のびアート

わたしはあなたと目が合うと
ドキッとする
でもきっと
あなたは何も思っていないんだろうな

わたしはあなたの声がすると
その声を反芻させる
でもきっと
あなたはわたしの声を覚えていないんだろうな

わたしは毎日あなたのことを考える
でもきっと
あなたはわたしのことを一度も考えないんだろうな

それなのに
それなのに
期待する
希望を見いだす
想像をふくらませる

でも、
わたしはね、
あなたの性格
あなたの顔
あなたの声
あなたの全部
大好きだよ

わたしと同じように
夢中になってくれれば
それだけでいいのにな

無題

感想1

この「わたし」が相手にゾッコンな様子が伝わってくる詩でした。「わたし」と「あなた」の気持ちの非対称さが、なんとももどかしく感じられます。私は一方通行のオタクタイプなので相手に同じだけ私のことを考えてもらわなくても構わないのですが(むしろ存在を認知しないでほしいまである)、この人は、本当は自分と同じだけ相手に考えていてほしいんだなあと面白く思いました。そう思うのは、ただ同じ気持ちになりたいという願いからなのか、相手の思考を自分の存在で占領したいのか、どうなんだろうなと考えています。

感想2

「あなた」と「わたし」が静かにすれ違いながら、ひっそりと想いを寄せている姿を想像しました。他者の気持ちはどこまでいっても分からないものだなと私自身は思ったりしますが、期待や希望を含め、相手のことを想っている瞬間が一番幸せだったりするのかなと、そんなことを考えました。

一覧へ戻る