経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

置いていかれる感覚

幼少期は輝かしかったと思う。勉強は苦手だったけど、音楽や運動は得意で結果も出していた。
中学の部活で根性と人間関係がうまくいかず辞めてしまったのは黒歴史。
高校も人間関係はなんとも言えないけど、勉強を一生懸命頑張った。
大学生活はとても楽しかった。数少ない友人とは今でも会っている。恵まれていることはわかっている。
異性に苦手意識はとてもあった。関わらないように生きてきた。
大学卒業し社会人になって2週間たった日、通勤電車で初めて痴漢にあった。
自分より少し年上の人、とにかく気持ち悪かった。初めての事で喉が締められるような感覚は今でも消えない。
とっさにそいつの腕をつかみ、ドアが開いたタイミングで引きづり降ろした。
駅のホームで助けてと叫んだ。全員無視。朝の通勤ラッシュ、誰も助けてくれなくて恥ずかしくて。
初めて死にたいと思った。消えたいと思った。喉が締めつけられる感覚は今でもたまにある。
そこからだ、私の人生が壊れたのは。満員電車が怖くなり、そこまで早くいく必要もないのに始発に乗ったり、女性専用車両にしか乗れなかったと気があった。
全身に力を入れて、息を止めて電車に乗ったり、でも倒れた。最初に入った会社もおかしかったので、半年ほどで辞めた。
社会人歴のなさで転職なんかできるか不安だったけど、会社は辞めずこっそり転職活動し、タイミングよく転職でき今もその会社に勤めて7年目。

異性への恐怖もあったが、乗り越えなければ仕事もできないのでなんとか頑張った。
気になる人もできたし、飲みに行ったりすることもできた。
でも私が望む関係にはなれなかった。ここでは言えないけど、ひどい仕打ちだった。タイミングが合えば違ったのかなとか、あの時こうしていたら、こう言えていたらとか
後悔がいまでもある。執着、未練、このあたりだと思う。楽しかった時間はもうないんだって、今でも泣いてしまう。未だに吹っ切れていない。
周りは結婚だとか、自分はそういう年齢。私はみんなと同じ悩みを持てていない。妹が先に結婚した時は全然喜べなかった。ひとりでひたすら泣いた。
相手すらいない私。私は誰からも選ばれない。みんなから置いて行かれている感覚が止まらない。みんなが出来ていることが私にはできない。
みんなが幸せにみえる。
私はいつまでこんななの?何年かかっているんだよ。自分が情けないし、あきれる。
でもこんな恥ずかしいこと誰にも言えない。周囲からはちゃんとしているだとか、落ち着いているだとか、完璧と思われているのがとてもつらい。
本当はそんなことない。早く死にたくて消えたい。先の見えない将来を考えると長生きしたくない。
それなのに、ジムやキックボクシングに通って、何か変わることができないかともがいている。
内面が変わらなければ、変われないと散々身に染みてわかっているのに。
きっと、誰かに選ばれたいのだと思う。大事にされている実感がほしいのかもしれない。
傷つきたくない、過去のトラウマが抜けない。一生ひとりでいるのなら、消えたい。

感想1

誰にも言えなかった心の内を一気に吐き出した勢いのようなものが伝わってくるようでした。何よりも、痴漢の腕をつかみ、次の駅で引きずり降ろした時のシーンが私の中に深く印象に残りました。痴漢にあったことで受けたダメージだけでも相当だったと思います。それに加えて、勇気を振り絞って助けを求めたのに誰も助けてくれなかった二重のダメージを受けたことを思うと、それがずっとあなたの深いところに刻み込まれて、その後の日常に大きな影響を与えるのも無理もないと思いました。人間関係がうまくいかなくなったり、妹の結婚を喜べなかったり、いろいろな感情が自分の分からないところで、次々と押し寄せているのでしょう。おそらく、時間と共に心の傷が癒えていってほしいと願い、そのための努力もしているのだろうと思いまうが、現実はその傷が次に進もうとする力を奪い、穏やかさを取り戻させてくれない厄介な存在になっているのかもしれません。
「誰かに選ばれたい」という表現をしていましたが、私には「確かな安心」、「安全だという感覚」がほしいということなのかもしれないとその内容を勝手ながら想像を巡らせていました(あなたの感覚と違ったらすみません)。ずっと緊張や不安、恐怖を抱えながらも、周囲からは気付かれることなく、1人で自分を守り続けることは相当なエネルギーが必要だと思います。ジムやキックボクシングは確かに変わりたいという思いから続けているのかもしれませんが、孤独やつらい気持ち、死にたい気持ちを紛らわせる効果があるのかなと思ったりして読みました。
あなたの深い悲しみの中核には強い孤独感があるように感じました。誰も私を助けてくれない、私をわかってくれない、誰にも言えない…など、これまで1人で抱えてきたことを、今回こうして届けてくれたことはその孤独から抜け出すための一歩だと私は感じています。あの日の駅のホームに駆けつけて、そいつの腕を一緒に捕まえて、警察につきだすことはできませんが、想像の中でそいつをやっつけて、あなたは間違っていないと伝えたいし、ここまでの日々の孤独な闘いを労いたいと思います。そして、これをきっかけにしてあなたの中の孤独が少しでも癒されることで、心の傷の回復につながっていくことを願っています。

感想2

投稿を読み、あなたと同世代近い環境で生きてきた私自身の経験も重ねながら、私たちがなにを押し付けられてしまうか、なにを我慢させられてしまうのか……というようなことを考えていました。痴漢という電車の中で起きた性暴力にあなたが声を上げたことはとても大事なことだったと思うし、同時に、そんなふうに当然の権利を主張したときに黙殺されてしまうことの悔しさも感じています。今日映画館に行ったら、ちょうど今日から公開だったので「ファーストボイス」という映画を観てきました。これは1980年代〜1990年代にかけての日本で最初のセクハラ裁判の実話を元にした物語なのだそうですが、現在も解決されきらずに続いている性差別や性暴力の軽視はたくさんあるなぁと観ながら思っていたところでした。
「人生が壊れた」という表現を読み、ひとつは、他者への信頼が壊されてしまったということなのかもしれないと、想像しました。信頼も0か100かではないとは思いますが、苦しい経験を自分なりに対処しなければいけない状況では緊張しかなくなってしまうし、倒れるほど追い詰められていたのだと思います。その中でも自分の限りあるリソースを駆使しながら転職活動をし、その後も7年勤めているということで、それには凄まじい体力と胆力が必要だっただろうと思いました。一方では、学生時代の友人のことが書いてありましたが、その人たちかだれかにはしんどい思いを吐き出せていたのかなと気になっています。
それから、「選ばれる/選ばれない」という感覚について読んで、あなたにとって「選ばれる」というのはだれかの恋愛パートナーになるということなのかなと想像しました。すくなくとも、あなたにとって友達がいることや会社で働くことは「選ばれる」にはならなかったのだなと思いました。現代の日本では、恋愛伴侶規範というのがけっこう強いらしいのですが、私はその波に乗れずにいます。最新の国勢調査によれば30-34歳の女性の未婚率は41.9%だそうで、たぶんこれからもっと結婚しない人は増えていくのではないかと私は思っています。私自身も基本的に恋愛相手を求めていないのですが、それでもたまに突然、恋愛相手が必要なのでは!?と焦燥感に駆られることがあります。
文章全体から、あなたはかなりストイックに行動して解決しようとするタイプの生真面目な人なのだなと感じました。実際に解決し前に進む経験を積み上げてきたのだと思うので、それはすごいことだと思いつつ、逆にいうと、できない自分のままでは認められないような恐怖や恥の感覚も深く根ざしているのかなと、少し心配にもなっています。それは能力が高く認められれば認められるほど、実感から遠ざかってしまうということでもあるのかなと思いました。なにから置いていかれるのだろう、と気になりながら読んでいたのですが、それはある種のロール(結婚など)にスムーズに乗れていそうなだれかとの比較なのかなと思うし、あるいは評価される自分と実際のしんどさとのギャップの間にぽつんと立ちすくむような感じもあるのかなぁと想像しています。
傷つきを隠すしかない中で、「選ばれる」ことはなにかすべてを解決しそうな希望に見える瞬間もあるのかなとも思います。でも、私はどちらかというと、あなたが傷ついた自分のままでいられる時間や、それを特殊なこととしてではなく表現したり分かち合えたりする機会や場所があったらいいのになと勝手ながら思ってもいます。言葉で言うほどかんたんなことではない綺麗事かもしれませんが、きっと長らく内省しながらも行動し続けてきたあなたが、ひとときでも休み癒せる時間があることを願っています。この場所にあなたの思いを表現しにきてくれて、ありがとうございました。

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