自分の部屋で、膝を抱えて座る。
蒸し暑さを感じる季節だ。寒さは感じないけれど、何となく両腕をさすった。手の平の温度が、素肌に伝わる。
座ったまま、ふと考える。
背中を預ける場所が、どこにもないなぁ。
自分でそう感じたのに、不思議に思う。
壁にだって、ベットのふちにだって、やろうと思えば今すぐにでも寄りかかることができるのに。
ぽつん、と1人ぼっちで座っている。
その事実だけが、私のすべてに思えてくる。
寄りかかるのを許してくれる、そんな人がいて欲しい。
さみしい背中に、優しい体温を感じてみたい。
ジメジメとした部屋で、心にあたたかさを欲している、ある日の夜。
誰か私に寄りそって
作品にまつわる質問
この作品の好きなところを教えてください。
部屋の温度感と、自分の心が求めるものがリンクしていない感じです!
感想1
「背中を預ける」という行為は、小さくとも信頼がないとできなくて、それがものであれ人であれ、自分の重みを支えてくれるという見込みがあって初めて傾けられると考えると「自分の重み」に耐えられる人がどれくらいいるのかなと考えてしまいました。でもこの詩のイメージだと、ふと寄りかかるくらいの感じがして、そういう人が居たらほんとにいいだろうなと想像しました。少しずつでも寄りかかり合う人がいることが幸せなのかもしれませんね。
感想2
ぽつんとしたしずかな場所で、すうすうするようなさびしさがあるように思った。それを私もちょっと知っている気がしている。両腕は手のひらでさすられて、どんな感覚を持ったのだろう。膝を抱えると、頼りない心地がすこしだけ安心する気がする。人のからだって、なんだかとても不安定なかたちの物体なのかもしれない。もういない犬が、私の腕に寄り添って眠ってくれていたことを思い出した。最近はペットロボットもあったかいらしくて、私はそれを体温だと感じて安心するのかなと気になっている。