少女は、いつも静かでした。
自分の気持ちを言葉にするのが、あまり得意ではないからです。
少女の心の中には、小さな小さな光の粒が無数に散らばっています。ある日その粒の中に、珍しい色のものが混ざっていることに気が付きました。
(今まで上手く言えなかったけど、この事を誰かに話してみたいなぁ)
少女は、誰に話せば良いのかを考えてみました。
ママに話そうかな?いや、ママはだめだ。否定してくるし、まともに聞いてくれない。じゃあ、パパに話そうかな?いや、パパもだめだ。私になんて興味がないもの。その他にもいろんな人を思い浮かべました。でも、結局だれに話す勇気も出ませんでした。
少女の中に、もやもやと煙のようなものが立ち込め、また新たに光の粒が生まれました。
少女はその光の粒に「孤独」という名前をつけました。
「孤独」は、散らばる無数の粒の中にころころと転がっていきました。
感想1
文章なのに、不思議と絵本を読んでいるような感覚になりました。感情を光の粒で表しているのかなと私は感じ、その中でも様々な色があり、「光の」ではあるけれど、色味はほんとうに沢山の種類があるんじゃないだろうかと想像してみました。静かに転がっていったであろう「孤独」を思い浮かべながら、また一つあなたが抱え込む「光の粒」が増えていったことも感じています。
感想2
少女が心の中の光の粒を大事に思っていることを感じました。だからこそ、否定されてしまうかもしれないと思うと話せないのも無理はないと思いました。否定されることなく、ただ光の粒をそっと置いて、ゆっくりながめて過ごせるような相手や場所があればいいのにと思いました。光って視覚的なものですが、聴覚的にも光の反射が鳴り響くように感じることがあります。そう思うと、本当は少女は「静か」に見えるだけで、本当は心の中にさまざまな音も鳴り響いているのかもしれないと思いました。