のびアート

感受性が強すぎるきみは
長い間苦しんでいる
光を見つけられずに
上辺だけの関係を掴み続けて
普通でいようと生きている

唯一
たまたま見た映画やドラマに
心を動かされる時がある
親子の絆
親友との決別から仲直り
目の前で繰り広げられる
人同士のぶつかり合いと成長を見て
君は涙を流す
そしてそうなりたいと願う

実際はうまくいかない
ぶつかり合いを怖がり、傷つけることが怖い君は
小さい頃習得した愛想な態度で今日も乗り切っている
おかげで望んでいる光景は
いつまで経っても見られない

感受性が強く、知らない人からにも気持ち悪がられるような君は
人間を憎み、自分を塞ぎ込んでいる
そんな気持ちでも
気持ち悪がられないように、普通でいられるようにネットで今を生きている人たちの姿を見て、溶け込もうと頑張っている

今も、これからもそうして生きていくのだろう
ネットにある光しか見せない彼らの姿を見て、足掻き続けるんだろう
神社に行っても家族や兄弟の幸せしか出てこない君が
バカ真面目に考えながら仕事をしても、認められない君が
普通でいようと美容、食べ方、姿勢
全てに気を遣っている君が
どうか報われる日が来ますように

わたし

感想1

文中に出てくる「君」がタイトルにある「わたし」であり、投稿者さん自身に向けた文章なのかな...と想像しながら読みました。私自身は、他者に対してであれば心から素敵だねと言えても自分に対しては素直にそう思ったり伝えたりできないと感じることがあるので、もし「君」が投稿者さん自身だとしたら、こんな風に少し離れたところから自分のことをフラットに見つめ、そっと幸せを願うように声をかけてみるのは自分の心を抱きしめてあげているようで、あたたかい気持ちになるなぁと感じています。

感想2

タイトルを鑑みると「君」に当てたこの詩は自分自身への言葉なのかなと思って読んでいました。現実的な人間関係、仕事や日常生活の中でうまくいかなくて悪意にも晒されてきた「君」を、あえてすこし距離をとるようにして書かれているから、「君」が頑張ってきたことや「君」の思いを背後からそっと支えているように感じました。愛想は周りの中で「普通」でいる技術ではあっても、それは「君」自身の心とは離れてしまうことが多いのかな…。そういう「君」の心をそっと守っている詩で、祈りのようだと思いました。

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