経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

家族という呪い

私が高校1年生の秋、姉が感情障害になった。
両親や弟に怒鳴り散らし泣き叫び、しょっちゅう家を飛び出し、祖父母にまで迷惑をかけ、弟の中学校に乗り込み、疾患のせいとは分かっていても本当に怖かった。両親は離婚寸前まで仲が悪化し、母親は義両親に責められた。母は姉が疾患になったのは私のせいだと言って泣いていた。母と弟と祖父母を傷つけ、両親を離婚寸前まで追い込んだ姉のことを私は許すことができなかった。結局姉は半年ほど入院し帰ってきた。帰ってきた当初はまた症状が悪化するのが怖くて邪険にできなかったが、しばらくすると会話するのも辛くて姉のことを避けていた。
姉が退院して数ヶ月経った頃、姉の足に私の足の爪が当たった。謝ったほうがいいかなとは思ったが会話するのも嫌で何も言わなかった。それがいけなかった。姉はその直後2階に駆け上がって自室に閉じこもり、ご飯いらない!と泣き叫んでいた。いつものように両親が姉の話を聞きに2階に行って、私は相談に乗ったり出来ないため先に1人でご飯を食べていた。すると、姉の怒鳴り声が聞こえた後、父親が1人で降りてきて、私の元に来るなり怒った。
怒った、と言ったが細かなことまでは覚えていない。だが、私の爪が当たったのはわざとだろう、と決めつけ、無視するのはひどいと思うけど、というようなことを言われたように思う。
最初は普通に会話を切り出すようなテンションで言われ、私が責められていることに気づかなった。その後父親はどんどんヒートアップしていった。最初は姉のことを言っていたが途中から父自身のことを無視しているだろう、みたいな話にすり替わり、金も稼いでいないくせに好き勝手言うな、文句があるなら直接言え、不満があれば黙ってないで言え家族なんだからと言われた。
姉のことを避けていたのは事実だし、デリカシー皆無な父に苛立ち邪険な振る舞いをしたことがあることは事実だ。だからわざとだとかそのような捉え方をされても仕方がない。だけど、父にはそんなこと言ってほしくなかったし、姉のことが許せない気持ちとか怖いから避ける、という私の気持ちも、少しでいいから分かって欲しかった。それが悲しくて、父に怒鳴られながら私は泣いた。
途中で姉をなだめ終え一階に下りてきた母が私をかばってくれたが、父は私が悪いと言い、ご飯が不味くなっただのなんだのと言っていた。泣き止んでいた姉が私のせいで怒ったのかと父に問えば、姉は悪くないからと返していた。大好きな音楽を聴いて己を慰めようと思いスマホを持って席を立てばご飯食べろと言われ(自分は不味くなるから食べないとか言ったのに…その後もスマホ見すぎとか色々言われた)私は何の味も感じないままご飯を食べ終えた後、家を飛び出て近所を数時間さまよった。勢いで近所の橋から飛び降りようかと思ったが、いざとなると怖くて飛べなかった。その後なんやかんやあって祖母宅に泊まり父とは顔も合わせず口を利かなかったが私が家に帰った数日後父の方から謝罪してきた。私に非があるのだから、謝罪を受け入れないわけにはいかなかった。けれど、本当は許したくなかった。
今後どれだけ家族と楽しく過ごしていても、父親に金稼いでないくせに、と思われてるんだ…と思い出してしまうだろうし、もう父を敬うとか、好きだと気持ちはなくなってしまった。
私が200%悪いのだ。それは分かっている。
でも、ちょっとでもいいから、私の気持ちを父に分かってほしかった。
気に入らないことがあるなら直接言えだって。
不満は黙らず言えだって。
私が相談しても自分の話しかしないくせに。まともに相談なんか乗ってくれなかったじゃないか。母がいくら父の態度に対する不満を伝えたとて頭ごなしに否定して直そうとしなかったくせに。
何が家族だよ。
気持ち悪い。
私よりひどい仕打ちをされた方は沢山いると思う。そんな人達は謝罪もして貰えなかっただろう。でも、謝罪はして貰ったし、養ってももらってるのに、自分は父のことが許せない。
養ってもらわなければ高校にも通えないのに、父をどうしても許せない自分のことが本当に大嫌いだ。恵まれているだろうに、死にたい消えたいと思ってしまう自分も大嫌いだ。
こんな思いするくらいなら産まれてきたくなかった。長々と自分語りしてごめんなさい。早く楽になりたい

感想1

家族のために、自分が生きていくために、不本意ながらも折れるあなたを想像し、何か自分に言い聞かせるように過ごしているのではないかなとも思いました。
そして、お父さんの言動が許されたのみで、いまだにあなたの気持ちはわかってもらえていないままなのかなと感じました。そしてあなたがお父さんの謝罪を受け入れたのは、そうしないと生活していけないからで、あなた自身、自分が200%悪いとは思っていないのではないかな…?と思いました。
爪が当たったときに謝らなかったのは良くなかったと思います。しかし、謝ること(=関わること)がしんどいくらいに、お姉さんとのやりとりすべてに疲弊していたのではないかと思いました。謝った後どうなるかを想像していたりもしたのかなと思ったり…。
この一件だけでなく、そこにつながるまでの事情ぜんぶの責任があるのかというと、そうではないでしょうし、あなたが200%悪いなんてことは絶対にないんじゃないかと私は思いました。

自分の力で生きていく選択肢のない子どもに「金も稼いでいないくせに好き勝手言うな」というのは卑怯にも思えます。自分の力で生きていけるとしたら、父を許しただろうか?自分をわかってもらえない生活を続けるだろうか?親に養ってもらうしか生活していく選択肢がない子どもは、親の言っていることが正しくなかったと思っていても、許したくないと思っていても、許すしかないんじゃないでしょうか。そんな風に思ってしまいました。
許すか、許さないか…そんな対立や断絶の前に、ただわかってもらいたかったというのが一番なのかなと思いつつ、お家の中では、お姉さんの影にあなたの気持ちだけでなく、お父さんや他の家族の気持ち覆われてしまって、自分の気持ちを素直に表せる機会がとても少ないのではないかとも想像しました。
だからこそ、「私が200%悪いのだ。」に続く後の文章を読んで、お父さんに対する不満や怒りを抱き、それを言葉にしていることに少し安心しました。死にトリではあなたの気持ちをそのまま受け止めたいと思っているので、また存分に自分語りしていってもらえたらと思います。投稿ありがとうございました。

感想2

事実を捻じ曲げられ、怒られる理不尽さのやり場のない気持ちと、辛さを思い出しました。あなたの行動に至った経緯や気持ちもあなたが書いてくれたようにあるわけで、あなたの話も対等に聞いて、あなたの気持ちもわかって欲しかったな、と私も思います。

父親さんがヒートアップした末、色々言われたこと(飯がまずいなども)が、頭から離れずに考えて辛くなってしまう気持ちも伝わってきています。好きな気持ちも持てる、敬える父親さんだと思っていたからこそ、辛辣なことを言われたショックも大きかったのかなとも感じます。

でもこうして家に一緒にいるのも辛い時にも、庇ってくれる母親さんの存在や、逃げられる祖母のお家があってよかったなと少し安心しています。

一方で、謝罪を受けても許せない、モヤモヤが残ってしまうほどの出来事でもあるんだな、と感じています。もしかしたら、こんな風に長期的にモヤモヤしてしまうということは、まだ分かってもらえていないあなたの気持ちや、伝えきれていない背景があるのかな、とも感じました。

あなたが理不尽さを我慢して飲み込むのを引き受けるのではなく、この書いてくださった文章みたいに、あなたの気持ちや背景を母親さんにも父親さんにも手紙などでも良いので伝えられないかだろうか、と思いました。あなたが、あなた自身を責めてしまう気持ちも含めて、伝えられるといいなあ。

腹が立ったり悲しくて仕方がない時には、勇気が必要かもしれないけれど、とにかく話して気持ちをわかってもらうのが薬なるなぁ、と思っています。ここへも勇気を出して、本当の気持ちを書いてくれてありがとうございます。(もしまだ話せてなかったら、話せそうな友達に話してみるのも良いかも。)ここで書いた時よりも、今、少しでもあなたの気持ちの整理が進んでいたらいいなと思います。

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