経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

こわい、こわい、かっこいい、すき。

かっこいいひとがすき。

好きなタイプは?と聞かれ、初めて思ったこと。中学生になって、初めて恋愛なんて考えた。
最初は、仲のいい人を好きになって、でも同性で、葛藤してると、向こうから告ってくれた。

とても嬉しかったこと。今でも覚えてる。

でも、次第にその人は自分から離れていって、あぁ、駄目なんだなと思った頃には、長文を送り付けて別れていた。熱に魘された中二の冬。

今思えばだいぶ迷惑だった。ごめんね、

その人と話さなくなって、しばらくして、わかったことがあった。普通の恋愛、嫌いだなって。男女で付き合って、そしたらあんなことやこんなことをして、愛してるって言って。

吐き気がする。きもちわるいな

その時ばかりは自分の価値観を疑った。まじかよってすごい思った。きっと自分は普通じゃ無いんだなとも思った。

仲のいい友達の話は聞ける。でもそれを自分に置き換えたらほんとに気持ち悪くて…次第に、そういう画像だったり、話を聞くだけで無理になった。

そんな中、LGBTとかについての話が学校であって、ちゃんと授業としてだったから聞かなきゃいけなかった。理解がどうとか、こういうこと言ったら傷つくとか言ってたな。でも、なんでそんな授業すんのかわかんない。区別しなくていーじゃん?気遣えとかみんなに言って…そっちの方が辛いのに。

苦しかった。そういう自分であることが。

すごい苦しいの。普通じゃないって、こんなに辛いんだ。なんでかなぁ、しにたい。そんなこと思ってる自分に、死んで欲しくてたまらなかった。いつしか自分のこの嗜好を、汚いなって思っていた。

かっこいいなぁ、好きだなぁ。

この時、好きになった人がいた。部活で仲のいい部長。仲のいい人の中で唯一、自分がこんな人であることを伝えてない、まだ自分の汚いとこを知らない人。

でも苦しいなぁ…汚したくないなぁ…

知って欲しくなかった。だって、急に普通だと思ってた人に、女の子が好きとか言われたら、嫌われるかもしれない。やだなぁ…
この時初めて、カミングアウトが怖いと感じた。中三の夏のこと。
怖いなぁって、そう思ってたら、突然友達が、

このことお前の好きな人に言ってやろうか~?

とかって言ってきた。怖かった。ほんとに。あいつなら本当に言ってしまいそうで。自分のために知らないところで広められてそうで、すごい怖かった。この時以上に、恐怖を感じたことは無い。カミングアウトする相手を間違えたなと、後悔しかなかった。

こわい、こわい、こわい

あと5ヶ月もない。それだけしたら学校が終わってしまう。いつか好きって伝えたい。でも怖い。ずっと怖い。今も。

同性愛者ってわけじゃない。かっこいい人が好きなだけ。でもそれは普通じゃないから、

何年経っても、変わんないんだろうな。

感想1

経験談の投稿ありがとうございます。
文章を読んで、投稿者さんの周りや様々な情報の中で言われる「普通の恋愛」に対する感覚と、それとは違っていると思える自分の気持ちに驚いたり、悩んだりしているのかなと思いました。

学校でのLGBTなどに関する授業は、きっと、そういう授業がなかったころには、LGBTなんて存在しない、とか、よくないことのように間違って思われていた頃があって、また今でもそう思ってしまう人は少なくないので、みんなに「おかしなことじゃないよ」ということを伝えるためにあるのかなと思います。ただ、それでもまだ特別なことかのように話されてしまうことが多いので、「区別しなくていーじゃん?気遣えとかみんなに言って…そっちの方が辛いのに。」という投稿者さんの気持ちとはずれた内容になってしまっていたのかなと感じました。
個人的には、人はどんな人を好きになってもいいし、好きにならなくてもいいと思います。読んでいて、投稿者さんにとっては「かっこいいなぁ」と感じることがとても大切なのかなと想像しました。

周りの人や、好きな人に嫌われるかもしれないと考えるのはつらいと思います。気持ちを伝えたいという思いと、伝えたらどうなるか…という悩みがあって、投稿者さんの中でぐるぐるしているのかなと想像しました。
周囲のよく知っている人には言いづらいなと思うことがあれば、投稿者さんの中にある気持ちをまた死にトリに書きに来てください。

感想2

興味深く読みました。
あなたがあなたなりの自然な「好き」「かっこいい」という気持ち(感性、感情)を抱いていて生きていることは、一つの魅力的な個性だとわたしは感じます。だから、それを「普通じゃない」というカテゴリーで扱う世の中に、本当に困っちゃうなと思っています。

ちょっとあなたに便乗して自分語りをすると、わたしは恋愛感情・関係の質にこだわりがあり、カテゴリーから選ぶとデミセクシュアルというのが一番近いです。でも自分はただ自分なりの「好き」や「素敵」があるだけなんだよな(そしてそれは結構大事なことなので、「普通」ってやつには馴染めないや…)、というのが正直な感覚です。
だから、どんな形であろうと恋愛の「普通」に馴染めない人には、勝手ながら仲間意識をもってしまいます。

LGBTについて、「セクシュアルマイノリティという存在を知って、配慮しようね」という話は違くない?とわたしも思います。本当は、一人ひとり個性は違うはずです。それなのに、なぜか「普通」みたいなのがあることになっていて、しかもそれが力をもっているせいで少数派が差別されていて…そんな世の中っておかしいし酷い話じゃないですか?と、わたしはみんな(いわゆる「普通」に当てはまる人たち)に問いかけたいです。

経験談の投稿、ありがとうございました。

お返事1

感想を頂き、ありがとうございました。

自分は、あまり他人に興味がなく、人との関わりも疎かにしてしまうことが多いので、『かっこいい』と思うことはとても大事なことだと感じています。かっこいいなぁから始まって、やがて好きに変わっていくんです。
こうやって思うことを、一つの個性だと認めて下さり、とても感謝しています。認めてくれる人が居てとても良かったと、少し、ほっとしています。

少し、後日談のようなものを書かせて頂きます。

先日、他クラスと関われるような行事があり、他の友達も居ましたが、少しだけいつもより沢山、彼女と話してみたんです。そしたら、気持ち悪いからそういうのやめなよ、と、遇われてしまいました…笑

やっぱり自分は、この世の中では認められないようでした。それでも、ここで色々書かせて頂いて、認めてくれる人も居ると知って、少しだけ、心が軽くなった気がします。上手くいくことは少ないかもしれないけれど、まだ彼女のことは諦めきれないので、もう少し、頑張ってみようと思います。

また辛くなってしまったら、経過を書かせて頂こうと思います…笑

ありがとうございました。

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