私はきっと恵まれた環境で育ったのでしょう
ごく普通の6人家族の末っ子として産まれた私。家庭環境が特段悪いわけでもなく、寧ろ羨ましがられるような仲の良さです。小学校、中学校、高校、いつも周りには気付けば誰かが居てくれ、沢山の友達にも恵まれています。はたから見ると恵まれている様に見えるのでしょう、私の周りには人が集まる人柄だとよく言われます。
ですが、笑顔を貼り付けているだけで気遣いしているだけで自分の意見は言わずに何も断れずに、両腕にはリストカットの跡だらけで自分の殻に閉じこもる私は本当に恵まれていると言えるのでしょうか?
今年22歳の私ですが、高校を卒業してから就職先をいくつか点々としていました。結局どこも合わずに、高校生の時からしていたバイト先にいます。
就職先では、出勤して2日目にも関わらず、こんな事もまだ覚えていないのかと溜息を零される。圧力をかけられる毎日。それを責任者に相談するも、こんな事で逃げていたら社会人にはなれない。これが当たり前だと、お前はこんな事で逃げるのかと、鼻で笑われてしまいました。自傷癖のある私は、少し感情的になってしまい、責任者の方にリストカットしている事も打ち明けてしまいました、そんな気持ち悪い行為をしている事を聞きたくはない。とバッサリ言い切られてしまい結局傷付きました。きっとこの件を耐えるのが社会人への道のりだったのでしょう。
当時高校卒業したての18歳の私では、まだまだ子どもだったのでその言葉達を流し聞きする事などできずに真に受けていました。どうして自分は何も出来ない人間なのだと、こんな事も一回で覚えられないのは無能だと、毎日考えるようになりました。人よりも笑顔を絶やさず生きていけるのが長所の私はネガティブな感情を一切外に出さずにいたので、就職先は接客業だったのですが、お客様からも笑顔が気持ち悪いと言われる事もありました。そして、自分の意見を言えない性格でもあり、標的にされ何を言われても笑顔を保っていたのが気に入らなかったのでしょう。お前みたいな無能は生きている価値がないと言われてしまいました。
さすがに耐え切れなくなった私は号泣しながら帰ったのですが、後日責任者から電話があり、世の中には沢山の人がいる。そんな中でもお前よりも不幸な人達は沢山いるんだからそんな事で泣くな、迷惑かけるな。お前は恵まれている環境だろ。と。
恵まれた環境とは?両親がいること?友達が沢山いること?学校に通える事?健康的な体?充実した日々?ストレスが感じない環境?怯える事もない家庭?優しい職場?
私にはもう何も分かりません。恵まれた環境とは一体なんなのでしょうか?もし私が恵まれた環境の立場なのだとしても、辛くて悲しくて仕方ありません。
そして私の長所は、なくなってしまいました。
感想1
経験談への投稿ありがとうございます。
「恵まれた環境」という言葉が、まるで呪いのように、あなたの心に暗い影を落としているような姿をイメージしました。
相手はいとも簡単に言うけれど、「恵まれた環境」とは一体何のことを指しているのか・・それは誰の物差しで、何と比べられているのか・・私も頭の中で大きなハテナが浮かんでいます。
表面的にはいわゆる「恵まれた環境」や「長所」に見えてしまう事柄の背後で、実は人知れず他者の顔色を伺いながら、自分の本音を押し殺して迎合しなければいられない苦しさがあるのですかね。
それはなかなかにしんどいことですし、「私は本当に恵まれていると言えるのでしょうか?」との部分は、あなたの心の叫びでもあるように感じました。
そんな中での自傷行為は、声にならない葛藤から生き延びるための、あなたにとって必要な手段であったように私は思いました。
就職先の厳しい対応や心無い声には、読んでいて思わず憤りを感じてしまいました。
就業して2日目で仕事を覚えられるわけがないですし、挑発するような物言いはあまりにもひどいと思ってしまいました。
感情的であったにしても、勇気を出してご自身のことを打ち明けたのに一蹴されてしまうのは傷つくことですし、突然向けられた冷淡な言葉や責任者の一方的な叱責は、忘れ難いつらい記憶になってしまったのではないかと想像しています。
よくよく考えると「恵まれた環境」という言葉は、誰も幸せにならないのでは・・と、そんなことを考えている今です。
言う側もまた自分の苦しさを投影しようとしているのか・・ともすれば、自分が抱えている我慢や抑圧を相手にぶつけるための言い訳になっていないだろうか・・とぐるぐる思考を巡らせています。
(いずれも私の想像で、違ったことを言っているかもしれません)
思ったことをつらつらと書いてしまいましたが、誰が何と言おうと、あなたの苦しさは確かにあって、それは誰にも否定されるものではないと私は思っています。
向けられた数々の言葉のダメージはそう簡単に拭えないかもしれませんが、気持ちを吐き出したいときには、よかったらまた死にトリへ訪れてみて下さい。