経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

潔癖症の家族について

現在通信制高校3年生、17歳です。両親と弟の4人家族なのですが、私の母は潔癖症を含む強迫性障害、およびうつ病を患っています。家では、コウモリの糞が付いているため窓を開けてはいけなかったり、スズメがいると言ってラップの芯で壁を叩いたり、歩道に漂白剤を撒くなどをして、誰の制止も聞くことがありません。
 部屋は服と粗大ごみで足の踏み場もなく、至るところにビニール袋やゴム手袋が落ちています。キッチンは母以外使うことが許されません。肉は触れないため十年近く購入したことがなく、毎日1時間半かけて具材を煮込んだよく分からない料理を出します。また、1日おき、時には毎日のように外食をするため、家計がどうなっているのか心配です。
 お金は父が稼いでおり、母は専業主婦なのですが、父の口座に振り込まれた給料を自分の口座に移し替えるため、総額がどれくらいで支出はいくらなのか、母以外全く把握できない状態です。
 私は小学2年生の頃から心身症により学校へ行けていないのですが、母は過保護・過干渉気味な気質があり、私が一人で外を歩くことは基本的に許されず、常に母と行動を共にしています。この特性に関連して、2023年にはツイッターの使用に激怒した母により無視される、髪や耳を引っ張られる、2時間程度の罵倒、スカートを2着破られるなどの苛烈な癇癪が一年半続きました。その間、追い詰められた私はさらにSNSに救いを求めるようになり、個人のやりとりで繋がった同じような境遇の同年代の男性から精神的な支配を受けるようになり、朝の7時から夜の11時半までLINEで返信することを強制されたり、1日に30枚近いイラストを描くよう求められる、ビデオ通話で肌を見せるよう要求され、断ったり否定した場合は、自殺すると脅されたり、パニック発作を起こされて3時間近くなだめたこともありました。
 弟は小学5年生なのですが、母にべったりで母の言うこと以外はなかなか聞かず、学校にもあまり馴染めていません。現在は地震に備えるため母の意向で二階を主な居住スペースとして使っているのですが、二階のトイレは猫の糞を流しているので使いたくない、手を洗いに一階へ降りるのが面倒、尿の色による健康管理を理由として、弟におまるを使わせています。そのため、閉め切った室内に臭いがかなり染みついてしまい、衛生が悪化しています。
 父は母の行動に早々から愛想を尽かしており、また母からかなりの罵詈雑言を浴びせられる精神的DVを日常的に行われているため、おおむね味方となってくれるのですが、精神的な疲弊や仕事との兼ね合いもあり、あまり頼りになりません。また、父に関しては私が小学校高学年の頃、子供部屋が物置として埋まっていたため父と二人で寝ていた際、胸を触られるなどの接触が二年間ほど続き、そのことを書いていた日記を母に読まれたことで、警察から児童相談所へ繋がることとなりました。現在はそういった接触はされていませんが、一年半ほど児童相談所へ通っているにも関わらず現状の改善は認められていません。
 精神科へも行きましたがまともに取り合ってもらえず、市役所や弁護士の無料相談へ足を運んでも、具体的な措置などは教えてもらえず、話を聞くだけ聞いて面談は終了しました。まもなく十八歳を迎えるため、行政上では成人とみなされますます支援を受けづらくなっていくのではないかと不安に感じています。
 とにかく自由になりたいです。両親や弟の幸せを願う分、板挟みとなって潤滑剤の役割を果たすことに疲れてしまいました。誰に相談しても助けてくれません。お金も作ることができません。友達も先生も身近にはおらず、祖父母は遠方かつ相談する機会を取ることができません。自傷しようにも自殺しようにも家族の目が常にあるため、プライバシーが全く確保されていません。いつもこそこそと否定されないよう、目をつけられないように生きていて息が苦しいです。人前では悟られないように笑って振る舞い、友達の相談に乗ったり、家族と何でもない会話を交わしたりしていますが、夜、みんなが寝静まったあとに過去の経験や言葉が脳の中で反芻して眠れません。一人になりたいはずなのに、いざ誰もいなくなると自分を否定する言葉ばかりが浮かんできて、何のために生きているのか、どうしたら楽になれるのか考えがとめどなく溢れて気づくと何もできないまま日々が過ぎていきます。
 父も私も全員が限界を迎えている中、精神疾患を抱える家族に対しての行政措置を相談しようにも、相談できる場所についての情報がほとんど無く、手詰まりになって絶望感が湧くことがたびたびありました。先週、どうしても行き詰まってしまったので思い立ったダメ元でChatgptに聞いてみたところ、市の厚生センターや保健所といった選択肢を提示され、お盆休みを利用して足を運んでみようと思っています。
 的を射ない文章ではありましたが、私の体験が今後の支援政策などの一助となっていただければ幸いです。

感想1

想像を超えるような過酷な生活環境の中でこれまで生きてきた、そして今も生きていることに驚きとともに、その中で生き抜くあなたの力を強く感じました。最後にお盆休みを利用して相談してみようと書いていたので、その後、相談の行方がとても気になっています。私もChatgptの提案にもあった保健所に相談して、家族全体として保健師さん等が関わってくれるといいのにと感じたので、あなたが書いてくれたような家族の全体像を理解してくれる関係者とつながることがまずは必要だと思います。ただ、児童相談所にはすでにつながっているとのことで、そのつながりが家庭状況の改善にはつながっていないことは少し気になりました。弟さんの状況を聞いても、あなたは18歳になったとしても、引き続き支援の必要な家庭としてフォローされるといいのにと思うところでした。あなた自身も、もしも家から出て別のところで暮らしたいという希望があれば、自立援助ホームというサポートがあって、そこは18歳を過ぎても、20歳前なら児童相談所を通じて相談、申し込みをすることができますので、あなた自身も引き続き児童相談所とつながる意義もありそうだと思います。あなたが相談に向けて動いているようなので、思わず相談についていろいろ書いてしまいましたが、あなたにとって役に立つ支援につながるといいなぁと思う反面、相談や支援があっても、うまく理解してもらえないことや相談した側と相談を受ける側のズレがあることも多いので、その後が気になるところです。
相談のことをまずは書きましたが、経験談を読んで印象的だったのは過酷な実態を淡々と綴る客観的な視点です。そうした事実とともに、あなたの中には蓄積した疲労やつらさ、苦しさなどの気持ちや感情があるだろうと思いますが、日々を生き抜くためにはその気持ちを出すよりも、何とか自分の中にとどめておく方が楽(というより、とどめておくしかない)ために生存戦略として気持ちを抑えむことが得意になっているのかもしれないと考えています。周囲を気遣って明るく振る舞ったり、一人になると自分を否定する気持ちが強くなるとのことで、一人で現実を抱え続けることの限界をあなた自身が感じているのだろうと思います。だからこそ、こうして経験談として書いて送ってくれたのでしょうし、Chatgptにも相談しつつ、支援先につながろうとしているように思います。今後、どこかに相談して、なかなか理解してもらえないと感じたときにはぜひ、経験談を見せてもらいたいと思います。あなたの状況と限界を迎えてあなたが真剣にサポートを求めていることが伝わってきます。そして相談しても大丈夫な人が見つかったら、あなたが伝えたいことや気持ちを遠慮なく伝えてもらいたいと願っています。
死にトリもいつでもあなたの声を受け止めたいと思いますので、必要な時にはまたいつでも来てください。

感想2

経験談への投稿ありがとうございます。
あなたが抱えている苦しさを目の当たりにして、時折言葉を失いながら、胸が詰まるような思いで読ませていただきました。
よく整理された文章と落ち着いた語り口調には、高校生という年齢とのギャップを感じています。過酷な環境があなたに早すぎる成長を強いたのではないかと、心が傷むような思いもありました。

歪なバランスを保ちながら過ぎていく日々と家族の姿を、あなたはどんな眼差しで見つめていたのだろうかと考えました。言葉の端々から、長年家族のケア役を背負い、心身を酷使してきたことを感じています。どこにも逃げ場がない状況の中で、あなたはどうやって生き延びてきたのだろうかと、何度も読み返しながら思いを巡らせています。
不可解で理不尽なルールや、子どもであるあなたが心配してしまうほどの家計状況には、「おかしい」と思いながらも怖くて声をあげることができない、支配と抑圧の影を感じています。

「とにかく自由になりたい」と絞り出すような言葉は、あなたの痛切な叫びであることを感じました。現状をどうにか変えたい一心で助けを求めたのに取り合ってもらえなかったことは、さらに孤独感を深める経験になってしまったのではないかと、悔しくもどかしい思いでいます。
「お金も作ることができません」と書かれていましたが、一人で外を出歩くことが許されないということは、家を脱出するためにアルバイトをしてお金を貯めることも難しい状況なのかなと想像しています。相談できる場所についての情報が少ないことも書かれていましたが、家から離れたいと思っている若者や、精神疾患を抱える家族に対しての支援は、制度もそうですが、まだまだ十分とは言えない状況にあると私も感じています。
密室化され閉ざされている「家族」が孕むさまざまな問題は、社会の問題として考えていかなければならないことをあらためて感じています。

また、文章を読みながらふと思い出したことがあり、少しだけ書かせて下さい。私は地域でさまざまな困りごとを抱える人々をサポートする活動に携わっているのですが、その中で、「精神的な障害のある親をもつ子ども」という立場の若者が集まり、思いや経験を語り合う「天気の親の子の会」という活動を行っていました。
メンバーの一人が「自分のお母さんは天気みたいなんです。さっきまでピカーンと晴れていたと思ったら、急に土砂降りの雨がザーッと降り出す。私は傘もささずに、その雨に打たれているんです」と話し、他のメンバーも深く頷く姿が印象に残っています。
あなたが置かれている状況とは違うかもしれませんが、家族の調子や機嫌に振り回されながら、家の中で静かに息を潜めている仲間がいることを伝えたい気持ちで書かせていただきました。

このお返事が届く頃には、お盆休みも明けて、相談窓口へ足を運んでいるでしょうか。どんな様子だったかなと勝手ながら心配を寄せています。またよかったらお話を聞かせて下さい。

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