懐かしい香りがした
気がして寂しくなった
誰かがそばにいてくれた
気がして悲しくなった
もう離れたくない
もう失くしたくない
この声はいつ
届くのでしょう?
繋いだ手と手の温かさを
いつ返してくれますか?
あなたの優しい言葉は
いつまで残ってくれますか?
神様たちはいつも
私たちで遊んでいる
私が神様だったら
涙が流れるような
物語は作らない
もう泣きたくない
もう苦しみたくない
この気持ちをいつ
聞いてくれますか?
もう生きたくない
この思いをいつまで
眺めているのでしょうか?
この問いの答えが
返ってこないのは
ちゃんと分かっている
返ってくる時そこには
風が吹くだけなのでしょう
感想1
ふっとなにかを感じた気がして、その一瞬あとに、あ、気のせいかって気づくその時の流れの中の寂しさを感じることがあります。宇宙から見たら小さいことでも、私たちに降りかかる苦しさは、私たちにはとても大きい。世界のすべてが苦しみで満たされたみたいにも感じてしまう。でも、もしかしたら私の体の細胞のいくつもいくつも、私の中で死んでしまって、私の暴虐を恨んでいるかもしれないと思うことがあります。もし私が神様になったら、今の私のスケールで物事をみることもできなくなってしまうのかもしれない。そんなことを考えています。失ってしまったもの、懐かしんでも今はもうない存在を、惜しみ大切に思う心が、そこにあるような詩だと思いました。
感想2
仏教に「諸行無常」という言葉がありますが、あらゆることは常に変化し、永遠に変わらないものはないということを、あなたの詩を通じて思い出した気持ちになりました。暗闇の中をずっと走り続けていると、この先に光があるということを信じたくても信じられなくなってしまうようにも思います。放った問いの答えは風になって返ってくる、という部分は、どれだけ悩んで涙を流してもどうにもならないことがあるということを、厳しくも優しく包み込んでくれるような描写だと感じました。