経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

自分がない

私は、生きているのが辛いです。人間関係がなく、家族とだけかろうじてあるぐらいです。
子供の時から、自分は生きていていいのだろうかと責めて生きてきました。
家庭は、父親の権限が絶対でいつも怒ってばかりでした。
私は、父親に怒られる自分が悪いのだと思ってきました。楽しい、うれしい、やさしいは駄目な感情でした。いつも、父親が会社でたいへんだとか、昔苦労したから今を生きている人は贅沢だとか、友達と遊ぶのはおかしいと言って育てられました。
だから、友達なんてできなかったし、学校でいじめられてきました。いじめられていても、父親の苦労に比べれば自分が生きているだけで贅沢なのだからと反抗することを思いつきませんでした。
誰とも仲良くできなければ仲良くしてきなさいと怒る、仲良くしてきたと言えば怒るのです。
それでも、父親の言うことが絶対でしたので、友達は作ってほしくないと言われながら友達を作りなさいと矛盾すること言われながら生きてきました。そこに、私の友達に対しての気持ちはありませんでした。ただ、親の言いつけを守って真面目に生きていると思っていたのです。
その後、大学卒業後に就職活動に失敗しひきこもりになります。何かもなくなって頑張れなくなりました。自然と涙が出てきて、寝るときいつも泣くようになりました。
なかなか外に出れず、なんとか外出できて、ふと入った本屋で自分のことが書いてあるのではないかと書籍を手にとって読みました。
自分の人生は、あってもよかったんだと、親は子供のためと言いながら、支配してきたんだと少しずつわかり始めたのです。
世間体を気にしながら、ひきこもりの私を隠す親。私は、どうしていいかわからず時間だけが過ぎていきました。
父親は、勤め先があって、それなりに収入があり、社会的な信用がある。地域のつながりがあります。私には何もない。
私が昔思い切って父親に今までのことを話すと、「そんなこと考えて生きてきたのか」と大笑いされました。母親は、父親に逆らえずうまくいっている家庭を演じ続けました。
経済的自立が果たせると、精神的に幼くても親になれてしまうのです。

私は、社会に出なくてはと思い就職活動しましたが、転職を繰り返し今に至ります。
独身で、誰ともつながりがもてないまま年齢を重ねてきました。心が空っぽで、自分がない、何もないと感じています。自分の部屋、家にも何の愛着がない。思い出がないのです。
親についてなにもわからず、自分についてもわからずです。

今の私は、生きている意味がよくわからず、希死念慮があります。自分の体が自分の体でないように感じます。

以上、自分がなくて生きづらいまま過ごしている状況を書かせていただきました。

感想1

父親から大笑いされたときのあなたの気持ちを考えると、居ても立っても居られない。どれだけの勇気を振り絞ったことかと、腹が立つ気持ちです。「自分がない」という題名でしたが、「自分を持たせてもらえなかった」というところが本当な気がしました。自分がどう思ってどう感じて、どう行動したいかということよりも、父親の顔色に正解が書いてあり、あなたが尊重される場面は少なかった。「自分がある」状態を父親は良しとはせず、無意識の「支配」が漂っていたことを想像します。子どもは大人に比べ持っている世界が小さく、目の前にいる世界の大半をしめる父親が言うことが、知らず知らずのうちに絶対と刷り込まれ「父親の苦労に比べれば自分が生きているだけで贅沢なのだからと反抗することを思いつきませんでした。」これは、当然そうなってしまうことと思います。生きている実感を奪われ、社会とのつながり方を教えられず、大学を卒業したから働けという社会はあまりにも乱暴な気がします。あなたが感じている生きづらさ、希死念慮、自分の体では無い感覚など全てのしんどさは、あなたが負ってきた痛みの証拠。あなたはずっと傷ついてきて、辛い思いをしてきたのだと思います。愛着の無い部屋で深呼吸はできるだろうか、畑の真ん中あたりなら深呼吸はしやすいだろうか、星空の下ならどうだろうか。そんなことをぐるぐると考えながら、あなたの気持ちを受け止めました。投稿いただき、ありがとうございました。

感想2

タイトルが「自分がない」ですが、経験談からは唯一無二のあなたの存在がくっきりと浮かび上がってきました。そして、誠実に必死に生きようとするからこその苦しみについて、一人で抱えるのではなく、こうして分かち合おうと書いて送ってくれたことに敬意を抱きます。本屋さんで偶然見つけた本には、きっとあなたが自分のことを理解するための手がかりがたくさん書いてあったのだろうと思います。幼い頃から、父親の強い力で押さえつけられていたことが、あなたの育ちに影響を与えたのだろうと思いますし、それが大人になってからの生きづらさにもつながっているのだろうと思います。確かに、あなたは父親の強い力によってたくさんのことを犠牲にしてきただろうし、いっぱい傷つき、ダメージを抱えてきたのだろうと思います。でも、この経験談を読むと、あなたは単に傷つけられて、何もできなくなった無力な存在ではなく、自分を失うことなく、問いかけ続ける力のある存在だと私は思いました。
今はまだ、長年のダメージから回復するには、小さな第一歩なのかもしれません。でも、こうして声を届けたことには大きな意味があると私は思います。今もまだ父親の近くにいるのでしょうか。もしもそうなら、距離をとり、侵略されることのない時間と空間を確保できないかと強く願いました。おそらく、あなたは「自分がある」からこそ、自分の力ではどうしようもできない強い力を前に絶望し、自分を押し殺し、苦しんできたのだろうと思います。過酷な環境の中でも死守してきたあなたの本来の姿を少しですが、確かに感じ取りました。

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