自分は死ぬべき。

北海道、10代、FtX無性、パンセクシュアル


 自分が生きていることで、周りに利益より不利益の方が圧倒的に多いから。

 不登校を経験して尚育ててくれる親がいるのに、その親に何も返せず、返すべきだと思っているのに返したいと思えない。オレの人生はお前の為にあるんじゃないとか考えてる。ただの厨二病だ。

 親切にしてくれた先生方に迷惑しか掛けてない。空きコマごとに保健室に足を運んでくれた担任にも、予約してないのに話しに来てくれたカウンセラーさんにも、必要以上に干渉してこないで見守ってくれてた養護教諭の人達にもなにも恩返しできてない。ただ居て、ただ邪魔をして、ただ辞めただけ。それだけ。とんだクソ野郎。

 人の迷惑になりたくないのは迷惑を掛ける人間だと思われたくないからだし、人にお節介焼きたがるのは自分は有用な人間だと思われたいから。こんな不純な人間なのに、一丁前に文句だけは言う。義務も果たさず権利をむさぼろうとしている。自傷に依存してまで普通になりたがるほど周りの目が怖いのに、死にたいって思う自分は当然のように受け入れてる。矛盾だらけだ。希死念慮ってマイノリティなんですね。


 勉強できなくて、身体強くもないのに徹夜で課題やって、当然体調崩して、そしたら課題は溜まって、授業にもついて行けなくて、課題出してないのにどんどん新しいのが増えて、だけど授業すっぽかせない、でも結局出ようが出まいが分からないのに変わりは無い。そんなことやってる内に机に座れなくなって、教科書を開けなくなって、無理矢理座らされたら吐いて過呼吸起こして。精神科行ってまたお金無駄に使わせる。


 自分が生きてるだけで周りの迷惑だから死ぬべきだっていうのはオレの意志とは関係なくもうただ事実で、なのにメシ食って学校行って予備校行って風呂入って生きてる。自分の中で死ねよって声がうるさい。分かってるのに。結局死んでない。死ぬべきなのに死んでない自分が嫌いでだから死にたくてなのに結局死ぬのが怖くてそんな自分にまた死にたくなる。腿を切る。

「そんなに嫌なら出てけば!? 一人暮らしすれば良いじゃん! そんでどっかで野垂れ死ね!!」
「とりあえず一発殴らせろ!!」
「お前人として終わってるよ」
「おかしいのはお前の頭だから」
「はいはい私が悪いんですね分かりました!」

 母親語録。恵まれてる方だって知ってるのに、こういうことにいちいち傷つく。分かってるよ。オレが出来損ないなんだろ。過保護なくらい愛してくれてるんだから恵まれてる。両親が居る。衣食住に困らない。電気も水も止まったことはないし、バイトもしたことない。恵まれてる。なのに死にたい。死ぬべきな人間として育ってしまった。……なんで? なんでうまく出来ないの。みんながさらっとやってるように見えることをオレが再現しようとしたら、30分で疲れ果てる。出来ない。そこで才能の所為にする自分も嫌い。みんなだって努力してるのに。分かんないよ。なんで出来ないの。

 将来の夢なんて分かんない。子どもの夢物語を持ち続けられる年齢じゃないのに、オレが小一のときに言った夢を親はまだ本気で信じてる。こんな人間に教職なんて無理でしょ。子ども人生歪めるよ。そんなの、とっくに気付いてるんじゃないの、母さん。

 オレ、心は女じゃないよ。恋愛対象も、男性だけじゃない。ついでに言えば恋愛が実るのが怖い。一生片思いで良い。あなたは理解してくれなかったね。思春期にありがちな性別迷子だって信じてる。十年以上前から自分の中にあった答えを、ようやく言葉に出来る年齢になったってだけなんだけど。なんで分かってくれないかな。もっと早く言えばよかった? でも、ちゃんと人が理解できる説明をまとめられる年齢じゃなかったんだよ。色々調べて、色々知って、そんで結構勇気を出して言ったんだけど。自傷も、辞めろとしか言ってくれなかった。あなたも自傷経験者なのに、よりどころを取り上げられた絶望感、もう忘れたのかな。

 ここまで20分くらいで書いたんですが、ごちゃごちゃで何言ってるか分かりませんね。経験談と言うよりただの独白文になりました。オレがこれを書いているのは誰かに読んでもらいたいからで、それはつまり自己承認欲求。馬鹿らしいですね。死にたいと思ってるのに、誰かに肯定してもらいたがってる。普通になれない自分も、自分が普通ではないと思い上がっている自分も嫌いです。自分が嫌い。そして、自分を嫌いだと言っていればすこしはまともな人間になれていると思い込んでいる自分がこの世で一番大嫌いです。

お目汚し失礼しました。

感想1

経験談を読んでいて、自分に対しての否定や蔑むような言葉が多いなと感じていました。それと同時にそうすることで保っている何かがあるのかな?とも想像していました。なので、最後の「自分を嫌いだと言っていればすこしはまともな人間になれていると思いこんでいる自分」というのをみて、なるほどと納得していました。

独白文だからなのかもしれませんが、全体的にあなたがとても素直な人だなと思いました。特に「人にお節介を焼きたがるのは自分は有用な人間だと思われたいから」が印象に残っています。私もできるだけ自分は相手にとって有用でありたいと思っていて、打算的にそう振る舞うときもあります。でも、そういう自分を認めたくない気持ちもあってあなたのように素直には言えない気がしたからです。

死ぬべき、というのはあなたの意思とは関係なく事実とのことでしたが、死ぬべき人間って本当にいるのかな?と改めて考えていました。生まれてくることを自分の意志では選べないのに死ぬべきだと自分や社会、他者から言われるのは随分と身勝手で理不尽なことのようにも思います。ここに書いてくれたようなことは、今のあなたの周りでは否定されることが多いのかなとも思いました。もしそうなら、それが「死ぬべき」にもつながっているのかなとも考えています。文才があるようにも感じたので、こうやってまた経験談やとりコミュなど、何かしらの手段でアウトプットしてもらえたらなと思いました。(言語化が苦手な私が思う文才なので、客観的にどうなのかわからないですが、私はあなたの文章が素敵だなと思いました。)

感想2

経験談を読ませていただきました。

私は、【自分がすべきだと、自分や周りに思われていること】と、【自分のしたいこと】の一致度が高いほど幸福感が高くなりやすい、という仮説を持っています。あなたが「返すべきだと思っているのに返したいと思えない」のは、それらが一致していない状態で、しんどくなるかもしれないと思いました。

先生たちに恩返しできてない、と書かれていて、逆に、あなたが他の人に何かしてあげた時に、恩を返してもらえなかったら、相手のことをクソ野郎だと思うのだろうか…と聞いてみたくなりました。
「オレの人生はお前の為にあるんじゃない」という言葉もあり、自分のために自由に生きることが許されていないような感覚があるのだろうかと想像しました。

私は、課題が上手くできず先生に迷惑をかけたと思って、謝ったときに、「迷惑ではないですよ」と言われたことがあります。「相手の迷惑になった」と思ったのは、自分の一方的な思い込みだった、ということもあるのだなと思いました。

また、あなたは人や社会に対して責任感を持っているのかなという印象を持ちました。それは自由を享受する準備にもなるのかなと考えます。しかし、あなたの周りでは、一方的に勉強や勉強方法を強制させられることが多かったのかなと思いました。それは不自由で、残酷だと思いました。そうした自由を奪われる環境に、本来持っている能力や気力まで吸い取られてしまっているのだろうかと想像してしまいます。

母親さんの暴言は、あなたの人格を尊重せず、踏みにじっていると、私は感じました。
母親さんの愛やお金の見返りに、あなたが人生をまるごと差し出す必要はないし、そのような人格の支配・搾取のようなことがあってはならないと思います。

母親さんに過保護なくらい愛されているとありましたが、母親さんは自分自身のことを同じくらい愛しているのだろうか、そうではないのだろうか、と気になりました。もしかしたら、母親さんは自分のことを愛せない分、満たされない気持ちがあなたに向かい、あなたを思い通りに動かすこと通して、自分を満たそうとすることに必死なのだろうかと推測してしまいます。

あなたの周りの言動が変われば、あなたの「死ぬべき」という認識は、変わる可能性があると、私は考えました。
「すこしはまともな人間になれていると思い込んでいる自分がこの世で一番大嫌いです」と最後に書かれていました。私は、まともでも、まともでなくても、それらの思い込みに過ぎなくても、悪くないんじゃないかなと思いました。
人は、何かしらの思い込みを持つことで、生きようとする面があるなと思います。心の中であれば、色々なことを自由に思い込んでいいのかな、と考えました。