のびアート

風邪をひいてしまった
大変なことだ
誰にも気づかれたくない
熱も出ちゃった
こんなもの、耐えられるんだ
こんなもの、たいしたことない
いつも通りやり過ごす
耐えてしまった
ああ耐えられてしまった
体は熱かった

「拝啓」
本当は気づいて欲しかったんだ
本当は心配して欲しかったんだ
本当は、気づかれないのが怖い
本当は、心配されないのが怖い
そんなこと言えない
言えるはずがないこと
君にはわかってほしい

ずっと熱いもの

感想1

その後、体温は平熱にもどっても「ずっと熱いもの」は熱いまま、そこにあったのだろうと思った。いまもそこにあるのかもしれない。それは送られなかた手紙のような素直な感情や心のようなものかもしれないと思った。「本当は、」を言えたら簡単だと思っても、なぜかそれがむずかしいことがある。「本当は、」が小さく小さく積み重なって、心は重たくなってしまう。「拝啓」、こうやって、作者さんはひそかに「本当は、」の練習をしてるのかもしれないと思った。

感想2

「耐えてしまった ああ耐えられてしまった」の部分が、個人的に印象に残りました。困難を自力で乗り切ることや我慢することがデフォルトになっているけれど、それは身につけてきた癖のようなもので、本心はまったく別のところにあることを想像しました。気づいて心配してほしいけど、気づかれもせず心配もされない恐怖を思うと、「言わない」という選択肢も確かに・・と思いました。

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