経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

普通の社会人、普通の人生とは

社会人になって1年半がたちました。
3〜4ヶ月程前に職場内の人事異動があり、また入社して年月が経ったことから担当する業務が増え、気付いたら休みの日に布団から出られない、ご飯が美味しくない、趣味のピアノもドライブも、大好きな彼女とのデートも楽しめない。そんな状況になっていました。

会社に行きたいと思えなくなり、うつ病と診断されて現在は休職しています。1年半やってきたのに、普通の社会人として生きていくことが突然難しくなってしまいました。

職場内にはハラスメントをするような人はおらず、とても恵まれた環境だと思います。職場の方々が皆良い人達で、全員が忙しい職場なため、少しでも力になれるよう頑張ってきたつもりですし、上司からはとても優秀だと評価していただいていました。

本題では①仕事や生活に対する考え方についてと、②大切な人とのことについて書こうと思います。

①仕事や生活に対する考え方について
人と仲良くなるのにこんなに時間がかかるようになったのはいつから?人に助けてって素直に言えなくなったのはいつから?家族・彼女・友達と過ごしている時、本当に素直な自分を出せていた?相手に変な風に思われないかばかり気にするようになったのはいつから?

それとも自分が元々こんな人間だったのか、それすらも今は分かりません。診察では先生から「もっと考えすぎないで、気楽に生きていいと思うよ。大企業に入ってお金もあって若さもあって勝ち組なんだから、そんな不安にならなくていいと思いますよ」と言われました。

そんな風に生きられたら、カセットを交換するみたいに考え方を変えられたら、こんなに悩んで苦しむことも無くなるんでしょうか。
簡単に「個性」という言葉で括ってしまうこともできるのかもしれないし、そもそも答えなんて出ない・変わり続けるのかもしれません。
苦しくて消えてしまいたいです。

②大切な人とのことについて
彼女は看護師をしており、3年間付き合って、元気な時には「来年には結婚しようね」と話していました。うつ病という私の状況を聞いても傍で支えたいと伝えてくれました。
でもうつ病の介護に付き合わせるわけにはいかない。私のせいで彼女の幸せな人生を台無しにしてはいけない。以前のように明るい未来を想像することができず、一方的に別れる決断をしました。

3年も時間を奪ってしまったこと。この先の人生に不要な思い出を作ってしまったこと。支えたいと言ってくれた言葉に素直になれなかったこと。2人の時間を楽しめなかったこと。全て後悔しています。

こんな私のことも、私との思い出も全て忘れて、全部塗り替えてくれるような素敵な人と出会ってほしいです。
頑張り屋さんで、優しくて、人の心をとびきりの優しさで包んでくれる、そんなあなたが世界で1番大好きです。

恋愛なんて人生の一部でしかないかもしれませんが、私にとっては彼女と描く未来が人生の軸でした。ふとした時に罪悪感から私の存在自体消えてなかったことになってほしい、死にたいと思ってしまいます。

感想1

経験談を投稿してくださり、ありがとうございます。
あなたの苦しさ、しんどさ、もどかしさを感じるとともに、あなたが周囲の人たちに抱いている感謝の気持ちを私は経験談から感じ取りました。うつ病と診断され、それまで当たり前に享受していた日常を送れなくなってしまった苦しさは、想像するだけで心が痛みます。

「勝ち組だから」とお医者さんに言われたとのことですが、あなたはそういったスペック?や生活の不安(お金など)に関して悩んでいたりモヤモヤしていたりするわけではなくて、あなた自身の在り方にモヤモヤしているのかなと私は思いました。
私も「考え方を変えたいな」と思うことがあって、人と話したり本を読んだりラジオを聴いたりと、いろんな価値観に触れる中で変化していくこともありました。考え方を変えることで感じ方や物事への解釈も大きく変わるのかなと思います。一方で、考え方と付き合う、自分と向き合うのも1つの手なのかなと私は感じました。「相手に変な風に思われないかばかり気にするようになった」と書かれていますが、そうやってあなたはあなた自身と向き合っているように私には見えました。
あなたは自分らしくいられない感覚がどこかにあるのかな…と経験談から感じました。その原因は分かりませんが、例えば周囲がどんなにいい人でもどこか気を張ってしまう相手なのかもしれないし、自分が自分のことを受け入れていないのかもしれないし、「自分はこれまでの人生でやり切ったことがあって誇れる」と思えるものがなくて自分に自信が持てないのかもしれないし…。様々な原因があるでしょうし、様々な原因たちは相互に絡み合っていて、紐をほどくのは結構至難の業である可能性もありそうです。そしてそもそも複雑なものを複雑なままにしておく、解決できないものを解決できないままにする、未知のものを知らないままにしておく…というふうなことも時には必要なのかも…と経験談を読んでいて思いました。

また、罪悪感に苛まれているとのことですが、罪悪感は「自分が彼女を傷つけた」といった加害者意識でもあり、同時に「自分は別れるという選択をして傷ついた」という被害者意識でもあるのかなと思いました。あなたは知らない間に傷ついていたりあなたの気持ちに蓋をしたりしていて、でもそれを覆い隠しているのかなというふうにも見えました。「彼女の幸せな人生を台無しにしてはいけない」と一方的に別れる決断をしたとのことで、きっと「好きな人と一緒にいたい」という気持ちよりも申し訳なさが勝ってしまったということなのかなと思いました。そういう申し訳なさ、罪悪感で本当の気持ちを隠していることで心が疲弊しているふうに私には見えました。

また何か投稿したくなったらぜひ投稿してください。お待ちしております。

感想2

経験談の投稿ありがとうございます。タイトルにあるように「普通」って本当なんなのだろうな…と考えながら読ませてもらいました。表向きには“恵まれた環境にいて順調に働いていた人”という輪郭のままなのに、その内側では、軸になるものがひとつずつ剥がれ落ちてしまったような喪失感もあり、その落差があなた自身を深く傷つけているのではないかなと想像しています。
診断を受けるまでの背景には、ただあなたが弱いとか努力が足りなかったという話ではなく、職場の体制というのか人手不足の常態化や責任を早い段階で取らなければならない状況などそういった外的なストレスが大きかったのではないかなと私は感じました。①で書いていた「いつから人に助けてと言えなくなったのか」「いつから素直をしまい込むようになったのか」といった問いは、自分の核心に触れているようで、自分と向き合えてしまう人だからこその苦しさも考えたりしていました。人は、負荷がかかり続けると“自分でもよく分からない自分”に気づいてしまうことがあると私は思っていて、頑張れる人ほどキャパが限界に来るまでアクセルを踏み続けてしまい、そこではじめて急ブレーキのように心が止まってしまうような…もしかしたら今のあなたはそんな状態に近いのかななんてことも思ったりしています。
医師の「気楽に生きていい」という言葉も、もちろん悪気はないのかもしれませんが、あなたが抱えている痛みの深さには届いていないのだろうという印象も抱きました。考え方はそう簡単に交換できるものでもないし、仮にできたとしてもどうにかなるものではないしなぁ…と思いつつ、長い時間をかけて固まってしまった感受性や思考の癖が、疲労と責任の圧を受けて動けなくなったところも少なくともあるとは私は感じたので、今は自分の感じるままの感覚をまずは自分で受け止めていくじゃダメかなぁと…。
②で書かれていた恋人との関係についての部分は、あなたがどれだけ大切に思っていたのかが伝わってきて、けれど、その想いが強すぎるあまり、「彼女の未来を守るために自分が退くしかない」という方向に思考が傾いてしまったのだろうなと感じました。その人の幸せを守りたいという気持ちから自分を切り捨てるような選択をしてしまうことが時として起こりうることではありますが、それが正しいかどうかではなく、あなたにとってその決断は、“彼女の人生を壊したくない”という願いでもあったのかもしれません。ただ、その祈りと同時に「私の存在自体がなかったことになってほしい」という言葉まで出てしまうのは、今のあなたが耐えられる以上の痛みに押し潰されているサインにも私は見えました。他人軸から自分軸に切り替えるのは難しいことだと私も日々痛感しているところではありますが、そろそろ自分が回復することを優先にするというのか自分のペースを尊重してもいいのではないかなと無責任かもしれませんが、そう思ってしまったのが正直なところです。
休職という選択をしたこと、あなたは“逃げた”のではなく“生きるために必要な行動ができる力がある“ということでもあると私は思います。消えたいと感じるほどの苦しさの中でも、自分にも他者にも誠実であろうとする姿勢が強く感じられ、その誠実さが、今はあなた自身を傷つけてしまっているかもしれないですが、同時にあなたの輪郭を形作っている大切な部分でもあるように私には思えました。またこうして自分の心の内を言葉にすることがあなたにとって多少でも心持ちが変わるようであればいつでも死にトリに声を届けてください。

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