経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

父親と

私はうつ病になって10年経ちます。きっかけは家族でした。30歳になってから思えば、家庭が冷め切っていて愛情を感じる隙間もなかったこと、親の仲介に私が入って仲を取り持とうとしたこと、それは上手くいかず親は離婚してしまったこと。この辺りにうつ病になったきっかけがあるのかなと振り返ることができました。
振り返るきっかけは、数年前に通ったカウンセリングでもらえました。今まで自分が全く言語化できていない気持ちを一緒に探してもらえました。仕事もあまり無理せず行くように目標をつけて、良い影響を貰えました。
ただ、最近上手くいかないのです。やっぱり父親がどうしても許せないのです。私の家族が崩壊したきっかけは、アルコールに依存したり、借金をした父親でした。それでも、私が高校に上がる頃には大人しくなっていて、離婚後も二人で美術館へ出かけたりしていました。その時が楽しかったのは本当でした。
ただ、カウンセリングを進めて今、父親と連絡を取るのがどうにも許しがたく、嫌で、数ヶ月前に父親に連絡をしました。「あまり連絡は送らないでほしい」と。それでも、私が連絡を度々返してしまうせいか、父親からの連絡は時々きます。数日前、「会えないか」と連絡が来ました。それを見た途端に眩暈がしました。ああもう駄目だ。自分にとって、この人はもう駄目なんだ。許容ラインの外側の人なんだ。そう思い、簡単に会わない旨を告げてからラインのブロックをしました。
今は週3で仕事をしていて、病気に関しても理解のある職場で働けています。でも、ただ一度の家族からの連絡で、こんなに心乱れる自分がひどく生きづらい。

感想1

経験談の投稿ありがとうございます。
最初に書かれているうつ病になったきっかけのところを読み、投稿者さんはとても長い間、自分が感じていることを心の奥深くにしまい込んでいたのかな、というような想像をしました。
だけど今は、気持ちを言語化するというプロセスを通して、気持ちというものを他の誰かに支配されない、ありのまま感じることができる、そんな状態に変えていくことができたのだろうか、というようにイメージを膨らませました。(個人的に、カウンセリングにて「言語化できていない気持ちを一緒に探してもらえた」という表現が素敵だなと感じたことも書いておきます。)
その分、あなたが父親に感じる嫌悪感は、これまでよりもダイレクトに伝わってくるんじゃないかと思っています。それこそ、心が乱されてしまうのも無理ないと思いました。
同時に私には、父親のかつての行いがどうしても許せないと感じること、あなたがあなたの中にある許容ラインを実感できたこと、いずれもすごく意義のあることのように思います。あなたの気持ちは、これまでは他の誰かに押さえつけられていたけれど、今はありのまま表に出てくるようになった、そんな変化を如実に表しているように思えたためです。だから私はその気持ちを曲げなくていいと思います。だけど、時に何かを感じることに疲れてしまうこともあるかもなので、そんなときにはまた教えてもらいたいな、そんな風に思いました。
改めて、経験談の投稿ありがとうございました。

感想2

過去を振り返りながら、自分の現状や自分の気持ちを捉えなおそうとしてきた様子を感じました。カウンセリングを経て、振り返ることはあなた自身の生活やこれまでの人生に、今までとは別のとらえ方で見る機会になったのかと想像しています。
「最近上手くいかない」という言葉で「父親がどうしても許せない」と書いているということは、あなたは「本当であれば自分は父親を許すべきだ」と考えているのかなぁと思いました。個人的には、別に一生許さなくてもいいし、父親と関わる必要もないと思います。もちろん他にもいろんな選択肢や感じ方があっていいと思いますし、変化しても、しなくても大丈夫だと思います。
私自身の経験ですが、実家を離れてしばらくして、自罰的な価値観とは少し別の価値観を身につける過程で、自分の父に対する怒りや許せない気持ちがすごく増えたことを覚えています。それでも関わらなければいけない状態が続く中で、怒りを覚えること自体が自分の中でとても負担だったのですが、距離を置く中で、また自分自身の状況が変化する中で「許せない」の度合いも変化することを感じています。といっても、以前は連絡に対応していましたが、基本的に関わりたくない人なので、ここしばらくはすべてブロックして、メールも迷惑メールに設定したので、気配(?)を感じることもほぼなく過ごしています。個人的な話をたくさんしてごめんなさい。状況的に少し重なるところがあるかもしれないと思ったので、いろいろ書いてしまいました。
「ただ一度の家族からの連絡で、こんなに心乱れる」と書いてありましたが、あなたの書かれた内容から想像すると、これまであなたが育つ中で経験してきたことからしたら、きっと自然な反応なのではないかと思いました。あなたにはあなたにとって負担の大きい相手と関わらない権利が当然ありますし、ブロックをするのも問題ないと思います。それでも一度乱れてしまった心の波がゆったりするのには時間がかかるかもしれないし、なにかをきっかけにまた揺れることもあるのかなとも思います。それは「ひどく生きづらい」ことだろうとも思います。その中で、あなたにとって、自分の経験を振り返ったり、言葉にしたり、なにか感じたことを表してみたいことがあったら、また死にトリを使ってほしいなと思いました。投稿してくれてありがとうございます。

お返事1

まずは感想ありがとうございます。
丁寧に読んでいただき嬉しかったです。
文章を褒めていただけたこと、ご自身の体験談と重ねて読んでいただけたことも嬉しいです。
想像していたよりも、父親との絶縁を肯定していただいて、「良かったんだ」と安心しました。もっと良いやり方があっただろうけれど、自分にとって自分を守るベストを尽くしたんだと考えて、心の平穏を守ることに努めます。
ありがとうございました。

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