のびアート

消えなくてもいいから
そばにいて

さらに暗く
どれほど遠い
道を歩いて
風は嵐に
鳥はいずこに
消えていた

泣かないでと
そんな言葉
泣けない私に
言わないで
そばにいて
そばにいて
消えないで

鳥が歌えば
僕らは遠く
歩かされて
風は嵐に
鳥はいずれ
消えていく
でも消えないで
そばにいて

どんなところが
居場所なのか
わかるような
遠くへ歩き
疲れ果てては
また同じ世界
嵐は止んで
鳥は泣きつかれ
また風が吹く

最後には
あっけなくも
塵になるはず
消えていくけど
消えていくけど
そばにいて

鳥はいずこへ
僕らはどこへ
歩かされて
風は嵐へ
歌はいずれ
消えていく
でも消えないで
そばにいてね

道は白く

感想1

自身の寂しい気持ちと、誰かを想う気持ち、「もう疲れたよ」と言いたくなるような(言っているような)感情が伝わってきた感覚がありました。でも何かを悟っていて…というより、なにかを「分かっている」感じもあるのかなぁ…と、その「何か」は私には分からないけれど、色々と勝手ながら想像を膨らませ、考えさせてもらいました。あてもなく歩き、そしてそれはとても長旅で、道中様々なことが起こりながらもなんとかここまで来て、自分が安心して「自分」でいられる居場所を探し続ける、「冒険者パーティー(RPGのような)」の映像も、読みながら浮かんできた気がしました。

感想2

広い場所、開けた場所のなかにぽつんと、静かにある声のような詩だと思いました。くりかえされる呼びかけの中で、語り手の心も断片的に、広がったり、途切れたりしながらそこにあることを感じました。鳥はいつも私たちの近くにいるのに、私たちには進めない経路を持っていて、違う次元を生きているような感じがすることがあります。消えていくものへのさびしさと、諦めきれない願いのような祈りのような音だと思いました。

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