「違和感しかないこの世界」というタイトルに惹きつけられて読みました。
私は物心ついたときは「この世界のことはよくわからないな」という感覚でしたが、今は耐え難いほどの違和感を抱くことも少なくないです。そしてそれをどうにか耐え忍ぶために、随分とエネルギーを使っている気がしますし、そんな人生に徒労感や虚しさも感じます。
（最初から自分のことばかり書いてしまいました…。失礼しました）

私は「世間」みたいなことを全く気にしない家庭で育ったので、あなたに比べたら、絶望は深くないという自覚はあります。だから共感するのは、むしろあなたの苦しみを軽んじている行為なのかもしれませんが、「人間は素晴らしい部分もあるけど、それ以上に嫌な部分が多い。それが結論だ」といった感覚には共感します。
でもちょっと思うのは、もう少し残酷じゃない世界に触れられたなら（例えば、社会に奉仕しなくてもOKという親族、退屈すぎない仕事、社会に合わせなくていいよねという人たち、それほどお金がなくても生活できる環境など…少ないですが日本にもそういった場所はあります）、感覚が変化していく可能性もあるのではないか？ということです。
それがあなたにとっての希望になり得るのかならないのか、絵空事にしか見えないのか、どう感じられるのかは私には測れないですが…ただ、言いたくなったので書いてしまいました。

「音楽、施設、イベントなど人間は本当に素晴らしい創作力はあるけど」と書いてあったので、何か好きなものがあるのだろうかと、聞いてみたい気持ちになっています。
私の場合は、優れた小説を読むと、人間の創作力に関心します。何十年前、時に百年以上前の作品が、今も多くの人の心に何かしら響くものをもっているのって…すごいことな気がします。今も昔も人間のやることなんて変わらない、ってだけかもしれませんが。

あなたが表向きどのように日々を過ごしているのか想像できませんが、内心はかなり苦しみ、悶え、この世の中への否定的な感情が渦巻いているのがよく伝わってきました。このような思考が脳内を充満しているのであれば、本当に苦しいだろうと思いました。書いているときだけなのか、それとも何をしていてもこうした気持ちになってしまうのか、どちらにしても正直な気持ちや感じ方が脳内でクローズアップされてしまうような状態にありそうだと思いました。
私も自分で違和感を抱きやすいタイプだと思って生きています。人の言動に一貫性がないことが気になって、聞き返したり、言い返したり、修正したくなることもあります。そして、実際に議論を吹っかけて面倒がられることもあります。そう考えると、あなたは書いてくれたような内心のぶっちゃけ話を外の誰かに発信したことがないのかもしれないと思いました。冒頭に表向きどのように日々を過ごしているか想像できないと書きましたが、ひょっとしたら自分の心の内は隠して、大人しく周囲に気遣って、無理に調和をして生きているのかもしれないと勝手ながら想像し始めています。
私はあなたがこの世の中に違和感しかなく、魅力のかけらもなく、どうでもいいという気持ちの裏側には、何かわかりませんが究極に何か求めているものがあるような気がしています。本当にどうでもよかったら、どうでもいいと思うこともないし、こうして書いて送る必要もなさそうですし、違和感もないと思うからです。私にはそれが何かわかりませんが、そういう何かわからないものを探求するのはわりと面白いと思っています。そういう意味で私はちょっと人間に興味があります。違和感は人間が人間であるもとの一つだと思うので、違和感についてもう少し深めてみたいと思いました。