経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。
11年間勤めた上場中小メーカーを退職し、上場金融機関に転職を決めた。
新卒で入社した会社だったが、当時は大手企業への就職を希望していたことからコンプレックスがあり、すぐに転職してやるという気持ちだった。しかし、長らく働いていると業務内容、立地、残業、休日、人間関係は良好で働きやすく不満は給料が少し低めなことと知名度が低いことくらいだったのでズルズルと11年間続けてきた。とはいえ、大手企業への憧れはあり、チャンスがあれば…とは考えていた。
そんな中、昨年ある一人の女性と出会い何度か食事をするなど交流を重ね、私は彼女に好意を持つようになった。彼女は最近転職し、大手企業に勤めているとのことであった。その時、私の大手企業コンプレックスが強烈に自己肯定感を下げ、結局は彼女にアピールすることから逃げてしまった。恥ずかしかったのである。自分を良く見せたいがため、中小企業で働いていることを言えなかった。彼女とはしばらくして疎遠となり、心に大きな穴が空いたまま3ヶ月ほど過ごした。辛かった。
この辛さは、転職して今より大きな企業に転職することで、自分に自信を付けることでしか解決できない、そう思って転職活動に踏み切った。これが悲劇のきっかけだった。
転職活動は予想外にスムーズに進みすんなりと内定を獲得してしまった。
その時は満足し、自己肯定感も高まっていた。そして、内定を受諾した。
内定先は上場金融機関で、ハードな業界だが年収も高く、社会的信用もあり自尊心を満たすには十分な企業であった。
内定を受諾し、数日たって退職の申し出をする直前、ふと不安がよぎった。現職への不満はほとんどない。むしろ内定先より働きやすさは高い。なのに退職しても良いのか?かなり迷った。
転職活動はスムーズに進んだものの、それなりのエネルギーが必要で、できれば二度とやりたくないと思っていた。結局、せっかく内定を獲得できたのにという思いが勝ってしまい退職の申し出をしてしまった。
退職の申し出をしてから数日は次の職場への期待や有給の消化で何をしようかとワクワクしながら生きていた。そんな中でもモヤモヤ感は消えていなかった。これで本当に良かったのか、と。
ある日、内定先のネガティブな口コミをみてから負のスパイラルに陥ることとなってしまう。
そのネガティブな口コミをきっかけに、より情報を集めるようになった。調べれば調べるほどネガティブな情報が出てきて、目の前が真っ白になった。業界についても、自分の事前リサーチが甘く、予想以上に厳しい環境であるということを認識した。
もっと厳密に現職との待遇を比較するとさほど変わらない…
得るものが少なすぎる…
この時点では既に退職の撤回は不可で、後戻りができない状態となっていた。焦った。目が回った。自分の決断を肯定する情報を集めようとするが、出てくるのはネガティブな情報。吐き気が止まらない。
自分が仕事に何を求めているのか、何を大事にしているのかをハッキリさせないまま、人からどうみられるかだけを意識して転職活動してしまったことを強烈に後悔した。転職すること自体が目的となってしまっていた。
現職では管理職候補としてみてもらっていたし、働きやすく、なれた環境を捨て去ってまで、転職することになってしまい、死にたい気持ちで一杯である。これから何のために生きていくのか、将来が真っ暗になった。本当に取り返しのつかないことをした。
金融機関の仕事にも興味は持てず、モチベーションも上がらない。絶望。あの時ああしてれば…と何度も考えた。
体が震える。
年齢的にも次の転職はハードルが高くなるし、転職しても待遇は悪化するだろう。新しい環境になりストレスも増え、勉強も必要になる。当然、プライベートはなくなり婚活する余裕もなくなる。人生終わった…
後悔してもしきれない。
毎日、内定を辞退していたときの世界線を想像してしまう。頭ではもう現実を受け入れるしかないことはわかっている。でも、心がついてこない…
自分に残ったのは、ハードな人生を生きることだけ。涙もでない。絶望で。
時間が解決してくれるのだろうか…
それまでメンタルが保てれば良いのだが…
人生まだやり直しが利くだろうか…
他人と比べて生きることに何の価値もない。自分を苦しめるだけである。
自分の価値はどこに所属するかでは決まらない。あくまで自分自身がどんな能力を持っているかだ。反省している。
感想1
経験談への投稿、ありがとうございます。
転職は多分人より多く経験している私ですが、転職活動をするたびに二度としたくないと感じていたような気がして、やっぱりそれだけ多量のエネルギーを消費するんだなぁと改めて実感したところでした。
まず、11年同じ職場で勤続されていたことに尊敬の念を抱きました。勤続は当たり前、と社会ではそういった風潮がある中、実はそんなに勤続って簡単じゃないんじゃ…?と私は感じています。というのも、今前線で働いているベテランの職員のやり方がほかの社員の方々に合わない、といったケースは少なくないんじゃないかなぁと感じているからです。投稿者さんの職場がそうだったとは(投稿を読ませていただいた感じだと)思わなかったですが、それでも環境に「適応」し11年もの間勤続されていた事実は、ご自身を褒めちぎってもいいのではないかなぁと個人的に感じています。
また、女性との出会いは、良くも悪くも大きな一歩を踏み出すきっかけを与えてくれたものなんだと感じました。もともと中小企業に勤めている事に対してコンプレックスを抱いていた投稿者さんにとっては、女性の今の御勤め先を聞いてから自分の職場のお話をすることに抵抗を感じるのは仕方のないことだと感じます。そして、大企業に転職することで自身を取り戻さんとする前向きな姿勢も、私が同じような意志を持っていたとしたら同じ手段が選択肢にあっただろうなと思いますが、それでも私の場合行動に移すことができないだろうとも思うので、投稿者さんの意志で行動に移し結果をつかみ取ったことは、もっとしっかり自分を褒めてもいいんじゃないかなと感じました。
転職活動がスムーズに進んだことは、投稿者さんが事前準備に力を入れてしっかり備えた結果だと思います。そして内定をいただけたときの嬉しさは測ることのできないものなんだろうなぁと思います。反面、投稿者さんの感じている「本当に今の職場を辞めてもいいのだろうか」という不安も同時に、内定の喜びを覆ってしまうほどに大きくなっているように感じました。
そして、それとは別の、新たな不安の要因のひとつとなっているネガティブな口コミって、すごく目に入りやすいし脳裏に残りやすいように感じます。そういった口コミって、その人がその時に感じたことを、感情を殴りつけるように書き記したものなんじゃないかと感じています。その書き込みには、その人の考えや当時の感情が強く表れているから、数ある書き込みの中でもそういったネガティブなものが目に移りやすいし脳裏に残りやすいのかな、と個人的に感じたところです。また、そういったものでなくわざと目につく書き方をしているだけって可能性もあるかなと思ったりもしていて、いろいろ考えたところ、文字から得られる情報は極端に少ないんじゃないか、という感想に至りました。個人的な意見なので正しいものだとは限らないですし、こういった口コミをみて不安になる気持ちは私も経験したことがあるので多少わかっているつもりですが、私が転職を重ねる中で感じたこと「口コミと全く同じ状況は思ったよりもなかった」という体験も踏まえてお伝えしたいと思いました。
新しい環境に対する不安は、探せば探すだけ出てくるよなぁ、、、何故か悪いことばかり考えてしまう、、、と私も都度感じていたように思います。口コミから想像する先入観もそういった不安を助長する要因なのかなぁと感じます。前職の環境が投稿者さんにとって良かったのだろうということもあり、先の不安が大きくなるのも避けられないのかなとも感じますが、実際に仕事に取り組んでその先どうなるか、未来は悪い方向に決まっているということは無いんじゃないか、と思うところもあります。仕事が始まるまでの時間、始まってから慣れてくるまでの時間がつらく感じることも今後あるかもしれません。そんな時にはまた愚痴をこぼす程度の気持ちで書きに来てもらえたらなと思います。
投稿ありがとうございました。
感想2
経験談への投稿ありがとうございます。「他人と比べて生きることに何の価値もない。」「自分の価値はどこに所属するかでは決まらない。」そんな風に締めを飾る言葉は、これまであなたが持たれていた考え方ときっと全く違うベクトルの価値観や考え方だと感じました。全く違う価値観や考え方を、自分の経験からしっかりと見つめ、受け入れ、そして選び、自分の言葉で表現できるあなたの力に驚かされているのも正直なところです。しかしながら、その力があなたにあるが故に、自分の行動に後悔と反省を繰り返し、現職に抱える苦しさが止まらないということも、もしかしたらあるのかも知れないなと感じています。
女性との出会いと、自分のコンプレックスからうまくいかなかった経験。好意を持っていたのにアピールできずに逃げた悔しさや情けなさ、好きな人と疎遠になってしまう苦しさは堪らないものがあっただろうなと想像します。それでも、起こった出来事を人のせいにしたりせず、冷静に同じことを繰り返さないために今の自分に何ができるか考え実行できる、それがあなたの力の根本にあるような気もします。
そんな力を感じた上で、これは勝手な私の想像なのですが、このタイミングでなくてもあなたはきっといつか転職されていたのではないかなあとそう思ったりもします。「大手企業への憧れ」というものがあなたの中に根深くあったのだとすると、それは辞めるまで、行動に起こすまできっとあなたの中に在り続けるような気がするからです。何かの拍子でコンプレックスが刺激された時に、解決しようと動くあなたの力で転職に踏み切ったのではないかなと。
もし転職する前に「他人と比べて生きることに何の価値もない。」「自分の価値はどこに所属するかでは決まらない。」という考え方を獲得できていたら、辞めない世界線というのもあったのかも知れません。それでもあなたの文章を読んでいると、辞める迷いや揺らぎ、転職後の経験から得られたもののように感じられてならないなあと。
新しい考えや価値観を獲得できても、これまで抱いてきた価値観というものは体や頭に染み付いていることの方が多く、これにも悩まされることがあるなと書きながら思っています。そしてこれまで培ってきたプライドというものがまた、新しい世界に飛び込んだ時には横槍を入れてくることがほとんどだと私は思っています。(後悔や絶望に混じって、新しい環境でのストレスや不安感も織り混ざっているような印象も受けました。)
少し話は変わりますが、「自分の人生こんなものか・・」と思う時に思い出すのは、40で小説を書き始めた人とか、60で廃村の開拓をした人とか、90でスケボーを始めたという人の話を思い出します。何かをやりたいと思うこと、新しいことに挑戦することに年齢や能力なんて関係ないんだなと勇気をもらいます。(これも体に染み付いた考えが時たま出てもう年だしとか、できないって思われるの恥ずかしいし・・なんてしょっちゅう思ってしまうのも事実なのですが。)
仕事を変えて、慣れるまで3ヶ月から半年はとても大変だと思うのです。もちろん「やりたいことではなかった」という苦しさはとても強いものであるように感じるのですが、でもいろんな選択がいつでもできる自由をあなたが持っていることを忘れないでいてほしいなと思います。とても力のある人だと私は感じたので、もしまた気持ちを整理したい時にはいつでも書き込みにきてください。
感想1
経験談への投稿、ありがとうございます。
転職は多分人より多く経験している私ですが、転職活動をするたびに二度としたくないと感じていたような気がして、やっぱりそれだけ多量のエネルギーを消費するんだなぁと改めて実感したところでした。
まず、11年同じ職場で勤続されていたことに尊敬の念を抱きました。勤続は当たり前、と社会ではそういった風潮がある中、実はそんなに勤続って簡単じゃないんじゃ…?と私は感じています。というのも、今前線で働いているベテランの職員のやり方がほかの社員の方々に合わない、といったケースは少なくないんじゃないかなぁと感じているからです。投稿者さんの職場がそうだったとは(投稿を読ませていただいた感じだと)思わなかったですが、それでも環境に「適応」し11年もの間勤続されていた事実は、ご自身を褒めちぎってもいいのではないかなぁと個人的に感じています。
また、女性との出会いは、良くも悪くも大きな一歩を踏み出すきっかけを与えてくれたものなんだと感じました。もともと中小企業に勤めている事に対してコンプレックスを抱いていた投稿者さんにとっては、女性の今の御勤め先を聞いてから自分の職場のお話をすることに抵抗を感じるのは仕方のないことだと感じます。そして、大企業に転職することで自身を取り戻さんとする前向きな姿勢も、私が同じような意志を持っていたとしたら同じ手段が選択肢にあっただろうなと思いますが、それでも私の場合行動に移すことができないだろうとも思うので、投稿者さんの意志で行動に移し結果をつかみ取ったことは、もっとしっかり自分を褒めてもいいんじゃないかなと感じました。
転職活動がスムーズに進んだことは、投稿者さんが事前準備に力を入れてしっかり備えた結果だと思います。そして内定をいただけたときの嬉しさは測ることのできないものなんだろうなぁと思います。反面、投稿者さんの感じている「本当に今の職場を辞めてもいいのだろうか」という不安も同時に、内定の喜びを覆ってしまうほどに大きくなっているように感じました。
そして、それとは別の、新たな不安の要因のひとつとなっているネガティブな口コミって、すごく目に入りやすいし脳裏に残りやすいように感じます。そういった口コミって、その人がその時に感じたことを、感情を殴りつけるように書き記したものなんじゃないかと感じています。その書き込みには、その人の考えや当時の感情が強く表れているから、数ある書き込みの中でもそういったネガティブなものが目に移りやすいし脳裏に残りやすいのかな、と個人的に感じたところです。また、そういったものでなくわざと目につく書き方をしているだけって可能性もあるかなと思ったりもしていて、いろいろ考えたところ、文字から得られる情報は極端に少ないんじゃないか、という感想に至りました。個人的な意見なので正しいものだとは限らないですし、こういった口コミをみて不安になる気持ちは私も経験したことがあるので多少わかっているつもりですが、私が転職を重ねる中で感じたこと「口コミと全く同じ状況は思ったよりもなかった」という体験も踏まえてお伝えしたいと思いました。
新しい環境に対する不安は、探せば探すだけ出てくるよなぁ、、、何故か悪いことばかり考えてしまう、、、と私も都度感じていたように思います。口コミから想像する先入観もそういった不安を助長する要因なのかなぁと感じます。前職の環境が投稿者さんにとって良かったのだろうということもあり、先の不安が大きくなるのも避けられないのかなとも感じますが、実際に仕事に取り組んでその先どうなるか、未来は悪い方向に決まっているということは無いんじゃないか、と思うところもあります。仕事が始まるまでの時間、始まってから慣れてくるまでの時間がつらく感じることも今後あるかもしれません。そんな時にはまた愚痴をこぼす程度の気持ちで書きに来てもらえたらなと思います。
投稿ありがとうございました。