私の親は世間一般で言う毒親、とは違うタイプかもしれません。しかし子供の頃から、私は親から受けた言葉の暴力、人格否定、存在否定に自信を喪失して苦しい人生を生きてきました。
子供の頃、何か辛いことがあって親に相談すると、必ず言われた言葉が「あなたが強くなるしかない」でした。最初の頃は、こんな事言われる私が私が悪いんだ、私が弱虫だからだ、と自分を責めていました。これしか言われないのが辛くなって、どんなに嫌なことがあっても親に相談するのは辞め、小学生の間は一人で全て抱え込んでいました。
また世間体を気にする親だったので、事ある毎に育て方が悪かったと言われ、更に自分を責めました。周りと比べられる事もしょっちゅうで、「あの子はこうなのに、あんたは出来てない、だからダメ」「あそこの子は良いな~、見てて羨ましいわ!」と言われ続け、どんどん自信を無くしていき、私がダメなんだ、私は出来損ないなんだ…中学生になるまでにはそんな思考になっていました。
中学生になっていじめもあり、不登校になりました。世間体を気にする親は、ここでも子供の将来よりも周りの目が気になるようで、子供の気持ちに寄り添ったりしてくれる事はありませんでした。「逃げてる」「怠けてる」「周りの人は〜…」毎日のように言われました。朝になってお腹が痛いから休ませて欲しいと言っても「そんなもん信じられるか!」と言われたり、必死に気持ちを伝えようと話すと、うるさい、と何十発もボコボコに叩かれました。
「どうせ、あんたみたいな何の能力も無い人間なんて、働ける所は風俗くらいしかないでしょ。風俗行って、麻薬やって、心も体もボロボロに、されてしまうわ!!」
中2の時に本当に言われました。学校行かないだけで、能無し?身売り?挙げ句薬物?意味が分かりません。笑いながら「殺してやろうか」とタオルで首を締められたり、針金ハンガーで背中を何発も叩かれたりもしました。「産まなければ良かった」とも何度か言われました。
この頃には朝の腹痛も慢性化していて、息苦しさや動悸も出るようになり、心療内科に通い薬も飲んでいました。しかし、病院に行っているにも関わらず、精神的な原因というのは理解してもらえず「甘えている」と言われたり、「そんな事で薬飲むの?」とも言われました。更に「そんなにしんどいんやったら、精神科行って精神安定剤ブチ込んで貰ってこいや!」と言われました。
同じく中学の頃、初めてリストカットをして毎日のように死にたいと思うようになりました。薬をオーバードーズしたり、首を吊ろうとしたり、あらゆる死に方を試したりしました。どれも致命傷にはなりませんでしたが、未だに私の手首には薄く切り跡が残っています。
大人になってからパニック障害にもなりました。苦しくて外出もままならない状況でした。最近分かったのですが、私はおそらく今よく聞かれるHSPなのだと思います。小さい頃から感受性はとても強く、人より弱いと思っていました。
今私は2児の母になり、子供達を自分の人生のようにしない、自分が親から受けたような事はしない、と必死に自身と戦っています。しかし、子供の頃から当たり前のようにあった環境下で染み付いた心のあり方が、そう簡単には切り替えられず、苦しむ時があります。パニックの症状は落ち着いてきているものの、未だに襲ってくる希死念慮は消えず、子供に悪い影響が出たらいけない、と必死に自分を抑える毎日です。
感想1
親からの暴言の数々や環境、その影響を受けてつくられたご自身の心のあり方が詳しく書かれていて、ストレートに伝わってきました。人格や存在を認められて、暴言や暴力を被らない環境がずっと用意できなかったことを、同じ世の中の一員として申し訳なく思いました。
感受性が高いことで、より一層ダメージを受けやすく、鋭い刃物で心をえぐられているかのような苦痛があったのではないかと想像しました。
文章全体から、悲惨なことがあったけどそれでも生きようとしてきた(している)根っこの強さみたいなものを感じました。
現在は二人の子どもたちの存在が、生きる支えにもなっているけどプレッシャーにもなっているのかなと思いました。
それから、自分の人格や存在に自信を持てるには、どのような支えや経験の積みなおしがあればいいのだろうと考えたくなりました。私の試した方法では、一日の終わりに「今日もありがとうございました」を自分自身に伝えるというのは、多少効果があった気がします。あとは好きな明るめの音楽を聴いたり、好きな香りのものを身につけたりしました。
あなたの支えになってくれるものが、何か一つでも二つでも見つかればいいなと思いました。