この二十数年は余暇の様なものであり
亡母の最期のまじないの賜物であり
否定も肯定もできない破綻した思想の産物であると
咀嚼して理解もしているが逃れられないものである
夜に弱冠の忘れ物を探しに見られそうにもない夢を見て
目醒めに至らなさと諦念に向き合い勤めに出る
白日に手すきを産んでは衷心の由無し事と戯れる
佇立の度に思惟に耽る生き方は変えられそうにもなく
裏返せば足場と安定性を確かめ続けているのだろう
思うにささやかなしあわせすら掴めず擦り抜け取り零し
さて、まじないとは詛術どちらであったのだろうか