のびアート

非対称のキラキラ
虚ろに住むメイデン
妬ける病も触れられて
突き刺さった残り香

鮮やかな人形遊び
手馴れた絵描き歌
胸元抱きとめたナイフ
風になって閉ざされた

てへぺろで消す一線
不在のまま慰め合い
空虚な癒しで紙一重
あーあ、だけ

戻さないアクセル
ワザと踊るピエロ
飛び込んだ黄色
嫌に澄んだ熱病

自家製のお薬
許しちゃった幻
頬を伝う空笑い
手放した地面

夢に堕ちた瞳
信じすぎて救われる
透明な糸絡んだ
ぼやけちゃった時計

着てない服纏った
生み出した新感覚
触れらんないあの子
ここにいないわたし

誰かの為の流れ星
蕩ける飴捨てた鞭
手から零れる絵画
家出したおなまえ

いるけど触れない妹
私には見えるお姉ちゃん
喋ってる透明の幼なじみ
私じゃない幸せなわたし

透き通った身体
すり抜ける思考
パステルの感覚
ふわふわな自在

混ざりあう皮膚
空気みたいな内側
確かめなきゃない息
くっつきそうな私達

詩的少女性キメラ
恋人繋ぎ緩む狭間
最終倫理も軽やかに
私がわたしでワタシが

夜の詩

感想1

どこか不可視化された世界、バラバラの心が共存している世界を覗き見させてもらっているような感じがしました。色「家出したおなまえ」「信じすぎて救われる」など言葉の不思議な連なりの手触りを味わいながら読みました。本気の苦しさも遊びに混ぜてしまいたいような、でも全部を笑い事にはしたくないようなそんなせめぎ合いのイメージを勝手にしていました。リズミカルに連ねられた言葉で、音楽があったなら口ずさみたい感じがすると思う。でもこれに曲があるとしたら、けっこうメロディの難易度の高い曲なのかもしれない…と妄想しました。

感想2

ああ、この心地の良いライムに浸っていたい……と感じました。可愛らしいモチーフとちょっぴり物騒なモチーフが入り混じる文章から、ドリーム・コア的な風景が浮かんできました。夢と現実、物質世界と精神世界がくるくると切り替わるというか、行き来をしている?いや、はたまた重なって存在しているのでしょうか、それとも「境界」なんてものは最初から存在していなかったのかも……ととめどなく考えていくうちに、この世界にトリップしてしまいそうです。

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