経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

私の人生

母が世界で最も辛い痛みに打ち勝って私の事を産んでくれて、29年が経つ。私の人生は母のお腹の中にいた頃から苦しいと決まっていたのだろう。

小学校、中学校、高校
12年間ずっといじめられた。中学2年生でアームカットをした。
「死ね」「自殺しろ」「殺したい」「ブス」「デブ」
私の事をいじめてきた奴らのうち数名は大手企業に就職している。医療従事者もいる。結婚して子供がいる奴もいる。

専門学校
就職活動に失敗した。初めて既卒で面接を受けた会社の面接官にこう言われた。
「新卒で就職出来ない奴を雇う気はない。」
じゃあ何で呼んだ?時間の無駄だった。

社会人
パワハラを受けた。営業の20代の男性社員。
「自分の悪い所や出来ない事を直そうとしようと努力していると俺は思わない。」
アームカット再発。パワハラをした男性社員が擁護され病んだ私が変人扱いされ解雇になった。

現在
うつ病とASDの診断を受けた。
週3日4時間一般オープンで仕事している。しかし契約終了が決まった。
転職回数は7回になる。
20代後半で7回。周りから偏見の目で見られる。

友達がいた頃もあった。
学校祭の買い出しに1人で行かされたり、私の事をハブいて遊びに行った写真をSNSに載せていた。私も見られるのに。
私から縁を切ってやった。
恋人なんて出来たことない。男が大嫌いだから。

人を平気で苦しめる奴らが幸せな人生を送り、私は苦しくて辛い人生を送っている。
世間の歯車は錆びて狂っているんだなぁ。
現在は極貧一人暮らし。貧しい実家から援助を受けている。
実家に帰るつもりはない。田舎で求人も少なく豪雪地帯で住みにくい。
更に好奇心旺盛の母のママ友が全員大嫌い。私の母もおかしい。何故私を話題にする?

もう独りで生きていくと決めた。
人間なんて汚い。信用出来ない。裏切る。
私は独りでこの汚れた世界で生き延びてみせる。

感想1

文章全体から理不尽さや怒り、そして逞しさや決意を感じました。
いじめに直面しながら過ごした長い学生時代は他人がことばで表現してもしきれない日々だったのだろうと思います。逆に中学2年生まで自傷行為をせずにどうやって耐えてきたのか私には想像ができませんでしたが、どこか自分自身を見失わなかったあなたのこれまでの生き方も経験談から私は感じとりました。
いじめやパワハラによるあなたのこころのダメージや加害した側の人生を想像すると、あなたが苦しく辛い人生だと感じても何も不思議はありません。だけどあなたはどこか自分自身を責めて辛くなるというよりは、そのできごとにある理不尽さや社会の在り方への怒りや反発を次のエネルギーに変える力も持っている方なのかなと思います。(社会の歯車が錆びて狂っているという表現でそう感じたのかもしれません)
これまであなたは誰かに相談したり頼ってみたことがあるでしょうか。もしかしたら助けを求めたのに何もしてもらえなかった、見て見ぬふりをされた経験もあったでしょうか。もしもそうだとしたらよりひとは信用できないと思います。
豪雪地帯であまり仕事もないということは世間も狭い地域なのかもしれません。息苦しいひとのつながりもあるようですし、住むところを変えてみるとか、まったく違う土地のひとに相談したりつながってみる…そうやって30代になるこれからのことをゆっくり考えることもありなのかもしれません。選択肢のひとつとしてお伝えしてみましたが、いまの土地でひとり生きていくことを決めているようですから、気持ちを整理するだけでも結構ですのでまた死にトリを活用してもらえたらと思います。
投稿ありがとうございました。

感想2

力強い文章だと思いました。何て存在感が強く、個性的なのだろうと私は感じました。一方で、生きづらさも想像できました。なぜなら、今の社会では個性的であることが必ずしも自分らしく生きやすくなることにはつながらず、むしろ排除される傾向があることを痛感しているからです。あなたの「世間の歯車は錆びて狂っているんだなぁ。」という文章がそのことについて見事に表現していると思いました。
最初の書き出しが「母が世界で最も辛い痛みに打ち勝って」という表現も印象的でした。私も出産したことがありますが、やっぱり痛かったです。世界で最もつらい痛みかというとそこまででもないかもしれませんが、強い痛みとともに出産をしたので、痛みへの労いの言葉が読み、その想像力や表現に他者への想像や配慮の念を感じて嬉しくなりました(自分自身への労いではないのは分かっているのですが、当たり前のことを想像してもらうことにありがたさを感じました)。
そして、アームカットをしながらも周囲からの無理解や圧力、排除に耐えてきたことに強い敬意を抱いています。なぜ、こんな世の中なのだろうか?と嘆きたい気持ちはありますが、自分自身もその世の中の構成員の一人なので、何とかしたいと思って死にトリの運営をしています。せっかく生きのびたいと思っているのであれば、どうしたらもう少しまともな社会になるのか、アイディアがほしいです。苦しい経験をしたからこそ分かることや気づくことがあると思いました。これからも、死にトリに来て教えてくれたら嬉しいです。

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