんて、抜け出す以前に参加しないようにできたらいいのに。上手いことのらりくらりとかわしていけたらいいなあ。
感想2
参加したくない場所には行きたくない…まず率直にそう思った私がいます。そういった場に無理に参加すると、自分が惨めに思えてきたり虚しさが色濃く出てきて悲しみを実感してしまうので、投稿者さんにもそんな想いがある詩なのだろうかと考えていました。「そんなこと自分のためにしなくていいよ」の「いいよ」もあると思いましたが「もういいよ・もうやめてよ」の、”いいよ”も、沢山詰まってるように感じた気がします。無理な笑顔を作って、でも内心とても傷ついていて、光が当たる場所なはずなのにパッと暗転するような…そんな映像も、読みながら私の脳内に浮かんできました。
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いつか戻るあの場所
でも分からない
大切なものは常に両極端なんだ手のひらから落ちる大切なもの
感想1
両手をお皿のようにして、何かが砂のように落ちていく様を想像しながら読み、「大切なものは常に両極端」という言葉からは、天秤の映像も浮かんできた気がしています。”あの場所”は一体どんなところなんだろう…。
感想2
「大切なもの」の手触りを空想した。砂のようにちいさいからこぼれるのか、液体のようなやわらかな手触りがあるのか、そんなことを。この人にもわからないことなのかも、とも思った。一行一行のあいだの余地の言葉がまださだまらないままあるのかもしれない、と思った。
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右をみて
左を見る
君はそっぽを向いて
僕は上を向いた
パチパチして
こぼれたものに
流れ星
君は僕へ
僕は君へあの頃に夜
作品にまつわる質問
この作品にまつわるエピソードがあれば教えてください。
「何も起こらないドラマ」みたいなものを書きたかった😌
感想1
あっち向いてホイに近い映像が浮かびつつ、ゲームにしては少し噛み合わない、どこか切ないような……。でも「僕と君」の間にある不思議な関係性や、第三者が入り込めない何かを感じた私がいます。(想像ではありますが…。)夜とあるけども、真っ暗ではない、冬の鮮明な星空が私の脳内に浮かびました。
感想2
名前を持たない一瞬のひとときが永遠に感じられるような、不思議な余韻が残りました。視線が合いそうで合わない二人の間には、一体どんな時間が流れているのだろうかと、想像を巡らせています。
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期待には応えられないよ
僕はそんなに強くない
何度も怪我をしているの
頑張る力が残っているなら
この花は枯れていない
ずっと孤独と戯れていた
寂しがり屋の僕だけど
本当は大好きと出会って
愛と一緒に眠りたかった
このまま終わってほしいと
星を結んで空に描いた
本当は生きていたいと
涙を零して手に書き留めた
ヒビの入ったグラスに
枯れてきた花と僕
生かされているね
誰かの傷を癒せるほど
ごめん僕は強くない
ずっと恐怖と夜更かししていた
弱くて芯のある僕だけど
好きで脆くなっていないよ
僕も強く根を伸ばしたい
人生を終わらせてみたいと
紙に書いて破り投げ捨てて
これからどう生きていこうかと
30日分の予定を立てた
おはようが聞こえる日は
歩いても大丈夫な気がした
おやすみが言える夜には
愛を知ることができるんだ「グラスにアネモネ」
作品にまつわる質問
この作品の好きなところを教えてください。
感情が伝わってくるところです。
感想1
どこからともなくメロディーが聴こえてくるような、歌詞を読んでいるような感覚を抱きました。孤独と親密さ、希望と絶望、相反する感情が、めくるめく目の前を通り過ぎていくような感じがするのは、投稿者さんの迷いや揺れ、そして小さくとも確かにある決意のようなものが伝わってきたからなのかもしれません。あてもなく走り続けることに疲弊しながらも、どこかで自分を信じようとしているような、そんな印象を受けました。
感想2
読んでいて、たくさんの怪我をしていておびえているようにも見えるやわらかいいきもを想像をした。だけど、さみしい気持ちもあるから言葉は内に滞留するだけでなく、外側にものびていっている感じがする。「愛」には100通りもの意味があるようで、だれにきいてもわからない。もしかしたら「僕」も知らないと感じているから、知ってみたいのかな。私は枯れる花も結構好きだけど、枯れるのはやっぱりさみしいと思う。だけど花もグラスも「僕」も、私も世界のいちぶだから、さみしいけれど、さみしくない気もする。
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底のないコップに
オレンジジュースを注ぐ
穴の空いた風船を
一生懸命膨らます
傘をちゃんと準備したのに
雨の中を濡れながら
歩くカーテン越しに
夜空を眺めて
明日が来ませんようにと祈る
ずっと家にいるけど
帰りたくなるんだよな
満ちていくはずなのに
ずっと底が見えるんだよな
コップに注いだ炭酸の泡を
音が消えるまで数えている
どこにも出かけないのに
ワンピースを着て
アイラインを引いている
疲れ切った体のままで
明日を駆け抜けようとして
擦り減らしたままの心で
だいそれた夢を描いている
笑顔になりたいのに
笑顔を忘れていく
愛されたいから
まずは私を愛することにした
不安は私を抱きしめて
希望は私を突き放す
笑える時間は短いのに
寂しい夜がとても長くて
静かに灯るベッド横のランプ
私の思考は黙ってくれないの
嘘でも楽しいと言えない日には
本当に楽しい夢を見たい無題
感想1
どこかちぐはぐであべこべで、ままならない日々を送っている人の詩だと思いました。この毎日はけして明るくなく、落ち着かず、満たされず、不安が纏わりついているけれど、まだ安らぎを諦めていないような静かな息遣いを感じました。不器用な行動も、矛盾した気持ちも、とめどない思考も、全てをじっと見つめているような、同じようなものを抱えている私すらも見通されているような気がしました。
感想2
コップを満たしたいから、風船をまあるく膨らましたいから、ジュースや空気がこぼれても、このひとはそれをしたのでしょうか。それは諦めの感覚と願いや祈りが同居した行為のようにも感じました。私もずっと、どこかに帰りたい気がしています。どこになのか、家に、自分に。引き裂かれる感覚が、だけどぎりぎり裂かれきらないまま、詩の中に地続きに存在しているようん思いました。
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乾いた芝を むりやりごはん粒でくっつけたみたいな 心が
口から飛び出して テーブルの上に転がった
昨日 動物園で見た ぞうのうんちは
どっしり重くて まとまっていて 草のいいにおいがした無題
感想1
非物体である心の比喩の表現の面白さもさながら、比較対象として出されたのがなんとコレか!と妙味を感じました。私は時たま、何の変哲もない物体と自分の存在を比べるようなことをやっているのですが、そのモードの時に動物園に行ったら、ちぐはぐでかさかさした未消化物のような心に比べて、しっかり食べ物を消化した後の副産物であるゾウの糞は、存在そのものが堂々としていて、なんと頼もしく感じられることだろう…と思うかも。
感想2
ごはん粒、祖母が糊の代わりに使っていたなぁとふと思い出しました。頼りなくまとまりをもった心は、放り出されたテーブルの上でかたちを保っていられたのだろうかと、想像を巡らせています。実態を持たない心のあり様をどのように表現するのか、言葉の端々から投稿者さんの感性を感じました。
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空を見上げてみる。
空には色んな星が輝いている。
ずっといちばん光っている星もあれば、少し光って消えてしまう星もある。
「あぁ、あの星は最近できた星だ。よく光ってるな。」
若い星がキラキラ強く光っている。
羨ましいな。
「わたしは全然光れないのに。」
わたしは生まれてからずっと、光ったことないまま命を落とすのかもしれない。
「羨ましいな。」
泣きそうになった時、ひとつの光った星がわたしの傍に現れた。
その星はわたしを照らしてくれた。ほんの少しの力だったけど、照らしてくれてわたしはほんの少し光った。
そうしたら他の光った星たちがわたしの周りにチラチラ現れた。
「ねぇ、同じものが好きなの!お話しよう。」
「その絵、可愛いね!」
「ぬいぐるみ作れるの? 手先器用だねー!」
光った星のおかげでわたしは少しだけ光れた。今もその星はわたしの光。
わたしの命を照らしてくれる、わたしの救いの光。✦⋆𓆩✧𓆪⋆✦
感想1
星は自分で光っているのではなく、太陽の光が反射している。夜になると私たちには光って見えるもの。自分で光ることができる星はほとんどない(人間に分かる範囲では)。私たちにとって太陽の光はどのようなものなのだろう。この詩で書かれているような誰かの存在かもしれないし、何かやることや、環境や、たまたま起こる出来事かもしれない。少なくとも自分で光ることができるわけではないことは分かっていたいなと思った。自分は何かによって、自分の存在を見えるものにしてもらっている。自分では自覚なく、誰かには見えているものでもある。私は私の出来ることを、見えないくらい小さくても、ただただやっていきたい。そんな感慨が浮かびました。
感想2
「星が光る」という事象に、他者との関係性や、社会の中での自分の居方を重ね合わせているところが印象に残りました。輝きの度合いでお互いを比べてしまうことは、人間の世界に置き換えても日々起こっているように思います。他の星たちがやってきたのは偶然にしても必然にしても、共鳴し合って輝き出す姿は、やさしくあたたかい世界だなと感じました。
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あさも、おひるまも、よるも
そして、まよなかも。
もりもり、たべる。
いのちを、いただく。
いのちが、しんだ。
地球のしくみは、傷つくようにできている。
だから、心地よいきもちや、らくなきもちになれたなら、生きている意味があったとおもう。
ままとぱぱと、おいしいね。って、わらいあうのが、うれしい。無題
作品にまつわる質問
この作品の好きなところを教えてください。
傷つきを主張しているところ。
感想1
たべることいきることは、植物や動物や、自分以外のだれかをいただくことで、それはなんだか、とても恐ろしくて、悲しいことのように感じることがあります。だけどそれでも生きていくことに、おいしさや、心地よさを感じることを、いとしくも感じます。私のからだも循環して、いつかは土にかえり、地球のさまざまな一部として巡り続けていくのだと思います。この詩を読みながら、そんなことを、ぐるぐると考えています。
感想2
「うれしい」を感じながらも、日々の中で思う事や違和感をじわじわと抱きながら過ごしている背景があるのかなと、読みながら想像した。確実に存在している様々な「時間軸」の中、また同じく確実に存在するであろう「いのち」が”食”により消えゆく瞬間もある。地球の仕組みを傷つきと表現する理由や、そう感じた経緯、ハッとした瞬間がきっとどこかにあったんじゃないかと、勝手に気になった私がいる。生きている意味や実感を得たいと思う私は、もしかしたらまず心地よさや安心を感じたいんじゃないか…?って、なんだか読みながらふとそんな発見をもらったように思う。
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あるところに少年がいました。かれはそのせなかに、おおきなつばさをもっていました。まっしろなつばさをはためかせるすがたは、ほんとうにみごとでした。
「きれいだね」
「ぶきみだね」
「かっこいいね」
「きもちわるいね」
みんなはくちぐちにいいました。ほめるひと、ばかにするひと、あこがれるひと、こわがるひと。いろいろなひとがいろいろなことをいいましたが、少年はきにしませんでした。
「ぼくは、たのしくそらをとべればそれでいいのさ」
少年は大きくなりました。つばさは相変わらず真っ白にかがやいています。青空をかけめぐる少年に、声が聞こえてきました。
「すごいなぁ、うらやましいな」
「あれしか芸がないのかしら」
「さすが、俺たちとは違う」
「私は好きじゃないな、ああいうの」
みんなは好き勝手に感想をいいました。賛否両論なのはいつものことのはずなのに、少年は違和感を覚えました。
「何だろう。空を飛ぶのが怖いよ」
少年は逞しい青年に成長しました。純白の翼は未だ現在です。それもそのはず、少年はすっかり遊飛行をやめてしまって久しいのです。それでも人々は珍種である彼を批評する娯楽から抜け出せません。
「彼の美しい羽根は純金をも上回る値打ちがあるでしょう」
「お高く止まってやがるぜ。上流階級のつもりか」
「あの御方こそ、この世界を終末から救う神の遣い」
「あれはきっとテロ組織が秘密裏に開発した生物型破壊兵器に違いない」
少年にとって最早、全ての声が敵でした。
「誰も僕を僕として見てくれない。皆、僕を翼でしか測らない。こんな翼は枷だ、僕は翼の奴隷なんだ」
彼の苦しみを嘲笑うかのように、翼は輝きを増していきます。
少年は何度も翼を消し去ろうと試みました。それでも、何をしても翼は傷ひとつ付きません。それを心から嘆くと同時に、少年はどこか安心していました。
「本当は分かってるんだ。僕から翼を取ったら僕は何者でもなくなる。結局、僕には翼を捨てる勇気がないんだ」
少年は自責の念に駆られました。やがて追い詰められた彼の頭に浮かんだのは、かの有名な神話でした。
「そうだ、太陽に灼かれればいいんだ」
少年は本当に久しぶりに空へと飛び立ちました。しかし生身で宇宙に行けるはずなどありません。彼はまもなく酸欠を起こし、真っ逆さまに落ちていきました。鋭い風が身を刺す中、少年は幼き日をぼんやりと思い出していました。少年
作品にまつわる質問
この作品にまつわるエピソードがあれば教えてください。
この後、少年は翼がクッションになって助かったそうです。本人は何とも言えない表情をしていたとか。
何年振りに空を飛んだことをきっかけに世間が再び賑わってしまうのは、また別のお話。感想1
寓話的な物語で、私は宮沢賢治の「よだかの星」という個人的に大好きな作品のことも思い浮かべつつ、この少年に思いを馳せていました。翼は賛否両論あれど、とにかく目立ってしまうことの大変さがあるもので、「たのしくそらをとべればそれでいい」と思っていても、いつの間にかひとびとの眼差しが重荷になっていって。翼があってもなくても、少年は少年であるはずなのに、と悔しい気持ちになりました。エピソードとして、翼がクッションになって助かったと書いてあって、ほっとしている自分がいます。この世界のどこかに彼に似た姿の人もいるのかな。いつか彼が思い煩うことなく飛べる空を見つけられますように、と祈る気持ちになっています。
感想2
少年の持つ翼は、少年を構成する大切な一要素ではあれども少年自体ではなかったし、それに意味付けをしてよい人は、少年本人以外には誰もいなかったはずだと思いました。しかし、人々は勝手気ままに、無責任に言葉を放ちます。雨のように降りつける他者からの毀誉褒貶を無視して生きることは、実際問題とても難しいことだと感じます。そして、つい悪い評価に引っ張られ、自分の気持ちも良さも見失ってしまうこともあると思います。少年の姿が自分自身に少し重なりました。翼ではなく少年を見てくれる人や、少年と同じようなところのある人と出会い、いつの日か少年が、また楽しく空を飛べるときが来ますようにと願っています。
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東から昇る陽の光で空が白み始めた頃、ベッドに横になっていた妙齢の女――見た目でいえば、五十くらいだろうか――は閉ざしていた瞼をゆっくりと持ち上げた。数回の瞬きを繰り返したのち、どこか気だるげに身体を持ち上げた女がぐるりと首を一回回し、おもむろに上へと手を掲げたその刹那――パチンと指を鳴らす音が響いたかと思うと、彼女が纏っていた白いネグリジェが一瞬にして黒いロングワンピースへと変化した。同時に寝癖でボサボサだった黒髪も、真っ直ぐに整い首元でひとつに結わえられていて。肩にかかる髪を後ろへ払った女は、足を床へ下ろすとそのまま立ち上がった。
「……もうすぐ春だっていうのに。朝はまだ冷えるねえ」
誰に向けるでもないただの独り言を口にしながら四人がけのテーブルが置かれたリビングへと入ってきた女がゆったりとした歩調で足を進めながら指を弾くと、暖炉の中に置かれている薪が一瞬にして紅い炎に包まれる。続けて彼女がもう一度指を鳴らすと、今度はランプに明かりが灯った。
「さて。今度は食事の準備だね」
なんでもないように彼女が指を弾く音が、静かな空気に何度も響き渡る。その音が止む頃にはテーブルの上に並んだ皿の上に、スクランブルエッグにサラダ、トースト二枚に牛乳たっぷりのカフェオレ――どこにでもある、ありふれた朝食だ――が置かれていた。流れるような足取りでその朝食の前までやってきた女は、慣れた様子で椅子に腰を下ろすと、おもむろに目の前のトーストへと手を伸ばした。
「……おっと。わたしとしたことが、ジャムを忘れているじゃないか」
片手にトーストを持った女は「うっかりしていた」とでも言いたげな様子で、もう片方の指をパチンと鳴らした。その音に導かれるように現れた半分ほどまで減ったいちごジャムの瓶を手元に引き寄せると、置かれていたスプーンを手に取ってたっぷりと掬い上げトーストへと塗っていく。
「よし。こんなもんだろう」
ツヤツヤとした赤に塗りつぶされたトーストを見つめた女は、口を大きく開くと勢いよくそれに噛りついた。頬張ったトーストをゆっくりと咀嚼し飲み込むと、女の口元が緩やかに弧を描いた。
「うん。今日も完璧だね」
一日の始まりを彩る自分好みの朝食に、女は満足気に頷くとジャムトーストを再び口へと運んだ。ワンダーエブリデイ
作品にまつわる質問
この作品の好きなところを教えてください。
魔女の一日の始まりをテーマに書いた短編です。魔法が当たり前にある世界観の中で、魔女の『人っぽさ』が出るように書きました。
感想1
朝食の香ばしい匂いを錯覚するほどに世界に入り込ませる文章だと感じました。指を鳴らすだけで全ての支度が整っていくのはとっても便利そうで魅力的だし、見ていて愉快だろうと想像します。ハリー・ポッターに登場する、ウィーズリー家のお母さんが家事魔法を使いこなしている姿を連想しました。何気ない日常動作を魔力で行えるようになるまでには、かなりの訓練を重ねて熟達しなければならないのかもしれません。はたまた、私が腕を伸ばして物を掴むように、魔女にとっては容易く当たり前の動作なのかもしれないとも思いました。
感想2
当たり前に魔法がある世界の中でも、この魔女さんは知者と言えそうだと個人的に思いました。自分にあった時間の流れや日々の過ごし方、自分に必要なことを過不足なく知っている感じがしたからです。一人で過ごしている時間が長いと、空間や道具やさまざまなものと対話するようにひとりごとを呟いてしまうことがあるように思います。魔法が異端として追いやられていない世界なら、魔女さんの住処は案外人里近くなのでしょうか。でも自然はゆたかな場所のイメージをしています。私もいつか魔女になりたいと常々思っているので、こんなふうな、一日の完璧なはじまりを探してみたいと思いました。
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ぼんやりと照明をみた
眩しくて涙が出た
すぐ止まって、
今度は痛みが走った
耐える価値がない
痛みは頭にうつり
じんわりとした頭痛
今日もうまくいかなかった
それだけならよかったのに
眩しいよ
いつもどおりさ自由に
作品にまつわる質問
この作品にまつわるエピソードがあれば教えてください。
深夜に眠りたくなくて書いたもの。
照明を消したら安心できなくて、つけたら眩しかった。
目を閉じたら気持ちのいい痛みが出て、反応するのもバカバカしい...って脳ミソくんが言ってきました。笑感想1
じぶんの感覚をしっかりとたどって感じたうえで描写しているようで、それが印象に残りました。深夜の時間は他の時間よりも一人の時間という感じがします。これが昼の「いつもどおりさ」だったらさわやかすぎて苦しくなりそうなんだけど、この詩の「いつもどおりさ」は、自分自身を突き放してしまいたいような諦め感がある気がして、私の感覚的にどこか馴染むような心地がしました。
感想2
エピソードも踏まえ作品を読んだからか、映像で浮かんできた感覚がありました。タイトルの「自由に」の”自由”には、どんな意味が込められているのだろうかと気になる私がいます。痛みが頭に写る感覚は、私自身覚えがあり、眩しさと痛みの関連性や、そんな部分からくる心の揺らぎもあるんだよなぁ…と感じているところです。脳ミソくんとの会話は日々繰り広げられているんだろうかと、想像が膨らんでいます。
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感想1
やわらかい光属性の言葉だけど、まぶしいというよりはさびしさが伝わってくるような不思議な感覚。言葉と言葉の隙間があって、それがきちきちに埋まるわけではないんだけど、だれかとつながっている温かさもある。私、小説を読み終えたあとで「よかったね」とかひとりごとを言っちゃう時があるのですが、そんな言葉をつぶやきたくなる読後感でした。
感想2
読んでいて心がじんわりとしました。夕焼けの茜色が胸いっぱいに広がっていくようでした。一日の充足感と喜びを感じるとともに、その満ち足りた一日を手放すことへの少しの寂しさのようなものも覚えました。けして多いとは言えないけれど、たしかに私にもそんな一日があったような気がします。翌日もその翌日も、この人にとって幸せで満ち足りた日になりますようにと祈りたい気持ちになりました。
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ねぇ、君。こんな時間にどうしたんだい?家には帰らないのかい?
おうち、かえりたくないの。
どうして帰りたくないんだい?
えっと、あの。わ、わからないの。
でも、かえりたくないの。
お父さんやお母さんが心配するよ。
しんぱい? それってこわい? いたい?
どうしてそんなことを訊くんだい?
だって、おじさんしんぱいっていった。おうち
感想1
この人にとって「おうち」はこわい場所で「お父さんやお母さん」がすることは、こわくていたいことなんだろうって思った。悲しいし、悔しくなる。「かえりたくない」と思って行動できるのは強みと言えるかもとも思うけれど、夜遅くの街の中なのかな、そこもきっと安全な場所ではないのだろう。けれど、「おうち」よりはマシと感じる瞬間も少なくないのかもしれない……。この夜も、次の夜も、その次も、ずっと、この人がこわくなくいられる場所ってどうしたら見つかるんだろう。
感想2
この子のおうちに帰りたくない気持ちは切実なものなのだと感じられました。その理由を自分でも説明できないのは、おうちにいるときは自分の思考や感情を押し殺しているためなのかもしれないと想像しました。「心配」という言葉を知らず、その未知の言葉が父母と結びつくと恐怖や痛みを与えるものだと解釈してしまうほどの過酷な環境のおうちなんだろうと胸が痛いです。せめてこのおじさんがいい人であれ…と願わずにいられません。
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「素を見せて」
なんて言われても私にはできない。
仮面の重圧に押し潰されて私の顔はなくなってしまったのだから。
あの人といる時は
ニコニコな仮面
あの友達といる時は
少し真面目な仮面
あの子といる時は
ふざけた仮面
そんな仮面を重ねていたら
知らない間に仮面に埋もれてる顔が
消えてしまった、無くなってしまった。
沢山の仮面を外した後の私は。
ただののっぺらぼう。
とても笑えるでしょう?
でも怖がらないで
どうか嫌わないで
お願いだから。圧
感想1
本当の自分てどれなんでしょうね。私も関わる人によって「自分」が変わりますし、場面によってふるまいや態度が変わり、まるで別人のような時があります。しかしどれも私だとも思います。この複雑な社会では全部自分のままでいられることはとても稀なことなのかなと思いました。まだまだ見つかっていない自分もきっといるだろうし、できるだけ心地よい自分に出会いたいなと思いました。まだまだ私も難しいけど
感想2
のっぺらぼうというよりも、わからないってことなのかも?と思った。私たちって、案外、素顔っていう顔を持っているわけではないのかもしれない。たくさん影響されて、どんどん押し流されて、自分らしい自分をわかるのはむずかしい。でも「わからない」は「ない」とはすこし違うような気がする。この詩の「私」は自分の感覚で受け取って言葉にしていて、それは、わからないけど、「私」の心があり、顔があり、体があり、そこにいるってことなのだろうなと思った。
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過去は消せないけど
それを
ずっと背負い続けなくてもいい。無題
作品にまつわる質問
この作品にまつわるエピソードがあれば教えてください。
誰も私のことが見えてないみたいで孤独だったので、私が私自身にと書きました
感想1
この作品にまつわるエピソードに「私が私自身にと」とあり、これは自分自身を見失わないための指標のような言葉なのかな…と想像していました。
感想2
私もいつか、背負っているものを少しずつでも下ろしていきたいし、でもそれをこれまで許可していなかった自分がいることに気が付きました。誰も自分が見えていないのではという孤独を感じる中、自分に言葉をかけたその背景には、様々な心の揺らぎや想いがあったのではないかと感じました。
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水に 触れる
風に 触れる
鳥の 鳴く声
木の葉の そよぎ
あふれる 自然の 優しさは
いつも 一方通行
耳を 傾けても
分からない言葉 持ってる
空に ひかり
朝と夜の ひかり
朝日の グラデーション
星の またたき
朝も夜も 流れるメッセージ
世界の あちこちで
たくさんの 波紋が
生まれては 消えていく
形を 持たない
メッセージの 意味は
誰も 知らない
かみさまの あいことば
心にある ことばの カケラ
何に 呼応する?
波紋が 重なりそうで 重ならない
違う 波間で 揺れてる
たくさんの メッセージたち
水が揺れる
風が過ぎるアンビエント
感想1
読みながら、書かれた自然音たちが聴こえてくるような…そんなイメージが浮かんでいます。自然の優しさが「あふれる」という考えが、私には無かったなという気づきと発見があり、自然の「声」に耳を傾ける瞬間を作りたい衝動にかられました。”自然のもの”が私たちに送るサインやメッセージはきっと沢山あって、今も知らない間にそれは生まれては消えているんだろうなと思うと、どこか切ない気持ちにもなりますが、”確実な存在としてある”ということも、同時に強く感じたような気がしています。
感想2
日常の中には「わかる」ことが当然とされるものが溢れているので、意味が飽和して苦しくなることが私にはあります。この詩の中にある、自然からの「メッセージ」は、簡単に読み取り可能な意味に還元されきれないものなのだろうと思いました。重ならないまま、通り過ぎてゆくものたちから、なにかはわからないけれどなにかを受け取ること。それに耳を澄ますような得がたい時間を、作者さんはたくさん知っているのかなと思いました。
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いつでもおいで
君を待っているから
ここは退屈な場所
僕はずっとここにいた
いつでもおいで
君は何か言いたかったみたい
ここには何も残らない
面白いよね
僕はいつまでもここにいる
いつでもいいよ
君は誰かと話したい?
何もないよ
僕は答えた名前なんていらない
感想1
「いつでもおいで」「いつでもいいよ」の声が、それぞれ細く・今にも消え入りそうに聞こえてきたような感覚が私の中ではありました。退屈で何も残らない…。でも、僕と君にとっては、きっと大切な・なにか特別な場所でもあるんじゃないだろうかと想像します。読みながら、切ない気持ちや寂しさも感じる詩に思いましたが、「意思」を感じられるような作品でもある気がしています。(私の感覚ですが…。)
感想2
「君」を待っている「僕」は、退屈な場所から動けなくて、だからこそ「君」の訪問を心待ちにしているのかなという風に想像しました。退屈な・何も残らない・何もない場所といわれたら寂しい雰囲気でいっぱいな気がしますが、「僕」と「君」の二者のみしかいないことが、逆にシンプルで濃密な空気を醸し出しているようにも思えます。特別なことには名前を付けるのが難しく、だからこそネームレスのままがいいのかもしれません。
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私はあの子に嫌われなくなくて「優しい子」という袋を被った。
私は先生に嫌われたくなくて「優等生」という袋を被った。
私は親に嫌われたくなくて「勉強のできるいい子」という袋を被った。
最初はみんな袋越しの私を見て喜んだ。
仲良くしてくれた。褒めてくれた。
でも今は違う。
私が「いい子」で「優等生」で「優しい」ということが当たり前になった。
袋の中の空気はだんだんと薄くなって息苦しくなっていく。
袋を被り始めたのは自分なのに。
自分が被った袋のせいで言いたいこともまともに言えない。
あの時の自分と変わってないか、袋に穴は空いていないのか。
いつもそんなことを気にしてる。
きっと自分で自分を殺しているんだ。自業自得
感想1
相手に合わせて自分を演じることは、ネコ被りという可愛い表現では収まらず、窒息に至るような切実な苦しさがあると感じました。自業自得とタイトルにありますが、袋を被ることがこの人にとっては日々を生きるために必要な戦略だったのだろうと思います。いつか袋が外れたり、あるいは穴が開いてしまったけど案外大丈夫だったということが起こってほしいなとつい思ってしまいました。
感想2
相手や状況に応じて自分を変える術を、「袋を被る」という表現に変換していることを興味深く読みました。優しくて優等生で勉強ができるあたまのいい子・・こうして文字に連ねてみても、呼吸が浅くなるような閉塞感を感じます。袋を被り続けることに疲弊してきているけれど、嫌われるかもしれないという可能性が1ミリでもあれば、簡単に脱ぎ捨てることもできない・・そんな葛藤も垣間見えるように思いました。
感想1
読んでいると潮風の匂いが鼻をくすぐり、夜空の星々が瞼の裏に映るようでした。ふとした風景が心身を癒してくれることがあり、そのときはこの星に歓迎されているような気がして嬉しくなります。月は冬にオリオン座を通過しますが、夜空に彼が浮かんでいるかぎりアルテミスは目を離さないのだろうと思いました。
感想2
夜のネオン、通り過ぎる風、海に移る光、星の光、別々の意味を持ち、別々の時代を生きるものがまるで同じところで呼吸をしているように感じられるのはなぜなんでしょう。夜というのはそういう時間のように思いました。一人でふと夜の海に行きたくなる気持ちがよみがえってきて、どこか救われるところのある景色だなと思いました