私の心を蝕んで 醜く肥える海月がからだの傷のみ取り去って自然な治癒をこれっぽっちも許さないあったはずの痛み 確かに流れた血はすぐ跡形もなく輪郭も色もない恐怖と悲しみは 脳奥にくっきり彫られていくのに裂かれた肌 見えぬ傷は地についた足 浮かぶ魂は感じた痛み 思い出せない無念は私はその間に虚しく、存在すると言えぬほど曖昧にただ まだ そこに あるはずなのに唯一 私の外殻を撫でる触手涙が涸れている 口角が蠢くもみくちゃになる心が海月の養分だった 海月 2026.07.23 詩・文 感想1 2026.07.28 読みながら初めに、「深海」のイメージが湧いてきたような気がしています(なんとなくではありますが…)”自然な治癒をこれっぽっちも許さない”というのが個人的には印象的で、自然治癒という言葉や現象が確かにあることとは反対に、それを許されない・起こらないことの残酷さや無力感を抱いた感覚がありました。ふわふわ漂う海月が、ただそこにいるだけのはずなのにそうじゃなく、この作品の中では、おぞましい”何か”が、起きている瞬間でもあるのかと想像しました。 感想2 2026.07.28 どことなく厳しいイメージの漢字がつらなる言葉の中に、いくつかのひらがなの箇所が、そこだけ柔く温度を持っているように感じました。「からだ」「ただ まだ そこに あるはずなのに」「もみくちゃになる心」くらげは人間のからだとは違って、神秘的にも思うしすこし不気味に思うこともある。くらげはどこにいるのだろう。「私」の中に「私」とともに生きているのだろうか。
感想1
読みながら初めに、「深海」のイメージが湧いてきたような気がしています(なんとなくではありますが…)”自然な治癒をこれっぽっちも許さない”というのが個人的には印象的で、自然治癒という言葉や現象が確かにあることとは反対に、それを許されない・起こらないことの残酷さや無力感を抱いた感覚がありました。ふわふわ漂う海月が、ただそこにいるだけのはずなのにそうじゃなく、この作品の中では、おぞましい”何か”が、起きている瞬間でもあるのかと想像しました。
感想2
どことなく厳しいイメージの漢字がつらなる言葉の中に、いくつかのひらがなの箇所が、そこだけ柔く温度を持っているように感じました。「からだ」「ただ まだ そこに あるはずなのに」「もみくちゃになる心」くらげは人間のからだとは違って、神秘的にも思うしすこし不気味に思うこともある。くらげはどこにいるのだろう。「私」の中に「私」とともに生きているのだろうか。