ここチャット

ここチャットは、生きづらさに関わるさまざまなテーマについて考えて話し合うチャットルームです。参加したい方は、以下の「実施の意図」「実施方法」「上手な使い方」をよく読んだ上で、以下のフォームに記入して送信してください。

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これまでの実施したここチャットの記録はこちらをご覧ください。

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実施の意図

ネットの居場所ポータルサイト「死にトリ」では、経験し学び合う機会を得る場として登録制チャットルーム「ここチャット」を実施します。

ここでいう経験とは、以下の四つを指します。

  1. 自他の存在の肯定を前提としたやり取りの経験
  2. 考えることや研究することの経験
  3. 主体的な社会参加の経験
  4. 場のあり方を検証し、必要な形に変えていく経験

自他の存在の肯定を前提としたやり取りの経験

私たちの多くは、社会の中で、自分が感じたことや思っていることを否定されたり、ないがしろにされた経験があるのではないでしょうか。ですが、死にトリでは、一人ひとりが持つ感覚や感情はその人をつくるとても大切なものだと考え、それらをお互いに尊重し合いながら、共に関わり合いたいと考えています。

そのようなコミュニケーションは、自他の違いを知ろうとすること(例えば、人それぞれの感覚や経験を伝えることや教えてもらうこと)からしか生まれないのではないかと考えています。

ここチャットはその経験の機会として実施しています。

考えることや研究することの経験

私たちは常識や普通という価値観を無意識のうちに持っています。それは私たちを「自分で考える」ということから遠ざけます。ここチャットは、参加者が一緒にテーマについて研究したり、考えたことを他の人に伝えたり、逆にだれかの考えを聞いたりする中で、「自分で考えること」「考えを伝えること」「他の人の考えを聞くこと」の練習の場として開きたいと思っています。

主体的な社会参加の経験

ここチャットは「関わる全員が参加者である」と考えて運営されています。

運営に関わる参加者を「スタッフ」と呼ぶことはありますし、関わり方にはいろいろな形・頻度・立場がありますが、全員が同じ「参加者」です。「サービスを提供する側/提供される側」という一方的な意識によって運営することはありません。(参加者全員で、場をつくり、支えていく経験をしたいと思っています。)

また、関わり方に優劣はまったくなく、正解も不正解もありません。

それぞれの参加者がそれぞれに合う形で主体的に参加しやすいように、一緒に工夫をしていきたいと考えています。

場のあり方を検証し、必要な形に変えていく経験

ここチャットでの運営方法や、チャットルームでの関わり方にも正解や不正解はありませんし、意図どおりに進まないこともたくさんあると考えています。だからこそ、場自体の検証を都度行い、ここチャットという場そのものやスタッフを含む参加者一人ひとりが変わっていくことを前提とします。

具体的には、チャットルームを実施し、参加者の感想や意見を聞きながら、より現実的にやりやすい方法、より必要な経験を重ねやすい方法、より意図に基づいて話し合うことができる形を模索します。そしてそれらの経験を積み重ねながら、ここチャットという形に限らず、よりこの社会の中で必要な機会を創出できる形を試していきます。

実施方法

利用システム

「LINE」アプリのオープンチャットというシステムを利用し、チャットルームを実施します。利用にはLINEのアプリがインストールされたスマートフォンやタブレットなどの端末と、インターネット通信環境が必要です。

登録

チャットルームの参加には、実施の意図や上手な使い方をよく読み、理解していただいた上で、事前登録をすることが必要です。

【登録フォームはこちら】

費用

無料です。チャットルームの参加に費用がかかることはありません。

テーマ

毎回のチャットルームには、あらかじめテーマが設定されます。テーマは参加者から寄せられた意見をもとに、スタッフで話し合って決めます。

定員・時間

チャットルームの実施時間は1回2時間程度、参加定員はスタッフを含めて最大8人程度とします。申し込み人数が定員より多い場合は参加頻度の低い人を優先するなどの調整をする場合があります。

チャットルームは週2回程度の頻度で実施します。

変更の可能性

今後参加者が場の検証をしていく過程で、実施方法は変わっていく可能性があります。

実施報告

過去の実施記録はポータルサイトで紹介します。

ここチャットの上手な使い方

新ここチャットの上手な使い方として、考えられるものを挙げていますので、参加の際に役立ててください。旧ここチャットの実践から得られた知恵をもとに書かれていますが、今後さらに上手な使い方をみなさんと考えながら、アップデートさせていきたいと思います。

テーマを選んで参加しよう

事前登録時のみなさんの希望を参考に、テーマを設定しますが、多様なニーズを持った人がいるため、毎回自分の希望するテーマとは限りません。

生きづらさに関する様々なテーマを、自分事(自分たちのこと)として捉えることが、対話の前提となります。自分にはまったく関係のないテーマはないはずです。しかし、様々な課題がある今の社会で、個々のテーマについて深められるタイミングはそれぞれであるとも考えられます。

今の自分の関心に応じて、そのテーマに参加するかどうか選択すること、また参加方法を調整することが、はじめのポイントになりそうです。
チャットルームで話すだけではなく、サイトに掲載される事後レポートを読んで考えることも、参加方法の一つです。

テーマについて知りたいこと・考えたいことを持ち寄ろう

他の人と一緒に知りたいこと・考えてみたいことは何か、言葉にすることは、自分のニーズに気づいて伝える練習になります。
前もって、他の人に質問したいことを考えておくと、ルームでの対話を促進するきっかけになるので、ぜひ試してみましょう。

全員で協働して場をつくろう

ここチャットは、一方的に何かを与える/与えられるところではなく、参加者が自分たちでつくっていく場です。一人では学べないことを一緒に学ぼうとすることで、自然と学び合いの場が成り立っていくと考えています。

この場への責任を特定の個人に帰すことは、適切ではありません。ルームが自分の思った通りに運んでいないからといって、「〇〇さん、何とかしてください」と個人に一方的な要求をしても、解決にはなりません。「私は、××よりも、△△したいのですが、どうですか?」というように、参加者に提案を投げかけてみましょう。

場のあり方について話し合い、相互に折り合いをつけて、模索していくことは、分断の進む社会で、他者と協働する関係を取り戻す練習になります。

違うことを前提にしよう

私たちは同じ社会にいるとしても、それぞれ固有の感じ方・考え方・経験を持っているはずです。自分とは異なる、多様な考え方・感じ方・経験を持った人がいることは、学び合うための貴重な資源になります。

違うことを前提にしていないと、「相手も同じように思っているだろう」と勝手な憶測で判断してしまうことになり、個人の狭い視野から抜け出せなくなりそうです。
まずは、「〇〇さんはそう考えているのですね。私は~~と思います。」など、それぞれの違う意見を出すことができ、違うまま一緒に存在することを認める場にしたいと思います。

個人への「良い・悪い」の評価は控えよう

様々な感じ方・考え方・経験を持つ人がいて、どちらが良い(優れている)、悪い(劣っている)ということはありません。良し悪しを評価したり、優劣を比べたりすることなく、その存在を認め合いましょう。

とはいえ、私たちの多くは、社会でたくさんの評価を浴び、比較されて、生きてきたので、無自覚のうちに、自分へも他の人へも、評価や比較をしてしまいがちです。例えば「仕事されていて素敵ですね」「勉強のできない私なんて…」など、相手を褒める言葉や、自分を蔑む言葉も、良し悪しの評価をしていることになります。

評価するメッセージの発信があったときは、「私には評価されているように聞こえてしまいました」のように、自分にどう聞こえたかをフィードバックしましょう。評価の根本にある価値観を一緒に振り返ってみるのも一つです。

思うことと伝えることの間に適切な線引きをしよう

心の中では、何を思ってもいいのです。ただし、人と一緒にいる場では、思ったことを全部そのまま表現してもいいわけではありません。

  • 評価するメッセージ(上記)
  • 誰かの存在を否定するような言葉(その場にいない人を含みます)
  • 過度な不安や恐怖を与える発信(死を仄めかす、脅すなど)
  • 周囲を圧倒してしまうような強い断定表現(「絶対~~です!」「~~するのが一番です!」)
  • 命令や指示を与える言い方(「~~したほうがいいですよ!」)
    などは、ここチャットの土台を崩してしまいます。

分からないことは恥ではない

参加していて、分からないことが出てくるのは、まったく恥ずかしいことではなく、新しいことを知るチャンスです。ぜひ他の人に質問をしてみましょう。

思考と感情のバランスを意識してみよう

考えること(思考)と感じること(感情)のどちらかが暴走しているときは、自分のニーズが自分でも掴めなくなって、本来伝えたいことから外れたメッセージを発信してしまい、自分も周りも混乱してしまいそうです。頭が熱くなってきたら、一息ついて、バランスが取れるのを待つことも必要かもしれません。

相手の言葉の意味することを確認しよう

同じような言葉でも、人によって違う意味・イメージで使っていることがあります。他の人の話を聞いて解釈するとき、「こういうことでしょうか?」と別の言葉に言い換えて、確認してみましょう。相互に理解を深められ、そこから派生的に話題を展開することにも役立ちます。

発信力の差に気を配ろう

チャットに慣れていない人、コミュニケーションに苦手意識を持つ人、ゆっくり考える人など、多様な人が参加します。発信の強さに差があると感じたときは、まだ話していない人に「〇〇さんはどうですか?」と質問したり、少し待ったりしてみましょう。特に、ペースが速くなってきたときは、一部の人のやり取りになっていないか注意が必要です。

安易な共感や同意は控えよう

ここチャットは、長年の親友でもなければ、会ったこともない人同士が、ネット上で集まって話し合う場ですので、畏まる必要はありませんが、あまりにも馴れ馴れしすぎる言葉遣いは控えましょう。

また、相手の思いや考えに共感・理解を示すことは歓迎しますが、「それ、わかります!」「私も同じです!」など、安易に共感・理解を示すメッセージには、気を付けたいところです。
表面的に理解できる、なんとなく想像できる、というところに留まらず、より深くお互いのことを知ろうとする姿勢で、向き合いたいものです。軽々しい共感や同意のメッセージは、私たちを深く理解し合うことから遠ざけてしまいます。その場の同調圧力を生み、一部の人を排除することにも繋がりかねません。

代わりに、 例えば「私も明日が来るのが不安で、夜眠れないことがあるので、〇〇さんと似ているかなと思いました。」のように、自分についての具体的なエピソードを挙げて、同じだとまでは言わないけれど、近いかも、似ているかも、と伝えることができます。

できるかできないかを決めつけない

他者に裏切られた経験のある人や、希望を失っている人は、「こんなことを言っても、誰とも分かり合えないだろう」「思いを発信しても、社会は変えられないだろう」とあきらめることに慣れてしまっている人も少なくないかもしれません。それも、自然な思いとして尊重されるべきものです。
ここチャットでは、絶望を共有するだけではなく、絶望的に見えるとしても現状を捉え、私たちに必要なこと(ニーズ)は何か、どうしたら求める社会のあり方や生き方に近づけるのか、一緒に考えたいと思います。一人ではあきらめてしまいそうになるからこそ、協働し、存在の肯定を土台として、自分たちにできるかできないかを決めつけず、色々な方法を試してみる経験を重ねていくことを目指します。そして、ここチャット以外の場でも、それぞれが試行錯誤できる力を蓄えていくことも期待しています。

不安や恐れも、そのまま認めよう

他者と出会い、関わっていくことへの不安や恐れは、多かれ少なかれ、感じても自然なものです。例えば「初めてで緊張していますが、少しずつ慣れていきたいです。」というように、気持ちを自分の中に留めず、そっと出してみることは歓迎します。

ただし、「自信がなくて、意見を発表するのは怖いので、何も言いたくありません。」と自分を閉じてしまうと、意見交換ができず、学び合えることは少なくなってしまいます。あまり自信がない人こそ、表現する練習の場として、ここチャットを活用することができそうです。(※死にトリでは、ここチャット以外にも、敷居が低く、自分の思いや考えを表現する経験を積めるコンテンツを用意しています。)

画像やURLの紹介は、テーマに基づいて必要な範囲で

画像やURLの紹介は、禁止ではありませんが、テーマに基づいて学び合うために必要な範囲に留めましょう。

ここチャットでは、できるだけ自分の中から出てきた言葉で話し合いたいと思います。画像や外部サイトのリンク情報が多くなると、ルームにたくさんの情報が溢れて、それを見るのに時間がかかったり、共通の理解をつくることが難しくなったりすることが考えられます。 

個人が特定されるような情報の掲載は控えよう

個人が特定されるような情報や連絡先(名前、住所、電話番号、メールアドレス、LINE、TwitterなどのSNSのアカウントなど)の書き込みは、犯罪防止とプライバシー保護の観点から、控えてください。

また、ニックネームに本名を使うこと、アイコンに自分の顔写真を設定することも、推奨していません。(なりすましやストーカー被害等、個人の情報が悪用される可能性があるため)

個別の相談をしたいとき

ここチャットは、個別の相談ではなく、私たち自身が生きづらさに関するテーマについて言葉のやり取りを通して考え、学び合う場として実施しています。
それでも、何らかの「相談」が必要になる場合もあります。

厚生労働省のホームページでは、電話やSNSで相談をしている団体や相談窓口について紹介されています。こちらをご参照ください。

https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/