経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

LGBTと赤ちゃん

女性として生まれ、男性として生きる僕。
子供を持たない覚悟はできていた。
でも、僕が愛してきた女の子たちは子供が欲しかった。
子供が欲しい、産めるのに産めないのは後悔するからと言われて僕は何も言えなかった。
精子提供も考えたけど、どうしても他の男性の精子、僕からどうしても出ないのに他の男性が成功させたということが悲しい。
その事を考えると、愛する人が奪われたような、僕には価値がないような、吐き気がするような、そんな気持ちで胸が押し潰されそうになる。
眠っている彼女を眺めながら、涙が止まらない。
僕はあなたと僕の子供が欲しかった。
でもそれが叶わないなら、あなたとふたりで生きて行きたい。
あなたはそれでも産みたいと言う。
僕が生まれた意味ってなんだろう。
生物である以上、種を残すのは自然の役目、それができない僕は生まれて来るはずじゃなかったのかもしれない。
子供が全てじゃないって言うけど、子供を育てること以上のサプライズがこの世にあると思えない。
僕は子供が好きだから、よくわかる。
僕は愛する人まで道連れにしてしまう。
僕が欲しいのは自分の精子。そんなのどうがんばっても無理だ。
何年も何年も同じことで悩んできた。
この先何年も何年も同じことで悩むなんていやだ。
もう疲れた。早く楽になりたい。

感想1

何年も何年も自分の中でグルグルとしている悩みは、ろ過されることなく、ドロドロになりカチカチになる。「子供を育てること以上のサプライズがこの世にあると思えない。」子どもという存在についてあなたはたくさん考え、それがろ過されスパっとそう書けるまでクリアになっている。私は全然そう思えず、気持ちはカチカチになりいつの間にか産めない体になっていました。書き表せないほどの悔しさや怒り、悲しみがあり、あなたが精子が出ない自分に怒りを向けている。二人の間で何が真実かはその二人しかわかならい、道連れと思うか思わないかは相手が考えることとも思う。山や海は、どれだけ人間が地団駄を踏んでも揺れないし波も起きない。人間は複雑だけど、好きな人を好きと思えるのも人間だけとも思ったりします。眠っている彼女はドーナツの夢を見ているかもしれない、一人で涙を流さずにまた気持ちを書きにきてください。投稿いただき、ありがとうございました。

感想2

ここに書かれているのは、あなたが痛いほど反芻してきた言葉なのだろうと思いました。私は血縁という概念に親しめないのもあり、子育てと「血のつながり」がリンクする感覚もあまりありません。だから、あなたやあなたの関わった女性たちの中ではセットになっているのかなと感じたことが、私にはばらばらのままで、なんだかすこし不思議な気持ちでもいます。でも世の中では子どもを持つことが一人前みたいな価値観もまだ消え切ってはないし、あなたの書く「あなた」もなにかそういう物語やイメージをたくさん得て生きてきたのかなと想像していました。ここにあるのはあなた自身の願いでもあるけれど、世の中の「当たり前」とか「こうあるべき」が絡み合っている部分も多い気がしました。でもマイノリティであるからこそ、世の中の当たり前から外れないように頑張ってきた部分もあるのかな、とも想像しています。
私はパートナーもいないし子どももいないしクィアだけれど、本当はだれかの7番目くらいの親にはなってもいいなと常々思っています。核家族や少子化の世の中で親2人しかいないって無理があるし、親みたいな人が10人くらいずついたら、楽に過ごせる人は子どもも大人も増えるのかなって思うからです。もちろんそれは私一人実現できることではないので、ただ思って言ってるだけではあるのですが、理想はひとりひとり違って多様でいいはずと思ったので、自分語りをしてみました。
そういえば、最近読んだSF小説で、女性2人のカップルがお互いの子どもを願って、どのように子を作るかいろいろな方法を試す話がありました。生物にはいろんな生殖方法があり、人間は知恵を使って人体をハックし続けてきた歴史をもつ生き物なので、私たちの想像力と願いによって、これから開発される方法もあるのかなと思います。そんな物語はあなたの絶望を薄めるものではないかもしれないのですが……。
自己と他者との希望のすり合わせはいつもままならないものですが、子どもとなると、願う方が正しいような感覚に追い込まれやすい気がします。でも子どもの有無であなたの価値が毀損されることはないと思います。そう言われたり、そういう眼差しを向けられたりするなら、それはその相手のものさしが不十分であるだけのことで、私たちはそのものさしをアップデートしていく力を持っていると私は思っています。そのことだけは、あなたに伝えたいと思いました。

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