経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

仕事と育児の精神的なしんどさ

このような機会をありがとうございます。聴いて頂けると幸いです。

37歳女性。3歳と0歳の2人の子がいます。子どもは望み、とてもかわいいです。一方、今まで意欲を持ち仕事をしていましたがキャリアが途絶えそうで悔しくみじめです。これまで仕事に打ち込みましたが、子の病気の呼び出しや残業もできなく仕事では戦力外となりそうです。年齢的にも子がいることでも転職できるかもわかりません。ある程度そうなる事は予想し覚悟はしましたが、実際になるとみじめです。子達はかわいく、子どものせいでは無く自分の選択のせいです。仕事と子育ての両立がしんどいです。体力的というよりも精神的にしんどいです。理由は下記2つの価値観が両立は不可能なことに引き裂かれそうになるためと考えます。
1正社員フルタイム勤務は(専業主婦の妻を持つ男性同様に) 会社に120%時間や自身を捧げなければいけない。常に成長を求められる成果主義の会社。
2母となれば何よりも子供を第一に優先すべきという(男性には求められない)日本の古くから根付く価値観
もちろん特に上記2の価値観は否定していますし1も不可能ですが100%否定できなく苦しいです。3歳児神話(子が3歳になるまで母親が育てるべき論)は否定されていることも書籍を読み理解しています。女性の私だけが育児をするのではなく夫も同様に育児家事をしています。なんとか日々自分なりに仕事をできる限りこなし、家事育児は夫とこなしています。毎日精一杯です。夫も過労死しないか心配です。

毎日の子どものケアで手一杯で時間もなく、今までの趣味の外出も殆ど出来なく鬱々としていることも原因のひとつかと考えます。今まではストレス発散にすぐに身一つで旅行、映画館、居酒屋、買い物と自由でした。今は子を連れた外出は泣かないか、走り居なくならないか、足りない荷物は無いか等大荷物ですし常に神経がハラハラして疲労します。美容やおしゃれも興味が薄れ鏡を見るのが嫌になります。
趣味のイラストを描くことも意欲が無くなってしまい悲しいです。
子が快適で健康な事を優先し自分は後回しです。
この先ワクワクするような面白い事や、意欲が湧くことが無いのかと悲観します。

感想1

経験談を読んで、板挟みのような状況なのだと理解しました。そしてその「板」はこの社会における問題そのものだと感じました。
書いてくださった「2つの価値観」はあなた自身も、おそらく仕事と育児を望む女性のうちの多くはある程度否定的にあるいは懐疑的に捉えているものなのではないかと思います。おそらくあなたはバイタリティもあり、また本を読むなどで知識を取り入れながら建設的にどのように考えるべきか考えて生きてきた人なのだと思います。また夫さんとも分担しながら、最大限うまくいくように努力してきているように感じました。ただ、それでも、夫さんもあなた自身もギリギリのしんどい状況にあるのだと思います。

個人的に、もう1つ社会が狭量だと感じるのは、「正社員フルタイム勤務」か「そうでない」かで相当多くのことが突然変わってしまう…という点です。
読んでいて感じたのは、あなたにとっては「正社員フルタイム勤務」であることそのものよりも、意欲を持ち仕事をして、それがちゃんと評価されて、やりたいことをやり続けられる…という状況なのだろうということです。ただ、それが「正社員フルタイム勤務」という形以外ではまるで想定できない、ということが本質的には問題なのではないかと思いました。
(個人的な話ですが、私は今正社員でもなくフルタイム勤務もしていません。私は子育てはしていませんが、私の体力などの問題で、フルタイム正社員は選べないと思っています。それによって困ることも少なからずあります。それもあなたが書いている成果主義の社会、あるいは努力主義、能力主義の社会である問題かなと私は思っています。)

夫が働き妻が育てる…という核家族的な構造は日本では高度経済成長以後のものだそうですし、実際あまり成功しなかった仕組みではないかと思います。ただ会社の制度設計が(一部の)男性を基準にしてきたことは間違いなく、それによる皺寄せが多くのところに現れていると思います。
あなたやあなたの夫さんの周りに、本当はもっと頼れる場所や相手が当たり前にいる世の中であるべきだと思いますし、仕事の道筋にはもっと多くのバリエーションがあるべきだと、経験談を読んで改めて感じました。私にはこれらのことを改善する力はほぼなくてもやもやするのですが、社会の中の一人として、これらの問題について考えるべきだと感じました。なんだか抽象的な話と結びつけてしまってすみません。また、よかったら感じていることや考えていることを教えてほしいです。

感想2

自分も働きながら子育てをした身であることと、保育士を目指す学生と関わることがよくあるので、いろいろな角度から深く考えさせられながら読みました。
子育ての営みは、生産性や効率性などという日本社会が優先しすぎている価値観とは正反対の営みなので、あなたのように両立しようとすると、その価値観のはざまで苦しむことが現実だということが、経験談に見事に表現されていると感じました。いくら子育て支援が充実しても、私は社会全体がこうした価値観から変化しない限りは、あなたのように誠実に人間らしく生きようとする個人がつぶれてしまうと危機感を強くしました。本来なら、子育て中は十分に仕事を休んだり、中断することができたり、そうしてもキャリアに影響が出ない仕組みや考えがあったり、人によっては子育てよりも仕事を優先する選択肢もありで、その場合、親とともに子育てをしていく柔軟な家事や子育ての応援体制があってもいいと私は思います。
私も子どもを希望して、それなりに覚悟をして産みましたが、子育てしてから痛感したのは、子どもという存在に自分の自由を容赦なく奪われる現実でした。それまで、いくら物理的に忙しくても、自分のマネジメントを自分中心でできたのが、子どもを中心に自分をマネジメントしなくてはならないことが本当につらかったです。あなたの経験談の後半部分を読んで、そのことを思い出しました。特に0歳と3歳の二人の子育てとなると自分の意思で何かを選択したり、自分のために時間を使うということは皆無なのではないかと想像します。
ただ、私が救いだと思うのは子どもに奪われたように思えた時間は、将来への投資になることです。子どもの成長のための投資でもありますが、実は自分自身の成長のための投資になった時間だと私は思っています。あなたが今、1の価値観を否定しきれないと葛藤している様子であることがその証だと感じました。今の葛藤や苦しみはそれまでの生活では感じることができなかった私たちが暮らすこの社会の矛盾を感じてしまったからだと思っています。私はその葛藤を自分のこととしてわかる人材こそ、必要だし活躍してもらいたいと思いますし、それを応援できる社会になるためにはどうしたらいいのか考えています。
あなたのつらさが他人事のように思えず、今の社会の子育てへの無理解、子育て家庭が抱える理不尽さを再認識しました。もしも、押し付けがましくなっていたら申し訳ないです。

お返事1

見ず知らずの私にお二人の方から親身になって真摯に優しいお言葉を頂き、世界のどこかには優しい方もいるんだと非常に励みになり涙が出ました。何度も読み返しました。自分1人だと暗い方に思い込んでしまうので、お二人から違った視点でアドバイスや考え方をお話し頂けて少し希望が持てました。
小さい子を育てていると迷惑がられるのでは、と仕事でも病院や電車でも常に気が張ってしまいます。子にはのびのび楽しく暮らしてほしいです。自分の子だけではなく全ての子が楽しく暮らしてほしいですし、子だけではなく自分も、老若男女全ての人が楽しく明るく暮らせる環境が良いです。この度は本当にありがとうございました。またお話しできる機会がありましたらどうぞよろしくお願い致します。

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