経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

八方塞がり

私は過労や人間関係で30代のときに双極性障害を発症しました。
それから10年間4回ほど寝たきりになりました。
その間はなぜ寝たきりになるのかいくつかの病院をめぐり、様々な検査をしましたがわからずにいました。
約2年ほど勤めると1ヶ月〜1ヶ月半ほど動けなくなります。
その度に転職を繰り返してきました。
それが3回も4回もあると年金保険税金を支払うのが難しくなり、生活も不安定になり役所へ相談にも行きましたが、 聞き入れてもらえずにしっかり延滞金もつけてきました。
延滞金のほうが消費者金融で借り入れするよりも高く、まるで借金でもして払えと言われているようでした。
仕方がなく立ち上がれる日は転職活動を布団の中で行いながら、次の職がみつかるまで水商売や風俗で働きました。
それしか当日に働けそうなときに自由に出勤できる職種がなかったからです。
それから10年たち現在の主治医に出会い、私は双極性障害だと判明し服薬して なんとかギリギリ具合がすぐれない日もありますが、5年間寝たきりにならずにいます。
障害年金も考えましたが元気なときは普通に働けるため難しいと言われました。
また寝たきりになったら申請してと医師に言われますが、申請中にまた働けるようになるため、 無理だと思われます。
いざとなれば生活保護も絶対に受けたくはありませんが、家のローンもあるため不可能です。
今は治療をしながら働けるときは働き、今までのことを繰り返さないため お金に余裕が出るようにほぼ休みなく働いている状況です。
もう中途半端に働けたりするので、なんの保障もありません。
元気に働き続けることができればなんの問題もありませんが、周期的に具合が悪くなるため もし寝たきりになったらまた裏の商売に行かなくてはならなくなるのかと悩んでいます。
年齢もどんどんととってしまうため、定職に就くこともままなりません。
同じ双極性障害…働けるときは働けて、寝たきりになったら無職…という人たちは、 いったいどのように生活をしていっているのでしょうか。
私には事情があり親元で一緒に住むという選択肢はありません。
この先いったいどのように生きていったらいいのでしょうか。

感想1

20代の頃に仕事で日常的に心身に負荷がかかったことによって30代でSOSの症状が出たのかな…と思いながらも、いや待てよ…投稿の最後に“親と一緒に住むという選択肢はない”と書いてあったので10代から家庭の中でも色々しんどい思いを抱えてきたのかな…そんな想像をあれこれしながら投稿を読ませてもらいました。過労や人間関係と書いていましたね。仕事の中で断れなかったり、頑張り過ぎたり、人間関係で緊張が続き心身限界をむかえる方は少なくありません。あなたにかかり続けた負荷は相当だったのかもしれません。
どんなに社会保障制度が整ったと国が言っても、そこには人知れず支援が受けられなくて何とか自力で生活をつないでいる方がいるという現実があなたの投稿によってまた知ることができました。そしてあなたの苦しい時を支えていたものが制度ではなく、柔軟に受け入れられ、短期間でも収入を得ることができる夜に働く仕事だということもまさにリアルな事実です。水商売や風俗は大変で時には危険を伴う身を削るような仕事ではありますが、いつの時代も多くの方が生活をつないでいる世界だと私は思います。その世界でプライドを持って頑張っている方もいる一方で、先が見えずに働かざるを得なくなっている方も多くいると思います。それ以外にも困った時にその人の事情に合わせて心身の回復を保障する一時的な仕組みがあったら…と思うばかりです。
会社で社会保険に加入していると傷病手当金を活用して一時的に休職、療養することも考えられますし、主治医さんの言う通り、本当に仕事ができなくなった時に障害年金を再検討することもあると思います。この5年間は何とかギリギリ体調を維持されているということで、あなたのできること(仕事はもちろん、療養や通院や相談など)は本当に精一杯されてきたんだと思います。これからは生活のことはもちろん、しんどい時にあなたの気持ちに耳を傾け、こころを一緒に眺めてくれるような存在(保健師さんなど)があなたの身近にいて欲しいと私は思いました。気持ちを聴き、一緒に考えてくれる存在はあなたの生活保障のひとつになるのかもしれません。そう考えてみるとこの経験談への投稿とこのやり取りもひとつのつながりだと思うんです。今は匿名でつながることができる様々な電話相談やSNS相談もあります。八方ふさがりだと感じそうなとき、どうか誰かにつながって欲しいと思います。
投稿ありがとうございます。

感想2

投稿ありがとうございます。
文章を読んでいて、世の中のシステムのいびつさをひしひしと感じています。そして、その中で、あなたが病気を抱えながら、なんとか生き延びてきたことを感じました。あなたがその時々でできることをずっとやり続けてきて、それでも、あなたの生活はその日をしのげても長く楽になるということはない、ということを繰り返さざるをえない中にいることを思っています。八方塞がりと感じるのも無理もないことだと思いました。それは最初に書いたとおり、世の中の不備だし世の中の問題だと私は考えています。障害年金も、障害があることで事実困っているのだから、もちろん適応対象になるべきだと私は思ったのですが、要件がとても厳しいという話を聞くことがあります。「中途半端に働けたりする」というのは私自身の実感にもすごく近くて(私も双極性障害と診断されてきました)、それ自体が症状なのに…と思うとやりきれない気持ちになります。
そんなことを考えたこともあり、あなたの経験談に自分を勝手に重ねてしまっていたら申し訳ないのですが、「寝たきり」のときはきっと苦痛なく休めるわけではないのだし、動けるときには休みなく働いているということで、きっと、実際にしっかり休めないままずっと生きてきたのかなと想像しています。その他には方法が見当たらない中で、休むことができないのも不思議ではないと思うと同時に、もしかすると双極性障害と診断される状態になる以前から、休むことがあまりできない状況があったのではないか、とも考えました。親元で一緒に住むという選択肢はないと書いていることからも、これまでも頼れるもののない中で、大変な思いをしながら生きてきたあなたの姿を想像しています。もしそうだとしたら、「働き続ける」ことが難しいというよりも、「休む」ことが難しいと言えるのではないかと思いました。そう考えると、「寝たきり」はせめて体だけでも休めることができる、あなたの生活の中の数少ない方法だったとも言えるのかな、と思いました。
そんなこと言われても、きっと焦る気持ちがある中で、実際どうしたら?となると、私の言葉はとても無責任なのではないかと思いつつ、あなたがずっと頑張り続けてきたことを文章から感じて、どうかあなたが心身ともに休める状況がみつからないだろうか、と考えています。(と、いろいろ書いてしまいましたが、的外れだったらすみません…!)
私個人でいうと、フルタイムで働くことをあきらめ、なるべく自分の気分をかきたててしまうものから離れ、情報を減らし、人との関わりを減らし、「目的を持って頑張る」みたいな世の中の言説から離れ……という中で、以前よりは波の大きさが小さくなったと思います。でも、今も、ずっと同じようなやり方で生活することはできないまま、浮いたり沈んだりしてじたばたと生きています。
あなたにとってリラックスできるようなこと、気を抜ける時間や場所がすこしでもあるといいなと思います。この先のことを予測したり保障したりすることはあまりにも難しいですが、しんどいひと時に死にトリが役に立つことがあれば、また活用してもらえたらうれしいです。

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