ギリシャの白い階段に
座って私は海を見る
石灰の町行く人は
私のことなど知らぬまま
そうだけど、さみしくないよ
みんなを包む陽だまりに
波はゆっくり優しく揺れていて
私にひとりじゃないよって
そう言っている気がするな
次第に空は暗くなり
終わらぬような夜が来て
私とみんなを繋ぐもの
それらは全部無くなった
あの階段にまだいると
背中が少し震えたの
波はゆっくり重たく揺れていて
君はほんとはひとりだよ
そう言っている気がしたよ
寄っては引いてく波のよう
私の気持ちはぐらぐらら
それってとても無駄なこと
人間はいつか死ぬからさ
全てのことに意味は無く
それってとても無駄なこと
そうだけど、やっぱさみしい。
波に止まれと叫ぶのは
無理なことだと知っていて
瞳から涙が落ちて
冷たい海に流れてく