経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

理解されない苦闘

孤独が嫌いだった。一人で黙々とするのが苦手だった。かといって大勢でやるのも苦手だった。少人数で、ワイワイ言いながら何かをするのが好きだった。
あのときまでは集中できていた。何時からだろう、やる気も集中力も無くなったのは。
衝動で行動し、計画も数日で破綻させ、ゲームに溺れる愚か者。
後先考えずに行動して失敗して叱られる。好きなものだけやりたかった、そんなこと叶うわけないのに
高校時代にゲーム製作に夢中になり、受験期もパソコンばっか弄ってた。周りはドンドン二次試験の問題が解けるやらワイワイ言っている。
もう、分からなかった。英単語も全然覚えれない、そもそも単語帳を開くやる気も出ない。
そんな自分への評価は「怠け者」そりゃそうだ。当たり前だ。
出ないんだ、やる気が。そう言っても誰にも理解なんてされなかった。
案の定大学入試は全滅した。浪人してもやる気は出なかった。隠れてネットに溺れてばっかだ。反吐が出る。
ネットで何人かと仲良くなった。初めて自分の事を信頼してくれた。その人たちの書いている世界線を衝動的にゲームにしようと思った。そして、共通テストが迫る今、11月にゲームを作っている。その人たちには浪人だってことは言えてない。
自分は狂っているかもしれない、そう思って精神科にいきたいと言った。親からは「人生全て投げ捨てて精神科行く」「このまま頑張る」の二択だった。どうしようもなかった。
大学に受かっても教授が~とかいう話しかしないせいで「なぜ態々自分から地獄に飛び込まねばいかんのだ」とか思うようになった。オープンキャンパスで楽しんでも、入ったら~とか言われて嫌になった。
ドンドン記憶が無くなっていく。最早小学校の記憶は残っていない。
死にたいと何度も思った。相談しても「死にたいって言ってるうちは死なない」「またあんたは逃げるのか」これだ。
もう口にすらしなくなった。無駄だ。
死のうと思ってカッターを突き付けてもそれ以上動かせなかった、いや、動かさなかった。
自分にはネットでの友人がいる。今死んだら皆で作っているゲームはどうするのか、それだけが心残りだった。
自分はネットの友人に深く依存している。タブレットを取り上げられた時、絶望を感じ、力が入らなくなった。
自分の居場所はネットしかない。
詰みだ、進学校行って、高い金だして予備校に入ったくせに何にも成績の伸びてない、
期待しないでくれ、頼むから
応援も要らない、応援される度に死にたくなるから
進学校、予備校に入った時点で退路は絶たれている。もう終わりだ

感想1

最初に「理解されない苦闘」というタイトルを見て、「誰に理解されないんだろう?」「どんな苦闘なんだろう?」って思いながら読み進めていました。
読んでいて、あなたは今気持ちのコントロールが難しい状態で苦しんでいるということが印象に残りました。また、周囲の人に自分のしんどさや苦悩について理解されなかったり、あなたの苦しさを軽視するような言葉を向けられたりしてきたということも、とても印象的でした。そういうところが「理解されない苦悩」というタイトルの(一部ではあるだろうけど)由来なのだろうと私は思いました。あなた自身混乱していて自分でもどうしたら良いか分からず、誰かに話すことも躊躇われて一人で抱え込んでいる様子を、私は頭の中で思い浮かべました。
読んでいる中で、「好き」であることと「依存」の違いについて考えました。経験談の中で「自分は狂っているかもしれない」と書かれていて、あなたは心のどこかで「自分ってゲーム依存症なのかも」といったことを考えているのかなと思いました。一方、eスポーツの選手やゲーム作りを仕事にしている人たちはゲームやゲームに関することをいっぱいしているけれど、「その人たちがゲームをいっぱいしているときって、『依存』かもしれないけど、その見なされ方も少し違うかもしれないし、もしかしたら依存ではないのかもしれない」と私は思いました。あなたは「自分は受験生であって、ゲームクリエイターでもeスポーツの選手でもない」というアイデンティティを持っているから余計に苦しむのかなと思いました。同様に、周囲の理解があまりない人たちもあなたを「受験生」と思っているから、「受験生はこういうふうにするべき」という尺度であなたのことを測っているのかなと私は思いました。
「大学行かずにゲームクリエイターになる(会社のゲームではなく同人ゲームかもしれない)」「精神科に行って治療して、落ち着いたら受験をしてみる」といった、ここには書ききれないぐらいの多様な選択肢があるはずだと思います。しかし、それが見えなくなるような環境に今おかれていているし、あなた自身レールのようなものを意識してしまったりしているのかなと私には感じられました。
本人が自分の生活と照らし合わせたときに困り感があるということや、ゲームのへの姿勢(ないとイライラするとか、多少ゲームしなくても大丈夫…とか)が、依存であるか否かやその生活の見られ方を決定する要因の1つかもしれないなぁと思いました。今のあなたがどんな感じなのか、どう生きたいかは、あなたにしか分からないことかもしれないし、もしかしたらあなた自身もそれがよく分からないのかもしれませんが…。
その点で言うと、こうやって言葉にすることで分かることもあるかもしれないと思いました。また、投稿してくれたような内容を精神科医といった外部の人に言うことで、第三者の目でフラットな感じで見てもらえたり、自分が考えもしなかった選択肢が見えたりするのかもしれないとも私は感じました。精神科医ではなくてもインターネットの人といった他の人の視点が入るだけでも、他者の意見に対する自分の気持ちが出てきたり考えが新たに出てきたりするのではないかと思いました(ここもそういった機能があるのかもしれませんね)。
経験談を投稿してくださり、ありがとうございました。

感想2

投稿ありがとうございます。読んでいて、あなたにとっては「大学に行く」ということが当たり前で、だけど進学のための行動に取り組むこと自体が難しくて、苦しんでいるのかなと思いました。本来であれば大学進学はさまざまな行動の中の選択肢のひとつに過ぎないようにも思うのですが、進学校や予備校、あなたの親などの中には、大学進学とそのための勉強などを当然としている価値観が強かったのかなと思います。私も「勉強はするべきもの」「大学に行くべき」という価値観の強い環境で育って、日々勉強や受験に向かえない自分を強く責めていたので、頷きながら読みました。
個人的にはやってみたいと思ったけれどモチベーションが続かなかったことは山のようにあって、ゲーム制作もちょっとやろうとしたことがあるのですが、一瞬で挫折したので(そんな私と比較するのもおこがましいですが)「ゲーム製作に夢中になり、受験期もパソコンばっか弄ってた」っていうのは中々できないあなたの力なのではないかと感じています。
正直、大学に行っても行かなくてもいいはずだし、学びと呼びうるもののうち、学校で習うものは一部にすぎないのだから、自分にとって意欲を向けられることをやればいいのではないかと私は思います。でも、周囲が「こうすべき」という価値観が強いと(日本社会は全体的に、そういう抑圧が強いなぁと思います)その中の当たり前と少しでもずれた行動はよくないことだと思われてしまうことが多くて、しんどいなぁとも思っています。

あなたの親は精神科に行くことが問題だととらえているのでしょうか。個人的には学校で教えるべきなのにあまり教えていないことの一つが、しんどいときに休む方法とか、困っていることがあるときに気軽に他の人や制度や病院や情報などを活用して、自分を楽に調整する方法だと思っています。
私は精神科を利用しながら生きている大人ですが、精神科医やカウンセラーと話すことは、自分のことをこれまでの環境で言われてきたこととはまた違う角度から知る機会になったり、意味不明な行動をする自分の脳を操縦する手がかりになったりしてきたなと思います。(いまだに自分の中に意味不明なことはたくさんあるのですが……。)
ちなみに私もモチベーションのコントロールがかなり難しく、過去や未来を長期的に捉えるよりも今に囚われやすいタイプで、それは、かなり先天的な性質のようです。学生時代はそれを自分の努力不足ととらえていた(し、親からもそう言われていた)ので自分を責めるばかりでしたが、単に脳のタイプの話だとわかったことで、じゃあその私としてどういうふうに生活するか考えられるようになりました。
あなたも別に「怠け者」ではないんじゃないかなぁという気がするし、怠け者でなにがいけないんだろう?とも思います。でも、そう思ってしまうのもすごくわかる!とも思っています。

「自分の居場所はネットしかない。」という言葉は裏を返すと、あなたは少なくともインターネットの中で居場所を感じられる瞬間があったということで、それはすごく貴重なことなのではないかとも思いました。ゲーム制作のことや受験のことなど、具体的にその大変さが想像できていないところもあると思うのですが、あなたにとって、楽に取り組めることや興味を持てること、気になることなどの中に、あなたが安心して過ごせる時間が増えていくといいなぁと思っています。

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