のびアート

もうすぐ4月
誕生花の桜が咲く
誕生日を迎えたくない

私にとっていちばん大切な花
桜が咲くのを見届けたら
散る時は一緒に逝きたい

ささやかな幸せも
胸の奥のちいさな声も
つめたい世界に埋もれてしまう

それでも いつの日か
「桜と一緒に生きたい」
そう心から言えるようになりたい

桜隠し

感想1

「さくらと一緒に生きる」という言葉が印象的でした。よくみかけるソメイヨシノの寿命は60~80ねんくらいだそうで、人間と同じくらいだそうです。桜は沢山種類があって、長く生きるものは1000年近く生きるのだとか。花が咲いていない時期でも着実に見えないところで呼吸をし、根を張り、静かにゆっくり変化している。それは桜の意思でもなく、太陽や土や世界に誘われているのだと思うと、さくらと一緒に生きるというのは、自分を構成する見えないものに耳を澄ませるということのように思いました。

感想2

いちばん大切な桜という花を遠くからみつめるだけでなく、桜に「私」の心の一部を託しているような感覚を受けました。「つめたい世界」にいながら、桜にはそれとは違う温度が宿っているのかなぁと思うと、風景はさむざむしいばかりではないような心地にもなります。今日も、午前中に家の近くを歩いていたら、たくさんの花をつけた大きな桜の木と、それを見上げる人たちがいて、私もすこし立ち止まって見ました。私は桜を「巡ってくる」ものの象徴のようにも感じてきたのかもしれないと、この詩を読みながら考えています。

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