経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

嫌われ松子の一生みたいな人生

私程のクズはなかなかいないと思う。

3姉妹の末っ子として生まれるが優秀な姉達に比べ私は落ちこぼれと言うヤツだった
とにかく勉強が嫌いで運動も嫌い、団体行動も嫌いだったので当然幼少期から虐められたり無視されたりで散々な学生時代を過ごした
中学を出て高校へ進学したが元々勉強嫌いな事や姉達と比較されるのが嫌で家出を繰り返し結局高校は2年で中退する
その後も家出を繰り返し最初の旦那(当時大学生)の家に転がり込み同棲
後に私が風俗店で働くようになり最初の旦那はヒモ化していく
そんな生活だったが私の妊娠がきっかけで結婚となる
だが最初の旦那は私の金が好きだっただけで私のことなど好きじゃなかったので私に対しては冷たく旦那の実家は田舎だったのもありデキ婚と言う不名誉な嫁である私は当然ながら義実家からも冷たい扱いを受けた
第1子が生まれ翌年に第2子が生まれるが第2子妊娠中に旦那の浮気が発覚し離婚
離婚後生活費がたまるまで友達の家に居候⇒何のスキルもない私が出来る仕事は風俗以外なかった
その店で後に2番目の旦那となる男と出会い同棲⇒この時に第2子を引き取った
(第1子は旦那側が引き取った)
2番目の旦那は新聞配達員で細々とだったが平和に暮らせていた
だがここで旦那の借金が発覚する
そこから険悪な雰囲気になり第3子が1歳になる前に離婚
今思えばこの時に精神を病んだんだろう
子供を育てる気力以前に自分自身が保てなくなったのもあり第2子は姉夫婦の所へ、第3子は役所で手続きしたホームの方の所で育てて貰うことになった
その後色々生活していくだけで大変だったのもあるが私は子供が成人するまでほとんど会いには行かなかった
子供達はもうどちらも成人で自立して元気に過ごせている
当然だが子供達は私を親とも思ってないだろう
私は何もしてやれなかったし今後も何もしてやれないだろうから当然だ
唯一出来るとしたら生命保険の受取人にしてあるってくらいしかない
今もメンタルクリニックに通いながらひとり暮らし
大した金にもならないのに風俗店にいる
今更一般職で働けないしどこ行ってもけっきょくすぐにクビにされるので仕方ない
いずれは生活保護or孤独死だろうけどこれでいいと思っている
衰退していく日本に希望なんか持てる訳ないんだから

感想1

経験談を読みました。幼い頃からのことが、感情というよりも事柄ベースで書かれている経験談だと感じました。たとえば「散々な学生時代を過ごした」「冷たい扱いを受けた」といったことがあったとき、あなた自身がそれをどのように感じていたかということを抑え、どちらかといえば、周りからの扱われ方やどのように見られていたかということが中心に書かれているように思いました。
タイトルに「嫌われ松子の一生みたいな人生」と書かれていたので、物語との共通点を振り返りながら、人生全体を俯瞰して書いた内容なのかな?と想像しました。「嫌われ松子の一生」は小説、映画、舞台などであるようですが、私は以前映画版を観たことがあります。ずいぶん前のことなのであやふやな印象ではあるのですが、家族のもとを離れて様々な場所を転々としながら、さまざまな事件や変化の中で、波乱万丈と言われるような人生を生きた人の話だった、と記憶しています。(映画と他の作品がどのように一緒か、異なるかわからないので、あなたの想定している物語とずれていたらすみません…。)あなたがこの物語に触れて、あなた自身の人生と似ていると感じたのかなと思うのですが、それがどういう点なのかよかったら聞いてみたいと思いました。事実の部分というよりは、あなたにとってそれがどのような意味を持っているのかなと気になりました。
あなたの経験談を読んでいて、あなたはずっと、その時のあなたに選びうる選択肢でなんとか対応し続けてきたのだろうと思いました。ただ、その先に長く続く「平和」があるわけではなく、あなたはまた別の対処に追われてしまう、という状況があったのかなと思います。私は社会が「家族」という枠組みを前提にしすぎていると感じていて、それによって、人に選べる居場所の選択肢がとても少なくなっていると思います。
家族だからといって合うとは限らないのは当然ですし、家を出たければ家出をしてもいいと思います。問題は、そうやって家を出た先に心身の安全や生活の安定を十分に守れるような選択肢が少なすぎるくらい少ない、という社会にあると私は思っています。その社会が少しでも変わるためには、どうしたらいいのだろう…なにかできることはないだろうか…とあなたの経験談を読みながら改めて考えてしまいました。
さっき、「選択肢の中でなんとか対応し続けてきたのだろう」と書いたのですが、あなたは行動する力がある人なのだろうとも思いました。ただそうはいっても「なんとかする」というのは危機に対する一時的な対処であって、それを恒常的に続けられるようには人の心身はできていないのではないかと思います。その中で、あなたが精神的に消耗するのも無理はないとも思いました。
私は生活保護を受けることは暮らす上での当然の権利だと思いますし、それは終着点ということでもなく、生活のためのやり方の一つの手段だと考えています。また一人の状況で亡くなるということについて、それが孤独と必ずしも周りが決められるようなことでもないとも思います。ただ、あなたにとってそれはしんどいこと、よくないこととして認識されてきたことだったのかなと思いました。
あなたがクズだとは私はとくに思いませんでした。どちらかというと、社会の行き届かなさの中で翻弄されてきて、希望を持つことが難しいくらい疲弊しているのではないか、と感じました。もちろん、私はこの文章でしかあなたを知らないので、なにもわかっていない立場だとも思うのですが…。
あなたの考えていること、感じてきたことなどを、またよかったら教えてほしいです。投稿ありがとうございました。

感想2

あなたのこれまでの人生を読みました。読んで、最初に浮かんだのは「どんな気持ちで書こうと思ったのかな?」ということです。自分の人生を振り返ってみたかったのでしょうか。それとも誰かに受け止めてほしい気持ちがあったのでしょうか。どんな理由や動機でも全然構わないのですが、こうして書いて送ってくれたことを嬉しく思います。なぜなら、自分の生きてきた道に自ら思いを寄せ、表現したいと思ったことに何かしらの意義があると思っていますし、思いのまま綴ってくれたのだろう語りから、私たちが経験談を募集している趣旨に賛同してくれたことが伝わってきたからです。タイトルが「嫌われ松子の一生みたいな人生」とありますが、私も映画館で観たので、おぼろげな記憶をたどっています。確かに主人公の嫌われ松子は一般的にはいい人生とは言えない人生を送っていたように思いますが、それでも一人のリアルな人生であるし、その人の人生にはその人自身の問題ではなく、社会のあり方やそこから波及するその人をとりまく環境もあることを教えてくれたような気がします。嫌われ松子は何か特別悪いことをしたわけではなく、その人なりに一生懸命生きていただけなのに、なぜか負のスパイラルに陥っていったように思い出しています。今、あなたの経験談を読み、改めて考えてみると、嫌われ松子の一生もあなたの人生もひょっとしたら自分を含めて誰もが他人事ではなくつながっているのではないかと思っています。知らない世界の誰かの不運な人生の話ではなく、自分たちが暮らすこの世の中のことなのだと思いました。まさに、最後に「衰退していく日本」とあることに、あなた自身も社会に目を向けていることが伝わってきました。だからこそ、衰退していくだけではない日本の姿をともに考えてみたいと思っています。
私にはあなたが苦しいながらもその都度、自分なりの選択や判断をしてきたように思いました。子どもを自ら育てることが難しい状況になった時に、相談し、他の人に委ねたことは、あなたが自分の人生と子どもの人生をちゃんと切り分けて考えた妥当な判断だと思いました。あなた自身は子どもに対して直接何もできなかったことで後悔や無念な気持ちがあるのだろうと思います。ただ、私はあなたが何もできなかったとは思いませんでした。自分では育てられないと思ったときに他者を頼って社会に委ねた判断は親として責任ある行為だと思います。子どもたちが元気に暮らしているとのことだったので、なおさらそう思いました。今の社会は子どもは親が育てることが幸せで、それ以外は不幸であるかのように思われる風潮があるように思います。その風潮が親を追い詰め、子どもたちの育つ環境を狭めているように私は思っています。
また、風俗に関しても、働き続けていることにあなたの地道さや地力を感じています。そして、その地道さや地力は他の仕事につないでくれる人や働きやすい環境があれば、発揮されるように思えました。法律が変わり、困難を抱える女性を支える仕組みも広がる可能性があります。あなたが本来の力を発揮できる機会が訪れることを願っています。死にトリはいつでも思いを受け取ることならできますので、必要ならまた来てください。待っています。

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