のびアート

遠い遠い宇宙に飛ばされた
ここには誰もいない
苦しかった現実も
明日訪れるイベントも
何も起こらない
ただ存在しているだけ
悲しさも虚しさも
行き場をなくし
ただゆったりと渦巻いている

空っぽの心地よさと
所在ない感情の行き場が
ただここにあった
さようならも
はじめましても
ない世界
ただ何かがありそうな気がして
僕は歩いた

ただの僕

感想1

果てしなく広い空間に、身体ごと放り出されて漂っているような感覚を抱きました。「ただの僕」は、「今ここ」の僕でもあるのだろうかと考えました。一つ一つの文章にはどこか清々しさもあって、読んでいてリラックスしている自分がいました。

感想2

とても密やかな、しずかなメロディがどこかに流れているような感覚になりながら、耳を澄ませるような気持ちで読みました。心だけですが、遠い遠い宇宙に、あるいは宇宙の外側まで飛ばされている感覚のときが私にはあります。宇宙は遠くって、現実もなにもかも小さくなって、いろんな意味や名前のある「僕」ではない「ただの僕」でいられるのかな。立ち止まっていても、ただ呼吸をしていても、どうしていてもいいから、歩くこともできるのかもしれない、と思いました。

一覧へ戻る