経験談

生きづらさを感じる人が語る 経験談

経験談はそれぞれの投稿者の個人的な価値観や感じ方をそのまま掲載しています。一部、リアリティのある描写や強い価値観が含まれるため、読む人にとっては負担等を感じる場合もあります。各自の判断で閲覧してもらえるようにお願いします。

また明日…生きてるかな?

私はASDを持っています。29歳で障害認定されるまで『普通』と言い聞かされて生きてきました。できないことは努力が足りない、と。当時の主治医に「あなたは手帳を取得した方が幸せに生きられると思うよ」と言われ、手帳を取得しました。手帳を取得したことにより、要約すると、できないことはやらなくていいから、できることやってくれればいいよといった仕事のスタイルを手に入れることができました。そこから少しずつスキルアップして転職を繰り返し、今の職場に行きつきました。馴染むまでに2年近く要しましたが、今はいてくれるとありがたいと言われる存在になりました。直接人と接すると普段できることができなくなってしまうのと、聴覚過敏で隣の会話と前にしている人の会話がごっちゃになってしまって、聞き取れないのとで受付を免除されていました。部署の特性上、受付は基本的業務だったのでできないことに常に申し訳なさを感じていて、でもできないので、他で頑張っていました。幸い健常者と比較して、知能に問題がないのと、Word・Excel・PowerPointの扱いに長けていたことで、仕事の効率アップに貢献したり、教えることができました。受付ができないだけで、直接対面しない電話応対は普通にできますし、裏方としての地位を確立したと思います。それが上司の目にどう映ったのかわかりませんが、突然受付をやらされるようになりました。法令で守られているはずの障害者の合理的配慮を蔑ろにしてきたのです。これに加え、いつまで経っても仕事を覚えない後輩の教育兼尻ぬぐい、委員会の仕事、収入に関する仕事をする主要メンバーがそれぞれの理由でいなくなってしまったことによる負担増(私はもともと管理部門の仕事を専門職として行っているので部署は同じですが畑が違いますが人員不足でやらないという選択肢がありません)で、仕事に行くのがつらくなってしまいました。育休中の先輩が産休に入る前から見ても、私の仕事量はとても多く、幾度となく「無理しないで」と言われていました。1年の出席日数が8割切ってしまうと、昇給と年休の付与から外れてしまうので休職も難しければ、休んだところで一時的に苦痛から離れられるだけで根本的な解決にはなりません。行くしかないのです。働くしかないのです。休んだら迷惑がかかる。これにより私は今不眠症と希死念慮に悩まされるようになりました。毎晩睡眠薬を飲んで眠りにつき、朝は薬の持ち越し効果を吹き飛ばすためにエナジードリンクを飲んで、ストレスか体に悪いものを毎日飲んでいるからか毎朝下痢して、それを止める薬を飲んで出勤しています。仕事を休んだところで解放されないなら死ぬしかないという考えが頭から離れません。少なくとも1週間に1回はリストカットを繰り返しています。肌が白いため傷跡が目立つので、公私共に夏にも関わらず長袖を着ています。20代後半の障害認定前の人生に絶望していた時も幾度となくリストカットをしていましたが、その頃より回数が多いです。タバコを吸うようになりましたし、飲めないのにお酒を飲む頻度も増えました。いつも長袖を着ているので同僚に不思議に思われ聞かれたので、日焼けしたくないから長袖着ていると嘘をついています。出勤する度、自分の心に嘘をついて、帰りたいと思いながら仕事をして、無事1日を終えるまでが長く感じる毎日です。夜になると心が不安定になり、リストカットを足してしまったり、いつ死のうか考えてしまいます。今の主治医からは上流から流れてくる感情を拾わずにそのまま川に流すというイメージをもつことを勧められましたがうまくいきません。人と会う約束をする、趣味のものを予約購入して届くまでは生きていようなどと考えながら命を繋ぎ留めている感じです。久しぶりに会った人からは、「なんか儚げだね、そんなだったっけ?」と言われてしまいました。「また明日ね」と言われるのがプレッシャーに感じるようになるくらい生きているのがつらくなってしまいました。

感想1

投稿者さんは自分の性質の理解を深めながら、できることを活かして仕事してこられたのだなと思います。「それが上司の目にどう映ったのかわかりませんが、突然受付をやらされるようになりました。」という部分を読んで、マジョリティの「できる」「できない」のバランスと違うバランスであることが多い発達特性のマイノリティ性が、理解されることがなかなかむずかしいのかもなぁと想像しました。

マジョリティについて「○○がこのくらいできるなら△△もこのくらいできるだろう」と判断しやすいことが(もちろんそれだって、本当は個人個人によって大きく違うとは思うのですが)、発達特性の違いによって大きく違う結果になることはよくあると感じます。
私も発達障害があり、手帳を持って生活していますが、「○○はできるのに、まさか△△がこんなに苦手だったとは!」と驚かれることがものすごく多いです。

「合理的配慮を蔑ろにしてきた」ということが書かれていましたが、投稿者さんの上司が、そういう違いがわからないことによって起こっていることだという可能性ももしかしたらあるのかな?と想像しました。
そういう部分のすり合わせができることによって、投稿者さんが困っていることがわかり、投稿者さんの得意な部分を活かせるように、さらにミスマッチを減らしていくことができたらいいのかなと思いました。それは受付のことに限らず仕事量のこともですし、もし投稿者さんにとって他に困っていることがあれば、それも含めてです。投稿者さん一人で解決する以外にも、会社としてとれる方法が別にある可能性もあるのではないかと思います。
でも、場合によってはすり合わせをするのは簡単ではないのかもしれないと思います。また、一回話せば解決するというよりは、都度すり合わせをして、ちょっとずつアップデートを進めていくことなのかなとも思います。

リストカットやタバコなどは、自分の気持ちを落ち着ける方法のひとつなのかもしれないと感じます。それは投稿者さんにとっての生き延びるためのスキルなのだと思います。でも、それそのものが投稿者さんを強く苦しめるものになってしまう要素もあるのかもしれず、そのあたりのバランスは簡単じゃないなと思いました。
また、「人と会う約束をする、趣味のものを予約購入して届くまでは生きていようなどと考えながら命を繋ぎ留めている感じです。」と書かれていて、投稿者さんは日々しんどい中で、自分にとって大切にできるもののサポートを使いながら(うまい表現が思い浮かばなかったのですが、「使う」という言い方に違和感があったらすみません…)、自分自身を大切にするやり方をとられているんだなと思いました。

また、個々人の理解がたりていないことは、この世の中全体の問題だと思います。
発達障害は、近年言葉としてはかなり知られてきたように思いますが、それでも、それが具体的にはどういう性質で、その中にもどんな場合があって…という理解はまだまだ不十分だと思います。もちろん発達特性に限らず、さまざまなマイノリティ性があり、知られていないことはとても多いと思います。
だからこそ、「○○という場合もある」「△△という可能性もある」ということを多くの人が知り、またその上で、打開策や別の方法が見つかるといいなと思います。
その意味でも、投稿者さんの経験談は投稿者さんが感じていること、やってきたことを教えてくださるもので、とてもありがたいです。
こういう情報がもっと広まっていけば、この世の中にしんどいことが少しずつ減っていくのではないか…とも思っています。そういう世の中を考えていくために、これからも死にトリに参加していただけたらうれしいです。

感想2

経験談への投稿ありがとうございます。

認定を受けるまでの間もたくさんの苦労があったのではないかと想像しています。そこから、ご自身の力で自分の道を切り開いてきたのではないかと感じました。やっと落ち着いて働ける環境が整ったところで、上司の一方的な指示には困惑したのではないかと思います。上司の方の「これくらいなら」を押し付けられてしまい、あなたの気持ちや意向を聞かなかったことは、仰るように合理的配慮ではないなと感じました。業務量も、第三者の先輩が心配するくらいですから相当負担が大きいのではと想像しています。

睡眠薬にエナジードリンク、リストカット、たばこ、お酒・・いろんなもので対処しながらも、本当にギリギリの状態で出社されているんじゃないかと感じています。会社に「行くしかない」という思いと、「行きたくない」の間で葛藤する苦しさを感じます。今のあなたの中では「仕事に行く」と「死ぬしかない」の二択になっているのですかね。簡単なことは言えないと思いつつ、「辞める」という選択肢はないのかなと思いました。それができたらこんなに悩んでいないかもしれませんが・・。また、あなたの苦しさを知って、誰か上司に働きかけてくれる人はいないだろうかとも思いました。

次の日も仕事だと思うと、「明日」というのは嫌な言葉になってしまいますね。休みであっても休まらない不安や恐怖が続いているのではないかと感じます。何かいい方法はないものか、一緒に考えてみたい思いです。

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